とにかく欲しいCDはポチりまくり‥‥鳴らせば、PM6005はじつに美しく音源の細部にまで耳を傾けさせてくれる。
ルネサンス期の音楽も、代表的な作曲家のものはかなり集めたのだが、初期バロックのスヴェーリンク(蘭、1562-1621)とフレスコバルディ(伊、1583-1643)は、1枚もなかった。
レオンハルトの盤を1枚ずつ持っていたのだが ― フローベルガーも1枚あった ― この手の音楽は‘辛気くさく’て、なかなか1曲でも聴きとおすことが少なく、手放していた。
レオンハルト盤もそう高くなく買い戻すことはできたけれど、それもなぁ、と、別のディスクを、手許の書籍とネットで調べまくり、スヴェーリンクは、日本人演奏家・渡邊 孝のCD(ALMコジマ録音 ALCD-1140)を、ちょうどオクで、ブックオフが千円ほどで、帯なし品を出品していて、所属事務所のページに再掲されている『レコード芸術』の特選記事なども確認し、ポチった。
フレスコバルディのほうは、チェンバロ曲のディスクにしようか、オルガンのにしようかと考えた末、皆川達夫氏(ON BOOKS)や礒山 雅氏(NHKブックス『バロック音楽』)が挙げている(推薦と明記はしていない)、ボブ・ファン・アスペレンの Teldec盤を入手した。
渡邊氏の弾くスヴェーリンクのほうは、帯なしの写真だったが、ケースの中に、折り返しの裏部分のみちぎられた帯が入っていた(写真、左端)。
それだけでなく、これ、「レコード」(=アナログ盤)の分類で出品されていた。かえってそれで落札されずに残っていた?
アスペレンのフレスコバルディは、オクで800円の出品があり、今回買ったものと同じディスクに日本語解説書が付されている、というものだった。
ちょうど、仕事先最寄のディスクユニオンで、日本語解説のないものが514円で入荷していたので、そちらにした。
Teldecがまだ Warner傘下に入る前のもので、この時期のリリースの Teldec盤CDは以前には数枚持っていたと思うが、今は1枚も棚にない。
渡邊さんの演奏は、最初聴きだした時は、たどたどしいような印象さえ受けるもので、たとえばカール・リヒターのような、画然・確固たる足取りで建築物を築き上げるがごときタイプとはかなり違う。
これは、楽曲の性格に寄り添っているのだろう。
最初は物足りない印象すらあったのに、約65分、最後の『ヘクサコード・ファンタジア』を残して全て聴いてしまった。最後の曲を聴かずにディスクを取り出したのは、22時をかなり回っていたからだ。
アスペレンは、奇しくも(ディスクを入手してから知った)渡邊さんの師の一人でもあるそうだ。
Teldec盤の演奏は、1970年頃の録音(オクに出ていたものの日本語解説書の写真にそうあった。(P)1970なので、69年頃か。オリジナルのブックレットにも詳細はない)で、渡邊さんのスヴェーリンクとは対照的に活発な感じがする。
‥‥そんなところで〜す。
このところ、CDライブラリーに‘この辺が欠けている’という部分もなくなってきて(「何でも揃っている」という意味ではありません)、オーディオのほうは、PM6005が甘美な、それでいて音楽に集中させる音を聴かせてくれるので、あまり何もすることがない。
というところで、やはりオデオの買物はしたい(今、お金がなくても夏以降…)という物欲はグツグツと煮立ち、去年の引っ越し前にウツツを抜かしていた、安価なアナログ・プレーヤー DENON DP-300Fの導入と、そうなった暁にどんなLPレコードを‘ポチろうか’、考えまくって、しばらく“朝までオク眺め”の日々だった。
で、いろいろ考えたのだが、いずれ考えて悪くはないものの、当面アナログでないと手に入らないものは、あるにはあるのだが、それが「持っていないと欠落感が大きい=持っている価値がたいへん高い」かというと、そうでもないので、しばらくCDだけで行こうと思った次第。
現状でも3種のD/A変換システムが楽しめる。
いっぽう、アナログでないと手に入らず、国内盤ならそう高くない出ものがある音源は、例えば ―
・クリストフ・エッシェンバッハが Telefunken(Teldec)に入れたバルトークのピアノ曲集。
・北欧の指揮者、オッド・グリューナー=ヘッゲが振ったグリーグの『ペール・ギュント』(RCA)。一部の暴走ぶりが聴きものの珍演。
・ハンガリー出身のピアニスト、アンドール・フォルデス(フォルデシュ)の弾いたシューベルト(Angel)。
・アンサンブル・セコロ・バロッコによるクープランの『王宮のコンセール』(Angel)。
というような‥‥であるが、他の演奏家による名演盤がないことはないし、最後の盤の演奏団体は、フルートのミシェル・デボストはパリ管の主席だった人だし、ほかも古楽に本格的に関わった人たちではない。
これらを入手し、DP-300Fに、オーディオテクニカ AT95Eあたりを挿して聴けば、そんなにひどい音はするまいと思うけれど、ほとんど「お皿を回してみたい」および「PM6005のフォノ・イコライザーを聴いてみたい」という欲望だけを満たすために相当の手間と出費を払うのは、ちょっと、である。
A-UK3もフォノイコはあったが、ごく短期を除いて、ずっと不使用だった。
ルネサンス期の音楽も、代表的な作曲家のものはかなり集めたのだが、初期バロックのスヴェーリンク(蘭、1562-1621)とフレスコバルディ(伊、1583-1643)は、1枚もなかった。
レオンハルトの盤を1枚ずつ持っていたのだが ― フローベルガーも1枚あった ― この手の音楽は‘辛気くさく’て、なかなか1曲でも聴きとおすことが少なく、手放していた。
レオンハルト盤もそう高くなく買い戻すことはできたけれど、それもなぁ、と、別のディスクを、手許の書籍とネットで調べまくり、スヴェーリンクは、日本人演奏家・渡邊 孝のCD(ALMコジマ録音 ALCD-1140)を、ちょうどオクで、ブックオフが千円ほどで、帯なし品を出品していて、所属事務所のページに再掲されている『レコード芸術』の特選記事なども確認し、ポチった。
フレスコバルディのほうは、チェンバロ曲のディスクにしようか、オルガンのにしようかと考えた末、皆川達夫氏(ON BOOKS)や礒山 雅氏(NHKブックス『バロック音楽』)が挙げている(推薦と明記はしていない)、ボブ・ファン・アスペレンの Teldec盤を入手した。
渡邊氏の弾くスヴェーリンクのほうは、帯なしの写真だったが、ケースの中に、折り返しの裏部分のみちぎられた帯が入っていた(写真、左端)。
それだけでなく、これ、「レコード」(=アナログ盤)の分類で出品されていた。かえってそれで落札されずに残っていた?
アスペレンのフレスコバルディは、オクで800円の出品があり、今回買ったものと同じディスクに日本語解説書が付されている、というものだった。
ちょうど、仕事先最寄のディスクユニオンで、日本語解説のないものが514円で入荷していたので、そちらにした。
Teldecがまだ Warner傘下に入る前のもので、この時期のリリースの Teldec盤CDは以前には数枚持っていたと思うが、今は1枚も棚にない。
渡邊さんの演奏は、最初聴きだした時は、たどたどしいような印象さえ受けるもので、たとえばカール・リヒターのような、画然・確固たる足取りで建築物を築き上げるがごときタイプとはかなり違う。
これは、楽曲の性格に寄り添っているのだろう。
最初は物足りない印象すらあったのに、約65分、最後の『ヘクサコード・ファンタジア』を残して全て聴いてしまった。最後の曲を聴かずにディスクを取り出したのは、22時をかなり回っていたからだ。
アスペレンは、奇しくも(ディスクを入手してから知った)渡邊さんの師の一人でもあるそうだ。
Teldec盤の演奏は、1970年頃の録音(オクに出ていたものの日本語解説書の写真にそうあった。(P)1970なので、69年頃か。オリジナルのブックレットにも詳細はない)で、渡邊さんのスヴェーリンクとは対照的に活発な感じがする。
‥‥そんなところで〜す。
このところ、CDライブラリーに‘この辺が欠けている’という部分もなくなってきて(「何でも揃っている」という意味ではありません)、オーディオのほうは、PM6005が甘美な、それでいて音楽に集中させる音を聴かせてくれるので、あまり何もすることがない。
というところで、やはりオデオの買物はしたい(今、お金がなくても夏以降…)という物欲はグツグツと煮立ち、去年の引っ越し前にウツツを抜かしていた、安価なアナログ・プレーヤー DENON DP-300Fの導入と、そうなった暁にどんなLPレコードを‘ポチろうか’、考えまくって、しばらく“朝までオク眺め”の日々だった。
で、いろいろ考えたのだが、いずれ考えて悪くはないものの、当面アナログでないと手に入らないものは、あるにはあるのだが、それが「持っていないと欠落感が大きい=持っている価値がたいへん高い」かというと、そうでもないので、しばらくCDだけで行こうと思った次第。
現状でも3種のD/A変換システムが楽しめる。
いっぽう、アナログでないと手に入らず、国内盤ならそう高くない出ものがある音源は、例えば ―
・クリストフ・エッシェンバッハが Telefunken(Teldec)に入れたバルトークのピアノ曲集。
・北欧の指揮者、オッド・グリューナー=ヘッゲが振ったグリーグの『ペール・ギュント』(RCA)。一部の暴走ぶりが聴きものの珍演。
・ハンガリー出身のピアニスト、アンドール・フォルデス(フォルデシュ)の弾いたシューベルト(Angel)。
・アンサンブル・セコロ・バロッコによるクープランの『王宮のコンセール』(Angel)。
というような‥‥であるが、他の演奏家による名演盤がないことはないし、最後の盤の演奏団体は、フルートのミシェル・デボストはパリ管の主席だった人だし、ほかも古楽に本格的に関わった人たちではない。
これらを入手し、DP-300Fに、オーディオテクニカ AT95Eあたりを挿して聴けば、そんなにひどい音はするまいと思うけれど、ほとんど「お皿を回してみたい」および「PM6005のフォノ・イコライザーを聴いてみたい」という欲望だけを満たすために相当の手間と出費を払うのは、ちょっと、である。
A-UK3もフォノイコはあったが、ごく短期を除いて、ずっと不使用だった。