SiC SBD−やっぱり不自然!?

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    Cree SiC SBD

     交換当初は「変わりないなー」だった、Cree社のSiC SBD、Z-Rec! であるが、聴き込むほどに、色付けしない、そして濃やかな情報を消さない再生音に「これはすごい」と感じ出した。

     先日取り上げた、イザベル・ファウストの弾くフォーレ、DP-1001では寝てしまうほどインパクトのない音だったものが、SiC SBD化した CD2300(改)では、弓が弦に当たるタッチが細かく伝わってくるような繊細かつ自然な音に、さきほどは思わず聴き入ってしまった。

     勢いで、モーツァルトの『フィガロの結婚』、ジュリーニ盤(EMI国内盤で、いわゆる岡崎リマスターのHS2088)をちょっと聴いてみると、もうこれは目の前にいる歌手をさらに双眼鏡で拡大するようなステージが聞こえる。
     これは、あきらかに不自然、オーディオとして行き過ぎである^^;。

     SiC SBD化後の音は、高域などけっして強調されず、ソースの音、デバイスの音そのままといった趣きだ。
     しかし、ある海外のSiC SBD評で、
    「After continued listening I started to find the sound somewhat fatiguing, too forward with a degree of steeliness or harness to the sound.(聴き続けたあと、金属的な、あるいはキツい[ harness はたぶん harshness の間違い=引用者]感じが強調され、疲れる音に感じ始めた。)」
    というレビューがあるのを、以前にも見ていた。

     これは、必ずしもSiC SBDがそういう音にする、というのでなく、回路・機器の音をあまりに全て露呈してしまうので、こういうことになるのではないかと思う。
     という次第で、CD2300にSiC SBDは、あきらかにやりすぎでした^^。
     う〜ん、サイズからして、そして DP-1001にも、11EQS10くらいにしておこうか…。

    SiC SBD−やっぱり高性能?

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       前記事で、SiC SBDの効果は‘他とは全く違うレベル’とまでは言えない、と書いた。

      クレンペラーのベートーヴェン全集

       今日、クレンペラー/フィルハーモニア管のベートーヴェン、交響曲第4番(EMI、1957年録音)の第1楽章を、まず、無改造のケンウッド DP-1001で聴いてみた。
       いつもどおり、しっかりした輪郭、しっかりした音で描いてゆく。しかし面白味には欠ける音である。

       高域も、音源が古くて劣化した部分があるが、バランスよく鳴りはする。
       が、全体にオーケストラが鳴りだすと、バックグラウンドにザワつき感がまとわりつく。

       次に CEC CD2300(改)で聴いてみると ― 一聴では情報量は多くないが、腰が低いのに、ステージ上のいろいろが聞こえてくる感じがあって、情報量という場合、一般に外に向かって音の数が増えるような感触の場合が多いのだが、今回のパーツ入れ換え後の CD2300は、情報の密度が内に向かって濃やかになっているような感じだ。

       基本的な印象は、日ケミ SMG多用で出てきた、高域のキラメキの控えめな、低重心で地味な音なのだが、非常にベーシックな部分でクオリティが上がっているようでもある。


       じっくり聴くと、やはり SiC SBDの効果は少なからぬものなのかもしれない。
       とすると、実装しにくそうだが、ナカミチのプリメイン IA-4sにも、SiC SBD(C3D06060Aを用意してある)に換えるべきだろうか。ふむ〜。

      CEC CD2300−お手入れの続き。

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         前記事の CEC CD2300のパーツ交換で、‘まったりタイプ’に戻すキモは日ケミ SMGにありそうだとわかったが、あれ以後もいろいろ迷いが出ている。
         その前に、前記事で書いていない、デジタル系電源のコンデンサー。

        CPU電源とクロック・パスコン

         本機の動作全体を制御するCPU(IC103)=μPD89026の電源に、以前も気分で入れたが、また OSコン 10V220μFを。
         このCPUのクロックとして、5MHzの発振子が付いているが、これの両端に「30」と書かれた円盤型セラミック・コンデンサーが付いていている。
         ここまで換える必要はないが、これを30pFのディップマイカにした。マルツの1ヶ100円中華マイカである。

        レギュレータードライバー電源

         DSP、DACに5V電源を送り、トランスポートなどメカ系にも、CPUの指示に従って電力を送っているのが、レギュレータードライバー(IC102)=BA5813FMであるが、これには8V電源が供給される。
         信号・変換系チップの電源でもあり、モーターを動かし、サーボ電流を供給するところでもあるので、このICへの電源供給=C141はたいへん重要だろうと思われる。
         C141はオリジナル220μFを、KZH 16V470μFにしていたが、ここを三洋 WG 16V1,000μFにした。
         レギュレーター出口直近にこういう極低ESRコンデンサーを置くとレギュレーターが発振する可能性もあるらしいが、入口なので大丈夫だろう。
         大きな電流変動にも対応してくれる‥‥ことを期待して。

         前回の手入れ後、たしかに異様な神経質さからは脱したものの、音が面白くなく、それでいて高域に神経質な薄さがある。
         まず、オペアンプ電源パスコンのパラのフィルムコンを撤去してみた。
         この辺は、手許のサービスマニュアルを見ると、TEACの VRDS-10、VRDS-10SEなどはオペアンプ電源は電解のみである。
         マランツ CD-17は、HDAMの電源パスコンは電解のみだが、前段の NJM2114の電源にはフィルム(かセラコン)をパラっている。

         参考にならないレビューの代表=『ステレオ』誌の試聴室(別冊再録)を見るのもシャクだが、マランツ CD-17Dは高域が華やか、TEAC VRDS-10SEは「フラットなバランス」だそうだ。
         ケンウッドの DP-7050、DP-1001は電解のみ、しかもオペアンプからかなり離れた実装例も多く、動作上問題はないようなので、音の嗜好で決めてOKだろう。

         CD2300で、オペアンプ電源パラのフィルムコンを取ったところ、音はかえってドギツくなったようで、ニチコン KWなのにそうとう厚かましい音に聞こえる。
         この辺を聴きつつ、パラのフィルムはWIMA MKS2 0.1μF(しか残っていない^^;)とし、オペアンプとDAC周りの電解を、ほとんど SMGに換えてみた。
         DAC=PCM1710Uの EXT1L/R、EXT2L/Rというピンには、左右各1ヶ、10μFの電解を介して接地するのだが、ここを FWから、秋月で1本10円で買った SMGとした。

         低ESRコンデンサーを用いるとよいとある、PCM1710UのVcc1には KZHを置いた。
         これで、カップリング以外、オーディオ用電解はほぼ追放したことになる。

        SMGばっかり。
        SMG祭り^^♪

         DSP周りは KZHで固め、DAC・オペアンプ周りは SMGだらけ。
         この状態で、期待どおりというか、まったり・ゆったりした音になった。
         とても聴きやすい。某有名ブログのコメントに「音楽を聴くなら SMG…」のような文言を見つけて期待したけれど、いや実際そうだなあ、と感じる。

         パラのフィルムをほとんど WIMA MKS2にする過程で、DACのアナログ電源Vcc2Lのパスコンのランドが切れ、Vcc給電ラインが切れてしまった。

        Vcc、銅線で補修。

         ハンダの増し乗せではつながらないので、0.5Φ銅線で補修した。いっやも〜、ボロボロ^^;;。
         導通確認と、通電しての電圧はOKなので、これでいけそうだ。

         上記のとおり、神経質さのない、まったりした音になったが、やはりこれでは華がなさすぎる。
         どこか一点に KWを投入して、少しのスパイスにしたい、と考えあぐみ、やはり PCM1710UのVcc1ピンのパスコンを KWに戻すことにした。
         これ1本の変更だが、みごとに少しの派手さが加わった。
         基板パターンの傷みも限界に近く、これ以上触らないほうがよさそう。

        試聴、その他
         全体に、解像度が下がり、よくいえばマイルドに、悪くいえばもっさりした音になった。

        モントゥーとパレストリーナ

         PCM1710UのVcc1ピンのパスコン(電解)のみ KWに戻すと、曇りがちになりすぎた音の中、モントゥー/ロンドン響のチャイコフスキー『眠れる森の美女』(1957年録音、英Decca原盤、ポリグラム/LONDON)の木管楽器群に、少し色気が戻った。

         その前から、SMG大量投入後、無改造の ケンウッド DP-1001よりも明らかによい再生音が聴けたのは、プロ・カンツィオーネ・アンティクァの歌う、パレストリーナ(1525?-1594)の『聖母被昇天のミサ』から「Kyrie」。
         これはうっとりするほどきれいである。英Regisレーベルの廉価盤で、元盤(不明。音源所有は演奏団体=プロ・カンツィオーネ・アンティクァ(PCA))からマスタリングの質が落ちているものの多い Regisレーベルであるが、各声部がソフトに響き、融けあってなおかつ聴き分けることができ、サ行も刺激的でない。

         今回の手入れ後、電圧測定後しばらく電源を切ったあとで通電・動作させた時、トレイの若干の誤動作(出てすぐ入る、ディスクを取り込んで演奏せず、イジェクトする、など)が見られたが、動作を繰り返し、演奏を始めると問題はない。

         今回の交換で最も期待したのが、例のSiC SBDだが、「レベルが違う」という評価には及ばない印象だった。
         ただ、ダイオードの色を着けない、それゆえ他のパーツ、回路の違いがはっきり出てくる、という感触はあり、優れたパーツなのだと思った。
         それだけに、安価機器に用いるとアラばかり ― 鈍感さも含め ― 出てきそうな感じもし、効果は期待ほどでないかもしれない。

         ケンウッド DP-1001には、基板の形状(ディスクリート・ダイオードが比較的ゆったりと実装されている)も合うので C3D04060Aを入れてみようと思っているが、ナカミチ IA-4sには、シングルインライン形状にアレンジするのも厄介で、現在新電元のローノイズ・ブリッジでまあまあの音が出ていることもあり、SiC SBDの導入は取りやめようかとも思っている。
         SiC SBDのなかった時代にも、言うまでもないことだが、名機はたくさん開発されている。

         ― いったい何のためにオーディオ用電解を山ほど投入したのか、あほらしくなるほど、解像度は低いが素直な音になっている。
         室内楽、ピアノ・ソロ、オーケストラ、いずれも少しずつ物足りないが、聴きづらくはない。
         このCDPでこれ以上を望むのは不自然かもしれない。

         最近、オーディオの話を電話でよくする知人から、「オーディオはやりすぎないのも大事だ。‘ここまでにしておく’というのが、〈嗜み〉でもあるよ」と言われたことを思い出す。

        CEC CD2300−久々のお手入れ。

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           しばらく放っておいた CEC CD2300(改)は、DCD-1515ALの損壊や DP-7050の売却で、またラックに戻っている。
           長いことパーツもそのままだが、やっとまた「これとはしばらく付き合わないとしようがないなー」ということで、パーツ交換によるチューニングを再開。

           とにかく、そこそこ高精細ではあるが、聴いていてまったりしない神経質な音になっているので、これを当初のおっとりした音に少し戻すことができれば、ということで、標準品ながらこちらなどに高評価の、日ケミ SMGを当たってみる。

           SMGの流通は、店頭・通販ともに105℃品 KMGに置き換わって、入手は散発的在庫しか期待できず、“汎用なのにヴィンテージ”みたいな様相を呈している。RSやマルツでは、各電圧・容量で、5〜10個単位での注文を受け付けているようだが。

           加えて、CD2300のLPFは、下図のような形になっているが、この2,700pFは WIMAになく、WIMA化の一環として2,200pF、12kΩを10kΩに換えると、オリジナルに近い特性が得られることを、OKAWA Electronicさんのツールで確認した。

          CD2300 LPF

           今回の目玉は整流ダイオードに Cree社のSiC SBD C3D02060Aを入れることだが、TO-220トランジスターの形状で、デカい。

          C3D02060A


           かつ、ケース側にはカソードが露出しているので、近隣のパーツの電極と接するのを避けたほうが、と熱収縮チューブの太いものをとくに通販で求め、被せた。
           面白いことに、過熱してチューブを縮めた直後に順方向電圧をテスターで測ると、ちょっとだけ下がっている。

          C3D02060Aにコート

           が ― 実装してみると、うまいぐあいに隣接するものとは触れる可能性がなさそうなので、せっかく着せたコートは脱がせた^^;。
           実装状態は、見た目はあぶなそうだが、少し傾いたりしても電極面には接触しそうにない。しかし実装には気を遣いました〜~~。

          ギチギチに実装したSiC SBD

           ぎちぎちに実装^^;。

           オペアンプ電源の、三端子レギュレーター前後に SMGを。平滑用の25V2,200μFは、若松通商で84円/本のセール品があって助かった。
           オペアンプ直近パスコンには、先ず今回初めての ROE/Roedersteinの EKE型25V220μFを入れた。

          CD2300 今回の交換

           だいたい上の写真のようになった。
           一聴して、今までより格段におおらかな音になった。ただ、全体につまらない音でもあり、それでいて高域に少しばかりエッジっぽい艶が入る。

           ROEは、期待したがちょっと合わないか、と、ここも SMGにしようと思い、かつ、改変したLPFも合わないようなので、WIMAは使えなくなるが、オリジナルの定数に戻す。

           2,700pFは WIMAにはない(日本に入っていない)ので、台湾FARAD社のポリエステル・フィルム EOLシリーズを買った。マルツで19円/本。
           FARADの緑色の EOLは、他店でも扱っており、本社HPはこちらのようだ。
           元、付いていたのも緑色の小型のフィルムだったので、同じものかもしれない。
           330pFは WIMAのままでもいいが、下にある抵抗器が隠れるので、より小型の東信 UPZにする。

           この状態で、音はじつにまったりし、やはり CECのLPFの設計はかなり練り込まれているのかな、と思った次第。

          プチ・トラブルとその解決
           音は実にまろやか、まろやかすぎて物足りない面はある。が、音質以外に、CD再生が始まってミューティングが解除される時に、なぜか左チャンネルからだけ「プチ」という小さなノイズが出る。
           トランジスターによるミューティングの入り/切りの際にノイズが出るのは、エレキットの管球CDプレーヤーで経験したが、その時はエージング後消えた。
           CD2300のミューティング回路はもう何百回も入り切りしているから、エージング不足とは逆にTrの劣化かな、と思い、交換もありだがまずは3本足のハンダを増し乗せした。が、相変らず左からだけ「プチ」。

           そうして、空も白み出したころ、2〜3度めに基板裏を確認した時、オペアンプLPFの左チャンネルの330pFの片方のリードが、ランドにハンダづけされてはいるのだが、ランド自体がパターンから切れてしまっているのを発見した!
           つまり、LPFの、330pFによる帰還部分がないのと同じになっていたわけだ。これではオーバーサンプリングの高周波部分が設計どおりには落ち切らない。
           それで高周波が漏れ出し、ミューティングがはずれる時にノイズを出していたのだ。

          330pFのリードを抵抗に直付け。

           しようがないので、C519 330pFの、ランドがはずれたほうのリードを、接続するR507のリードに直接ハンダづけした(上、赤丸)。

           いっや〜、タイヘンでした~~;。〈お気楽〉のDACの時も、ナカミチのアンプの時も、LPFのコンデンサーはきっちり仕事をしている、音質よりも動作の安全面で大切な役割を持っていることを改めて認識。

          その他、今後の流れ
           オペアンプのパスコンを全て SMGにして、聴きやすいがいささか凡庸な音になったので、やはりオペアンプ直近のパスコンだけ KWにしようと思った。
           かつ、「低ESRの電解を使うとS/N比がよくなる」とデータシートにある、PCM1710UのVcc1のパスコンに、三洋の超低ESR(個体コンなみ)品、WGの25V220μFを入れてみた。

           三洋/SunConの WGについては、こんなところ(トライパスのチップを使ったデジアンキットのリリース元のスタッフ・ブログらしい)のコメント(あなろぐさんという方のコメント)に、オーディオ用として中〜低域がよく出ていいコンデンサーだが、エージングが長いので、ドンシャリ評価を受けやすい、と言っている。

           果たして、一聴してメタリックな艶が出てきた。
           ドンシャリ、というより、高域が詰まり気味で細かい空気感が出ない。エージングでまったりしても、このコンデンサー特有の「音色」は好みからはずれることがわかったので、KWに戻す予定。
           DP-1001のアナログ・メイン電源にも WGを使おうかなと思っていたので、やはりその部分は SMGにすることととする。

          いろいろ…

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             ‥‥眼窩痛は、完全に消えるでもなく、しかしずっと軽くなったが、今日、久しぶりに歯科に行って診てもらうと、歯のほうにはとくだん治療の必要なところはなく、明らかに上顎の炎症=耳鼻科系のものなので、耳鼻科を受診するようにと言われた。
             膿を抜く手術とかになるとイヤだし、治療費も出ないし〜、と暗澹 (´o`)。
             が、歯のほうは清掃だけでよかったのはよかった^^。下半分だけで3,300円也〜。


             オーディオのほうは、パーツ交換に手を出せないまま、計画や構想を練ってばかり。
             が、相変らず音源のほうには執着が大きい。
             モーツァルトのピアノ・ソナタは、リリー・クラウスのEMI盤(国内、ソナタのみ)で聴いていたけれど、この人のモーツァルトはどうしても派手すぎる感じがして、もうちょっと穏やかな演奏を、と探しつつ、内田光子の PHILIPS盤から聴きたい曲でも、と思ったのだが、宇野・中野・福島『新版 クラシックCDの名盤』(文春新書)では、中野 雄氏が、「《選集・二枚組》だが、《日本ライヴ》が本当の内田〔Ph '91〕」と書いている。
             『内田光子 ライヴ・イン・コンサート1991』(ユニバーサル/Decca UCCD-4226/7)だ。

             HMVはまとめ買いしないと安くならないので、Amazonかな、と思っていたら、タワーが単品で20%引きだったので、速攻でポチ。
             上の写真は未開封だが、あけて2枚めの ピアノ・ソナタ第15番ハ長調 K.545 〜練習用にも弾かれる、とても愛らしい曲♪〜 を聴いてみると、期待以上の妙演である。
             音楽が鳴りだすと同時に、心の中のノイズも周囲のノイズも静まってしまう、というような演奏だ。これはよかった!

             ウェブ上のレヴューにも録音のよさが上がっているが、国内の、とくにユニバーサルの国内盤に聴かれるエッジ感がほんとうになく、独プレスのディスクみたいなまろやかな音だ。
             プロデューサーはヴィルヘルム・ヘルヴェック、エンジニアはオノ・スコルツェ、と PHILIPSチームが内田さんとともにか、来日してのお仕事。
             レーベルは、PHILIPSの Decca化で Deccaになっているけれど、まさに PHILIPSの仕事である。

             今回同時に買ったのは、中古盤だが、左奥のブラームス:ピアノ三重奏曲全集+ホルン三重奏曲、スーク・トリオとズデニェック・ティルシャル(ホルン)のスプラフォン盤。
             これ、じつは第3番とホルン三重奏曲のディスクは持っていて、第1番と第2番もスーク・トリオで欲しくなり、ちょうどこのところよく見ている、大阪は堺にある中古ショップ・ファルスタッフというところで、帯つきの中古盤が、一つ前のリリース(現行はSHM-CD)だがあったので、注文。

             写真手前のは、ずっと前に買っている同じ曲集の、ルービンシュタイン、シェリング、フルニエによるRCA盤。
             こちらは、カップリングがシューベルトの2番で、そちらはA.シフらのディスクがあるので手放そうかとも思ったのだが、これもまた柄の大きい名演だし、スーク・トリオのものも室内楽らしいまとまりと、いかにもヨーロッパな香りがあるのがいい(ルービンシュタイン盤もヨーロッパ人ばかりだが)。
             フォーレのピアノ三重奏でも2枚持っているのだし、これは両方置いておこうと思った。
             TDA1547は、こういう地味な曲の進行を、とてもきちんと聴かせてくれる。

             スーク・トリオ盤の難点は、スークのヴァイオリンの音色があまり美しくなく、刺激的なこと。アナログ時代のスプラフォンは機材がひどかったのだろう。この前書いた、デジタル録音のドヴォルジャークを聴くと、アナログ時代のスプラフォンの音質が、このヴァイオリニストの音色をそうとう損なっていたのでは、と思ってしまう。
             といって、ヘンなリマスターを施せばよけいひどくなるので、このまんまで仕方ない。

             ところで、この「ファルスタッフ」という中古屋さん、店主に一家言あって、演奏者の表記など、元の発音などに配慮したものになっていて、面白い。
             値段も良心的ではあるが、あと100〜200円も足せば海外ショップで新品が買える値段では、今の時期、なかなか商品は回転しないだろう。
             しかし、面白いものもあるし、送料も一律200円と良心的、発送も確実なので、みなさんもよかったら見ていってくださいまし^^。


             CD2300と DP-1001の交換用パーツはもう山ほど揃ったが、これは若松通商でセール中の、日ケミ SMGの25V2,200μFと、マルツ店頭で見つけた同 16V470μF。
             神経質になりすぎている CD2300(改)の音をちょっと“元にもどす”には、こちらでニチコン KWとともにイチオシの日ケミの汎用品 SMGがいいかも、と探した結果。

             店頭、ウェブともに105℃品の KMGばかりとなり、SMGは“標準だがヴィンテージ”みたいになっている。マルツでは品種を限って、10本セットで受注しているようだし、RSでもあったと思うが、今回のマルツ店頭のバラ売りは、ウェブ・カタログにない一時在庫のようだ。

             前にも書いたが、KMGよりも格段に定格リップルが大きく、他社汎用品よりも大きいので、優れたコンデンサーだといえるだろう。ただし、「KMGのほうが音がよい」というレヴューもある。
             以前、fujiwaraさんのDACを組み立てたとき、最初の平滑コン(レギュレーター前)は KMGにしたが、KWに換えてからと比べるとのっぺりした音だったと思う。それゆえ、聴き易く、「ふつーに美しい」音になる場合もありそうだ。

             SMGは、マルツのデジアン基板キットを、共同開発のIR社スタッフが手を入れたとき、低音を豊かにするために使った、という同社ブログ記事がある。
             さて、効きますやら^^。


             このところ、ブラウジングは Google Chromeばかりだ。Operaは、RSオンラインのサイトで、左の「絞込み」を使うやいなやフリーズするので、ちょっと避けている。
             Chromeでの閲覧のあと、しょっちゅう履歴を消去するが、そうしているうちに「シークレットモードをお勧めします」云々の文言が出はじめた。
             で、シークレットモードでブラウジングすると、さらに軽い感じが。

             Chromeは、ショートカットの[プロパティ]の[リンク先]の末尾に「(半角スペース)--incognito」を入力して「適用」すると、最初からシークレットの Chromeが起ち上がるので、ショートカットを二つ置いた。
             シークレットChromeのショートカット・アイコンが、あのウインドウ左上に現れる黒めがねのオッサンだったらいいのにな〜、とか思いながら^^。

             こんな(といって、激遅回線+激遅PCなので遅いのは遅いが)ネット・ブラウジングをしていると、「Linuxだったらどうなのかなー」などと思う。
             来年4月で、Windows XPのサポート終了となるので、「ウイルス恐いぞ〜」な情報が跳梁跋扈‥‥というのがひとつ。
             とても Windows 8のパソコンを買う金はないので、では、ということで、Vine Linux+XfceのGUIなんか、どうなのか? と。

             もう『一太郎』で漢文を書くなどという仕事は一生ないだろうから、『一太郎』も要らない。
             いっぽう、回路図ソフト Bschには Linux版もあるようだし。
             キヤノンのスキャナーはドライバがないので買い換えが必要になるが、Linuxに乗り換えれば、元々 AMDのCPUのPCなので、「Wintel」から完全にオサラバできるのである!

             ‥‥‥

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            ベルリン放送交響楽団,チャイコフスキー,フリッチャイ(フェレンツ)
            ※クラシックで1枚、といったらコレ!! 新しい国内盤が出ています。
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            D. Shostakovich
            ムラヴィンスキー/レニングラードの決定盤!!
            求めやすい alto盤が、Amazon.co.jpにも入りましたので、入替えておきます^^。
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            野口 晴哉
            やっぱりこれは入れておかないと…。
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            永沢 哲
            整体の創始者・野口晴哉の核心に初めて思想研究として迫った力作!!
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            小冊子ながら、限りない示唆に満ちた名著
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            F.デヴィッド ピート
            ‘シンクロニシティ’を可能なかぎり、‘トンデモ’から離れて説いた良心的な一書。
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