高齢音楽家たちの名演

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     都知事候補の一人が、高齢なのがちょっと懸念されている‥‥のだが‥‥といってとくに関係を見出だせるわけでもなく、また牽強付会しようという魂胆でもない(そう見られる^^?)のだけれど、高齢になって世界遺産的なレコードを遺している音楽家は、なかなかに多いのである。

     弦や管、あるいは声楽の場合は、体力的な部分がかなりあるので、60歳くらいまでで事実上の引退となるのだが、指揮者とピアニストは、80代でその人の最高傑作を遺す場合が、かなりある。

    モントゥー

     まず、ピエール・モントゥー Pierre Monteux(1875-1964)。
     1875年というと、心理学者 C.G.ユング、作家 トーマス・マン、日本では民俗学者 柳田國男などが生まれている。
     写真は、英Decca録音で、左がストラヴィンスキーの『春の祭典』と『ペトルーシュカ』。パリ音楽院管弦楽団との、いちばんあとの録音で、オケのテクニックや指揮者の覇気から、あまり推薦されない音源だけれど、インレイによると『春の祭典』は1956年、『ペトルーシュカ』は1957年、モントゥー80〜82歳の時の録音。
     右はラヴェルの『ダフニスとクロエ』全曲、ロンドン交響楽団、1957年録音(これはキングレコードのリリース。音は悪くないです^^)。

     この3名曲、いずれもモントゥーが初演を振っているのもすごい。
     『春の祭典』の初演は客が騒いで騒然たる結果だったといわれる。映画《シャネル&ストラヴィンスキー》では、『春の祭典』の初演シーンから始まるらしい(見ていない…;;)が、モントゥーふうにヒゲを生やした役者さんが振っていた、とか。

     モントゥーは亡くなる前年の1963年にロンドン響を率いて来日し、大阪国際フェスティバルで指揮している。そのライヴ音源もCD-R化されている(オクで出ているはず…)。

     2枚のステレオ録音は、50年代中盤の英Deccaによるもので、その鮮明かつ音楽性の高さも時代からすると驚くべき。あ、リマスター盤が出ていそうな‥‥。

    シューリヒト

     次にカール・シューリヒト Carl Schuricht(1880-1967)。
     日本にとくにファンが多いというマエストロ。ひとえに故・宇野功芳氏の功績である。
     だいたい商用録音は1963年まで。写真左のブルックナー第8盤は EMI、右の第5番は DGリリースだが、オーストリア放送協会音源のライヴで、モノラル。
     今は別レーベルで出ていたはず。

     なお、音楽評論家・嶋 護(しま・もり)氏は、晩年のシューリヒトについて、以下のよう述べているのは、興味深い:
     「また、晩年のシューリヒトは、このようなチェック(=録音後のプレイバックによるチェック:引用者)自体が無意味な指揮者でした。彼は老いて呆けていたのです! リハーサルでも、いったんタクトが止まってから繰り返すたびに、テンポはそれまでとまったく異なってしまい、オーケストラは面食らいました。デッカが彼の晩年に録音をしなくなった理由は、こうしたものです。デッカ時代つきあいのあったプロデューサーがEMIに移ったため、そのよしみでかろうじていくつかの録音がEMIに残されました。
     そのEMIの録音の中でも有名なブルックナーの交響曲へのアプローチが、『第八番』と『第九番』で正反対ほどに異なっているのは、このためです。これを評して「即興的」などと褒めるナイーヴな批評家はいないでしょうね?」
    (「クラシック、このすばらしき神話的世界」、青弓社編集部編『オーディオ道入門』青弓社、寺子屋ブックス23。2001年、71頁)

     これは、晩年のシューリヒトの評価を、かなり毀損する言説ではないか(と読めてしまう)と思われ、ほんとうなら、それはそれで無視できないことがらだと思う。
     この説は、『オーディオ道入門』という、クラシック本道のファンの目にはあまり触れないと思われる書籍に載ったためか、あまり引用されない(されている?)ように思うのだが、嶋氏は、ここで確実な情報源はおぼろげにすら示していない。

     嶋さんは、音楽雑誌などの執筆にもあまり見かけないのだが、この言説が影響しているのだろうか、と邪推してしまう。
     もうすでに典拠を開示されているのかも知れず、私が知らないだけなのだろうが、このような言説には相当の責任が伴なうのではないか、と思う。
     というのも、上掲、1963年のライヴが、まさに嶋氏の言を示唆するかのようにテンポが大きく動きながらも、コンサートは成立している、からである。
     認知症の指揮者が、ここまで指揮台で「踊る」だけで、名オケは名演を成しとげられるのだろうか?

     嶋氏については、菅野沖彦氏の録音の仕事を考究・集成した業績(『菅野レコーディングバイブル』、ステレオサウンド社。すばらしいマスタリングのCD付きとのこと)が、中野 雄氏に高く評価されている(『新版 クラシックCDの名盤』文春新書、130頁)ことも、付記しておくべきだろう。

     おっと、二人で長くなりすぎた。

    ヴァント

     これまた日本に、ファンというより‘崇拝者’が多い、ギュンター・ヴァント Günter Wand(1912-2002)。
     60代までのレコードは、ケルン放送響を振ったブルックナー:交響曲全集(Deutsche Harmonia Mundi → Sony BMG)以外、ほとんど聴かれるようなものがない、アンダーレイテッド・コンダクターだったのが、最晩年に「神」になった。

     写真はベルリン・フィルを指揮したブルックナー。第8番は、いちど手放してから再購入していない。
     左の第7番のほうが、1998年録音と新しく、マエストロ86歳ということに。

    高齢ピアニスト

     ピアニストにも、高齢ですばらしい録音を残す人がいる。
     写真左上は、有名なルービンシュタイン(1887-1982)/メータ/イスラエル・フィルによるブラームス:ピアノ協奏曲第1番(Decca。キング盤です)。
     1976年の録音なので、89歳の録音!
     その右は、クラウディオ・アラウ(1903-1991)の、1986年デジタル録音のベートーヴェン(Philips)。

     下段左は、フランスのヴラド・ペルルミュテール(1904-2002)のショパン。この英Nimbus盤は、1981、82年の録音なので、70代後半の録音になる。
     右は、ルドルフ・ゼルキン(1903-1991)晩年(1987年)、84歳の時のライヴ録音で、ベートーヴェンの後期三大ソナタ。
     DGのリリースだが、オーストリア放送協会音源で、ここの録音は、上のシューリヒトなどの復刻もそうだが、だいたいよくない。

     これら、超高齢・大ピアニストたちの演奏、指のまわりはやはり彼らの若い時、あるいは若い名人たちより遅くはなっているだろうけれど、味わいは‥‥と言えるほどには私、聴き込んでいないのです;;。

     アラウの『悲愴』は、評論家陣にも高評価、第2楽章のあの有名な旋律を、しみじみと弾いており、じっくり聴くべき演奏。
     EMI時代のステレオ録音(最近、集成されました)ですら50代後半で、宇野功芳氏はこのころのアラウは「にぶい」とあまり評価しない。
     私は、セラフィムの国内盤LPで、ベートーヴェンの協奏曲第1番(指揮はアルチェオ・ガリエラ)を聴いていたことがあり、颯爽とした演奏で、第1番には合うが、深みは感じなかった。
     80年代、デジタル期の録音が価値高いのだが、廃盤が多いのなんの。

     ― という、超高齢じいさん音楽家たちの残した、世界遺産級の名盤群でした。‥‥クレンペラー、はしょりました^^;;。

    クワガタさん来訪、など…。

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       ‥‥ちょっと仕事が詰まってくると、もう週末はヘッロヘロで、昨日も10時間くらいフトンの中。

       (人間の)お客さんはだれも来ない私の部屋、ムシさんはいろいろ来訪する。

      クワガタさん来訪

       先日、賃貸の廊下(開放型)に虫がいて、「大きなカナブンだな〜」と思ったら、鍬を持っていて、小さなクワガタだった。

       ひっくり返ってのたうっている。
       もとに戻してやっても、すぐひっくりかえる。甲虫類は、脚のカギ部分がうまく引っかかるところにいないと、カギ部分が曲がって、今度はうまく歩けなくなり、立てなくなる。

       だから、飼う場合は、表面のツルツルした容器で飼うような場合、脚の爪=カギ部分が引っかかるように、木の枝や、紙をちぎってクシャクシャにしたものなどを入れてやらないと足先を損傷する。
       ビルの壁面や窓、手すりなどの、人工的に表面が平らにされた素材は甲虫類の歩行にとってよくないのである。

       ということで、もう脚を損傷しているのだが、階下の植え込み部分にお連れ申し上げ、さいなら〜。


       ちょっと前、出勤のバスの中で、小学生の女の子が2人、席に座り、うしろの席にそのお母さんが2人。
       女の子が「きゃ〜、あっち行け!」と騒ぎ出し、最後には後ろの席に移動した。

       ナンだろうと思ったら(予想はついた)、小さな蛾が一匹、窓ガラスにとまっていた。これが気持ち悪かったらしい。
       愚生、女の子の去った席に行き、窓の上部がスライド式で開放できるので、ちょっとあけ、蛾を手で包むようにして「あ、すいません、ちょっと出てもらえますか〜」などと言いながら、追い出す。
       蛾は、いったん室内に飛ぶものの、すぐ開けた窓から外に出てくれた。

       お母さんの一人が「ありがとうございます」。私:「いえいえ、あちらさんの安全もありますしねえ〜^^」とか。


       はてさて、参院選のあと、民進党の意見・感想フォームに何かひとこと、と思って開いてみると、直接送信できるフォームはなく、メールアドレスを送ると、フォームの出てくるURLを知らせる、というもの。

       で、出てきたフォームがこれ:
      民進党ご意見フォーム

       右下、画像に赤丸を施した部分だが、「適宜、改行をお願いいたします。」とあった。
       オレたち担当者が読みやすいように、改行してわかりやすいレイアウトにして送信せよ、と言わんばかりの文言と読めてしまい、「上から目線やな〜」と思った次第。

       ちゃんちゃん♪

      未開封中古CD2点…。

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         参院選が終わった翌々日に、また、投票用紙を入れたお〜んなじ封筒が。
         都知事選ですな。

         野党統一候補の年齢が、ちょっと、なのだが、SEALDsの奥田氏も応援するというし‥‥。
         先日の参院選は、自分が還暦を迎えて最初のセンキョ、とあいなり、今度の都知事選は、還暦を迎えて最初の都知事選‥‥って別に意味ありませんけれど。

        未開封中古。

         CD購入のほうは、6月末日に、Amazon.co.jpのマケプレで、ドイツの dodaxに注文した2点が、いちおうの目安期限を過ぎた今もまだ配達されない。
         これが到着したら6月に注文したCDをまとめて一覧してみたいかな〜、と。そうとう買いまくったが、出費は1諭吉ちょい超えぐらいである。

         英Amazonのマケプレに注文した2点のうち、1点は早々に6日後だったかに配達。
         なんと、信号面を上にしてケースに入れているし、レーベル面には皮脂上のカビが少し、信号面にはキズがちょっと。
         まあ日米の Amazonでは、たしか商品ページすらなくなっているディスクだったので、千円ちょっとで送ってもらえただけもラッキーかも。

         写真の2点は、おととい〜昨日に来た・買った未開封CD。
         左は、最近亡くなった宇野功芳氏が絶讃紹介してより、日本でアットウ的にな支持をえるに至った、カール・シューリヒト指揮パリ・オペラ座管による、コンサートホール録音の、モーツァルト:交響曲第36、38、40、41番。
         タワーレコードの復刻2枚組で、ディスクユニオンで未開封中古が、値札の色別割引きがあって、税込1,070円!

         右は、ティペットのオペラ、『真夏の結婚』(コリン・デイヴィス指揮コヴェント・ガーデン、Philips原盤の英LyritaのCD復刻)。
         持っていたけれど、とくによく聴くわけではなし、金銭的にめちゃくちゃキツかった一昨年、売却していた。
         それが未開封・送料込みで1,580円という出品がオクにあったので、一瞬迷ったけれどポチっちゃいました。

         写真は未開封でセロファンに包まれた状態、このあと開封して、冒頭のみちょっと試聴。

         シューリヒトのモーツァルトは、超有名名盤であるにもかかわらず、今までどのフォーマットでも買ったことも聴いたこともない。
         帯には、「…常に音質の悪さと闘う宿命を背負ってきました。今回の復刻に至り、漸くその呪縛から解放されたのではないでしょうか」と書いてあって、リマスターにはそうとう考慮したという意識(タワーの、だろうか)が窺える。
         技術データとしては、使用したA/Dコンバーターは、アポジーの ROSETTA 200とある。
         個人でもDACとして購入・愛用している方はけっこういるらしく、現在は10万円ちょっとで中古が買えるみたいだ。

         で、第36番『リンツ』冒頭と、第38番『プラハ』の終楽章冒頭だけ、ちょっと聴いてみたが‥‥演奏も音質も、圧巻のクオリティである!
         高弦がやや強調気味だけれど、これはうちのシステムのせいもありそうで、「これが‘音が悪い’ばかり言われるコンサートホール・ソサエティの録音??」とくらいは口走ってしまいそうなほど、鮮明・豊麗、かつ派手すぎない繊細な音質だ。

         録音は、1961〜64年ということで、シューリヒトは1880年生まれだから、録音当時81〜84歳だった。
         都知事候補に引っかけるわけではないが(引っかけてるか;;)、音楽家が70代、80代で、‘世界遺産’クラスの仕事を遺すことが、よくある。
         シューリヒト晩年の録音も、そういう例だ。

         『真夏の結婚』。
         一昨年、もうどうしようもなくお金がなかった時に、あと2点のティペットのCDとともに、彼の自伝も併せてオク出ししたが、まぁ〜ったく入札どころかアクセスもない。
         で、ディスクユニオンに持っていったら、CDはそこそこで買い取ってくれたけれど、自伝は「お値段が付きません」とのこと。

         で、しょうがないので自伝は持ったままなのだが、楽曲がないのもなぁ、と交響曲第2番と『我らが時代の子』を購入し、しかしティペットのオペラのみならず、業績全体の中でたいへん重要な位置を占める ― 彼の、ユング心理学とのかかわりでも重要 ― 『真夏の結婚』を、しかしまた同じディスクを買い直すのもなぁ、と思ってはいたが、このところの‘CD物欲’の餌食として格好の出ものがあったので、ポチり。

         で、再会しました。
         一度聴いてはいるが、音がいい。
         ケンウッド DPF-3010+パイオニア A-UK3+B&W DM601 S2で、4階で聴いていたときよりもはるかにきれいな音で、低域の深みもある。
         合唱の透明かつ有機的な響きもよい。いや〜、PM6005、いいアンプです^^;。
         このディスク、Philips録音なのだが Lyritaでのリマスターは EMIのサイモン・ギブソン Simon Gibsonが担当している。それを読んでから聴くと、ちょっと EMIふうのソフトさかつ混濁感がある?

         う〜ん、ティペット先生の自伝『Those Twentieth Century Blues』(Hutchinson, 1991)、辞書引きひき読まにゃあかんなぁ〜。

         さて‥‥別に高齢の都知事候補やイギリスのEU離脱に引っかけてもおりませんが、ちょうど手に入ったということで。
         このところ、明らかにCDは買い過ぎだが、それこそ還暦を過ぎて、もう音楽を聴ける時間も限られてくるし、今まで聴いていない「大勢が勧める鉄板の大名盤」は、バンバン買って聴こうかと思う次第であります。

         というところで、先日、日本のある作家の話題作を購入し、それに関して、ある音楽家の録音がもーれつに欲しくなっております‥‥。

        選挙は、行きました…。

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           このところ、いや今まででもよくあったけれど、ヘンな夢を見る。
           これから講義、あるいは研究発表に行く時間なのだが、準備が全然できていないのでしゃべれるだろうか、という場面。
           今は講義形式の仕事はないし、研究の場からも完全に足を洗っているので、そういうことから遠ざかって久しいのだが、なぜか、見る。
           
           さて、そんな夢で熟睡感のないまま午後に起き出し、参院選は行きました(10日)。
           あとは、暑くはないが涼しくもない、殺風景な駅前をウロウロしていてもしようがないので、買物を。

           ブックオフ(小規模の店がある)で、ちょっと買おうかなと思っているハードカバーの小説があったけれど、ネットオクのほうが100円くらい安そうだったので、わざわざブックオフの店頭管理カードがベタッと貼ってある商品を買うまでもない、と帰宅。

          投票用紙封筒


           帰宅してラジオの電源を入れ、午後7時55分からのTBSラジオの特番を聞き始めると、下馬評どおり与党の、圧勝とまでは言わないにしても優勢。
           ラジオはとりあえず消して、オーディオ。

          エルガー:交響曲2、ダウンズ
           イギリスはエドワード・エルガーの、長ったらし〜い交響曲第2番、サー・エドワード・ダウンズ指揮、BBCフィルハーモニー管の演奏で。
           NAXOSの廉価盤。Excelのレコード帳を見たら、1985年8月に、タワーのポイントで買っている。ポイント千円分で、千円をちょっと切る価格だったので、お釣は返ってこないが、買ったと記憶する。

           全56分! 長い〜。買ってから20年、4楽章全曲通して聴いた記憶は、ない。
           今回、Marantz PM6005で聴くと、とても快適に“古き佳き英国の香り”に浸れた。いや〜、退嬰のぬるま湯って、ほんとうに気持ちがいい。

           この楽曲の抒情は、「退嬰」だけにとどまるだけでない、もっと深みのある、たとえばイギリスの時間ファンタジー ― アリソン・アトリー『時の旅人』(岩波少年文庫)に代表されるような ― の持つような、“過去に遡る想像力”までも持っていると思う。
           ときおり盛り上がるブラスとパーカッションの強奏以外、ゆ〜ったりとした弦のハーモニーを中心とした嫋々たる調べが続く。
           しかし第1楽章の終わり方は、メチャメチャかっこいい。

          鶏とトマトの炒め煮。

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             半ばお休みの一週間もあっとも言わないうちに終わりそう。
             どうやっても超-昼夜逆転移なってしまうが、原因のひとつは、もうど〜っしようもないほど遅い、とくにブラウジングの遅くなったパソコン。
             適当なノート・パソコンを買えるのは、あと2ヶ月くらいお金を貯めてから。

             今夕(土曜)は、メロス四重奏団でブラームスの弦楽四重奏曲第3番など居眠りしつつ鑑賞して、夕飯。メロスQのブラームスは素晴らしい〜。

            鶏のトマト煮

             今夜のおかずは、300円弱の鶏肉を買って、トマトと炒め煮にしたもの。
             味もまあまあだが、見た目もマズそうで、やっぱり料理は性に合ってません(爆)。

             にんにく2かけをスライスしてオリーヴオイルで炒め、それに鶏を加え、いったん引きあげてから、トマトを大きめに切り、炒める。
             そのあと鶏肉もいっしょにして、トマトケチャップと、少量のトンカツソースで味付け。バターと白ワインもちょっと。

             そうとう出ているスープは、トマトから出た水分にケチャップが混ざってトマトスープ(みたい)になっている。
             けっしてマズくはないけれど、鶏肉を炒めてケチャップをかけただけのものとあまり変わらないか、そちらのほうがおいしかったかもしれない。
             ‘ひと手間かける’のは自己マンできるだけ‥‥ですが、ごちそ〜さまでした〜。

             CDのほうは、6月末に Amazonマケプレの独dodaxに注文した2点が届けば、6月注文分全てが揃う。
             揃えばまた1記事に。3月に買った、Arte Novaの9枚組《ダ・ポンテ・オペラ》を、また買い直したりしております。もったいにゃい〜。
             これがまた、PM6005だとキレイに鳴るんだな〜。

             このところというと、英Amazon.co.ukで、初めて買物をしました。決済のJPY換算は、1ポンド136円ほどだったので、意外にお安い買物が!
             ま、EU離脱記念、いな、EU離脱混乱の英国支援‥‥でもないか(笑)。

            PM6005−価格.comレビュー、投稿。

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               Marantz PM6005、相変らずい〜い音で鳴っております。

              PM6005

               といい気持ちになっていたら、新バージョン PM6006発売
               あちゃ〜。「低域を改善しました」と大アピール。そうだろうな〜。

               そんな時期になったけれど ― 価格.comに、やっと PM6005のレビュー、投じました^^;;。
               煩雑なレビューだな〜。読者、価格.com、メーカー、いずれからも嫌われそう?
               2,500字以内ということで何度も蹴られ、不自然にカットした部分が出ているかも。

              参院選の争点‥‥?

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                 今度の参院選の「争点」は、一見「ない」ように見える。

                 ‘アベ政治を許さない’サイドの人たちの勢いはそうとうなもののようだが、大衆は現・自民党政権の、いわゆる「アベノミクス」にも、防衛・改憲などへの動向にもあまり不満も異議も感じていないみたいなので、このまま与党大勝の方向に行くのかも。

                 が、多くの有権者の暮らしに関わってきそうなところで、あれれ? な問題が出来している。

                ・年金の損失発表延期
                 GPIFによる年金の運用について、2015年度の運用成績発表が、例年の7月第2〜3週より半月ていど延期して、参院選後になるのが確実な7月29日となったという件

                 発表内容は、5兆円近い損失らしいというが、この損失への非難に対して、《ビジネスジャーナル》サイト上の「国の年金運用で5兆円損失、「失敗だ!」批判は間違いである…年金危機説のウソ」という記 事(大江英樹氏執筆)が反論している。

                 いつもいろいろなことを学ばせてもらっているこちらのブログこの記事に、ちょっとコメントで茶々を入れさせてもらったところ、リコメで、元GPIFメンバーだった小幡 績氏のブログ記事に同意する旨の示教をいただいた。

                 小幡氏は、「損失自体は構わない。‥‥問題は、結果の公表を遅らせていることだ。あるいは遅らせていると思われていることだ」と言う。
                 今回の問題が、「損失」よりも「発表延期」のほうにあるということは、私は知らなかった。

                 加えて、上記ブログのリコメにて、《東洋経済オンライン》サイト上の「巨大機関投資家GPIFは「危機的状況」にある」という寄 稿(近藤俊介氏執筆)が参考になる、と教えていただいた。

                 こちらでは、単なる損失が問題なのではなく、現在、株価下落と資産売却がパラレルに進行せざるをえない状況にあり、それは、2014年10月の「基本ポートフォリオの変更」における運用資産内容比率の変更に大きな問題があった、という指摘をしている。

                基本ポートフォリオの変更

                 画像は、GPIFのPDF文書「年金積立金管理運用独立行政法人の中期計画(基本ポートフォリオ)の変更」(URL:http://www.gpif.go.jp/operation/foundation/pdf/midterm_plan_change.pdf )から。

                 いちばん先にあげた大江氏の論考には、こういうことはツユほども入っていない。
                 この辺が、政権の年金運用に関する参考資料として用いられるべきだろう。

                 イギリスの国民投票の愚挙を笑う日本の有権者が、参院選のあとの年金運用成績発表を見て、「しまった!」と思わないことが肝要、だろうか。

                ・自民党憲法草案の「家族条項」
                 5日の《荻上チキの Session-22》(TBSラジオ)には自民党・平 将明議員が出席して、自民党の見解を述べていた。
                 この時、終りのほうで、自民党の改憲草案に触れて、この時点から電話で参加した木村草太氏の質問に答えていた中、同草案の「家族条項」について、平氏はかなりはっきりと「こういうことまで権力に言われたくはないな、と思う」「自民党の会議では、この条項には反対しました」と言っていた。

                 番組サイトのこちらで、録音の配信がまだ聴けるだろうか‥‥1時間8分のうち、終わりのほう6分間くらいの部分である。

                自民党草案-家族条項

                 自民党の改正憲法草案には、いわゆる「日本会議」が目ざしている、あるいは基底としているようなイデオロギーが、底流として流れていると評される。
                 番組では、平氏は「草案ですから」と、ここにいろいろ改訂を加えてよいものにしてゆくつもりだという言い方に終始していた。

                 が、「憲法」というのは、部分部分の差し替えが自由にできるというものとは違い、全体としての、「この国家はこうあるべきだ」という「理念」が示されるものだ。
                 そこに、こうした条文を盛り込むことは、明らかに「そういう国家を作ろう」という意思の表われだ。

                 現“安倍自民党”の目ざすところは、事務的に「集団的自衛権を認めさせたい」というようなものとは質が違い、こういう「復古イデオロギー的改憲」なのであって、それは自民党内の若手政治家にすら疑問視されるようなものなのだ。

                 この点では、今回の参院選は、自民党が敗北したほうが、むしろ党内の良心的政治家が台頭できる契機にもなろう。
                 集団的自衛権の確立はすでになされている上、このまま「安倍自民党」の勝利をあと押しするなら、「安全な保守」の域を越えて「日本会議的なるもの」に、全面的にわが国を委ねることになってしまうことは間違いない
                 そして ― 今回はあくまでも「参議院選挙」であって、政権選択選挙ではないのである。

                イギリス、EU離脱…。

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                   ‥‥‥ここ1週間は、飛び石的だがちょっと仕事がお休みで、プレ夏休み♪
                   今日(3日、日)は、9時間くらい寝てもまだ疲れが抜けず、6月の間、睡眠時間は5〜6時間ほどで週6日、仕事に出ていた(だけ[笑])疲労感=充実感が溜まってをりまス。ぷはぁ〜‥‥。

                   今日は、夕方になっても、アツい。
                   1994年や2010年の夏の暑さがまたやってくるようだと、来春までには地震の少ない国に「亡命」しないといかんではないか! ムリッす〜~~;。
                   ※「宏観異常現象」は、必ずしも100%疑似科学とは考えられていない。

                   オデオ・ネタのほうは、音がよくなって、聴くたびに「いい音だなぁ〜」と感じることが多く、書くことがなくなってしまった。
                   まだ到着待ちのCDはあるので、揃ったら1記事?

                  ロンドン風景

                   衝撃の、イギリスのEU離脱。
                   よくお邪魔するブログでも「アホなイギリス人」と惨憺たる論評で、実際「アホ」としか言いようのない結果を呈してしまい、イギリスの政治家から庶民に至るまで、自らの選択の結果に困っているようだ。

                   全くアホな選択なのだが、その直撃として株価の下落ばかり挙げるような言説にはちょっと違和感を持ってしまう。
                   先日、《荻上チキの Session-22》に出演した「おおさか維新の会」の馬場伸幸氏は、消費の活性化について「奥さんたちが1,000円のランチを食べていたのが2,000円のランチを食べるようになる」などという例話で示していた。
                   チキ氏がすぐ「2,000円のランチってそうとうなもんですね」と突っ込んでいたけれど、こういうところに、お里が知れるというか、その人物の素の感覚がポロッと出て面白いが、この人はアカンなぁ、と実感した。

                   さてイギリスの話であるが ― 今回、離脱を誘導・促進した「ポピュリズム」には、排外主義が大きな要素となっていることが指摘される。
                   イギリスを始め、欧州諸国とはケタ違いに移民を排除した状態を堅持しているわが国で、このことをリアリティを以て考えることはかなり難しいだろう。

                   比喩として、たとえば、私が仕事でよく行く吉祥寺の「サンロード」商店街には、中国人の観光・買物客がモノスゴく大勢カッポしていて、元気にショッピングを楽しんでいるが、さすがに周囲があまりに大勢の中国人ばかりだと、ちょっと違和感が出てくる。

                   そして、こういうことがらを、イギリスにおける移民の激増状態を想像する素材にしていいかというと、それは100%とは言わないものの、85%くらいハズレではないかと思う。

                   では、どういう比喩で考えればいいかというと、たとえば自身の子どものクラスメートの6割が移民であるような状態。
                   あるいは、町内会のメンバーの4割に、自国語が通じないという状態。
                   ― こういうことを基準に考えないと、欧州における移民の増加が‘原住民’に与えている感覚はわからないのではないか。

                   排外主義に関して言えば、自分の子どもが、クラスメートの親のテロ行為によって命を奪われても、なお「排外主義」に傾かずにいられるか、というくらいのレヴェルで「問われて」くるのだ。

                   今回の英国の国民投票で離脱に反対した48%のうち、いくらかはそういう「問い」を乗り越えての判断なのであったと思われるし、あの9.11を経験したアメリカ人の中にも、こういう過酷な「問い」に直面した人たちがいる、ということは、私たちにはなかなか想像しがたい。

                   唐突な喩えになるけれど、この点ではむしろ、海外・隣国に「侵出」の触手を伸ばしていた、戦前の日本を思い浮かべたほうが、より近いのではないか。
                   たとえば「満州国」。
                   「支配者側」であるとはいえ、周囲には「異国語」しか話さない、移民ならぬ「異民」が大勢、場合によっては同邦人より多くいて、中には日本人に危害を加える可能性のある人もいないわけではない、という状況で暮らしていた日本人のほうが、安全極まりない「爆買い中国人」やお酒も飲まず行儀のよい「出稼ぎムスリム」くらいしか目にしない現代の日本人より、今の欧州の感覚は理解しやすかったのではないだろうか、と考えたりする。

                   そうではあっても、この時代の我われの先輩たちは、「八紘一宇」の幻想的アジア融合イデオロギーの破綻とともに、「暴支膺懲」の排外的侵略にひたすら突き進み、1945年の夏を迎えたのだった。

                   英国のEU離脱という愚挙を「アホ、バカ」呼ばわりする時は、同時に、こちらももう80〜90年来、日本の乾の方向に存する国をすらあんまり笑えないくらいの「バカ」度にあることを、ちょっと思い出しておくべし。

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