‥‥もうハンダごてを持たない日が何日、いや何ヶ月続いているやら^^;。
無改造の DENON DCD-1515ALでのヒアリングがたいへん快調なので、CD漁りにばかり気が向き、機器いじりはお留守になっている。
オーディオ機器のほうは、自分の理想の組み合わせを少しでも実現することは全く不可能、したがって代替としての安価機種ばかりでのシステムになる。
しかし、レコード=ディスクのほうなら、私の捻出できる予算の範囲で、ライブラリーを理想に近づけることが可能だ。
今の収入最悪化期に、クレジットの支払いが1年で最高になる(といっても1万円台^^;)というのは、どうみても不健全だが、年末以降、CD漁りが治まらない。
といっても、スペースはもとより、聴ける時間 ― 単純に余暇という意味に加えて、残された人生の時間という意味でも ― を考えると、手許に置く枚数はむしろ減らして、納得のいくラインナップに変えてゆくことが眼目となる。
そういう次第で、年末から、ベートーヴェン、マーラーと入れ替えを進め、先日はフォーレの室内楽のディスクを新調した。
それでは治まらず、モーツァルトを入れ替え中。
今回は、その、フランスの作曲家、ガブリエル・フォーレ(1845-1924。「フォレ」が正しいそうだが、長/短音の聴感上の差異は微妙だし、慣用で^^)の室内楽。
東芝EMIのリマスターに癖がありすぎ、逆にオーディオ機器調整用に使っていた仏EMI制作のフォーレ室内楽全集は、外盤1セット(これはピアノ四重奏曲が‘裏焼き’になっていることの証拠として保存)を残して手放し、それより古い制作の仏ERATO盤全集(国内盤)しか手許になくなってきた。
エラート盤のピアノ五重奏曲第1番は、こちらに書いたとおり音質が高域寄りなのがちょっとイヤで、同記事に書いている、英Virgin Classicsの激安5枚組全集を求めた。
が、このVirgin盤も、記事で触れているリスナーの指摘どおり、残響が多すぎる録音が聴きづらく、長く聴き続ける気がしなくなった。
残響が多すぎることもあるが、それだけならそれで悪い音にはならないのだが、弦の強奏での歪み感のほうが耳障りという感触もある。
そんなことで、買おうかどうか数ヶ月前から頭の中にあった、パスカル・ロジェとイザイ四重奏団によるピアノ四重奏曲・五重奏曲の4曲セット(画像上段、英Decca、Double Decca)を求めた。
ちょうどHMVが安かったので、他のフォーレのディスクと併せてマルチバイで購入。
私が買った直後、「限定盤の為完売しております。申し訳ございませんがご注文いただけません」になってしまった^^。Double Deccaは限定盤ではないが、すでに入荷不可になっているようだ。Amazonの海外マケプレで入手可。
画像中段は1,050円の国内盤で、ドイツの常設ピアノ・トリオ、トリオ・フォントネによる、ドビュッシー、ラヴェル、フォーレのピアノ三重奏曲集(ワーナー/Teldec)。これは千円以下での提供。
下段は、ドイツの女流ヴァイオリニスト、イザベル・ファウストと、フランスのピアニスト、フロラン・ボファールによる、ヴァイオリンとピアノのための作品集(Harmonia Mundi)。
これも廉価盤相当の価格、再発のようだが、このディスクはネット上の評価が高い。
この買物は大成功で、まずロジェとイザイQによるピアノ四重奏曲、五重奏曲集‥‥エラート、EMIの全集とは打って変わってのマイルドな音質。
オーディオ的には高域を落とし、中域を張り出させたデザインになっており、音量レヴェルもやや低めと感じられ、ヴォリュームをやや上げ気味で聴く必要がある。
演奏自体も、先行する両全集より遅いテンポで、各楽器が目立つことなくアンサンブルをきめ細かく紡いでゆく。
ややもすると居眠りしてしまいそうなBGM的緩さを表面に持ちつつ、各声部とも丁寧に弾かれるので、たいへん充実した室内楽レコードになっている。
雰囲気的に‘おフランス’しつつ、実際には流れてしまわない。
あとの2枚も、各楽曲、全曲は聴けていないけれど、優れた室内楽演奏だと思う。
ファウストと、トリオ・フォントネのメンバーは、名前からしていかにもドイッチュで、そこからくる先入観が影響していないこともないのだろうが、「楷書のフォーレ」でありながら、音楽性が高いので不自然でない。
ラヴェルのピアノ三重奏曲のディスクは、エラート盤の、カントロフ、ルヴィエ、ミュレールによるもの(のちに同じメンバーで DENONにも録音)と、ボーザール・トリオによるもの(PHILIPS、ショーソンのトリオとのカップル)も持っているので、このマイナーな楽曲で3枚はちょっと多すぎる。
カントロフらフランス勢によるエラート盤は、フォントネ盤より速いテンポで軽く、羽毛の舞うように始めている。
フォーレのトリオは、エラートにあるユボー、ガロワ=モンブラン、ナヴァラによる演奏も、これはこれでたいへん質の高いものだと再認識もした。
四、五重奏曲についても同じ。エラートの全集は、レコード史上初であるにもかかわらず、やはり依然として不動の位置にあるようだ。
I.ファウストの弾くソナタはブラームスみたいに立派で、全ての音が隠れずに朗々と鳴っている。
これを聴くと、エラートのガロワ=モンブランの演奏がちょっと貧相に聞こえるからマズい。
こういった室内楽の分野では、いささか不毛なピリオド奏法旋風はどこ吹く風、前に触れた、イブラギモヴァのような人から、今回のファウスト ― もう四十路のヴェテラン^^ ― まで、聴き応えのある演奏をしてくれる人たちが、大勢いるのであります♪
さてさて、予算補填の売却を、また。CEC CD2300(改)もぼつぼつオク出ししなきゃ〜。
無改造の DENON DCD-1515ALでのヒアリングがたいへん快調なので、CD漁りにばかり気が向き、機器いじりはお留守になっている。
オーディオ機器のほうは、自分の理想の組み合わせを少しでも実現することは全く不可能、したがって代替としての安価機種ばかりでのシステムになる。
しかし、レコード=ディスクのほうなら、私の捻出できる予算の範囲で、ライブラリーを理想に近づけることが可能だ。
今の収入最悪化期に、クレジットの支払いが1年で最高になる(といっても1万円台^^;)というのは、どうみても不健全だが、年末以降、CD漁りが治まらない。
といっても、スペースはもとより、聴ける時間 ― 単純に余暇という意味に加えて、残された人生の時間という意味でも ― を考えると、手許に置く枚数はむしろ減らして、納得のいくラインナップに変えてゆくことが眼目となる。
そういう次第で、年末から、ベートーヴェン、マーラーと入れ替えを進め、先日はフォーレの室内楽のディスクを新調した。
それでは治まらず、モーツァルトを入れ替え中。
今回は、その、フランスの作曲家、ガブリエル・フォーレ(1845-1924。「フォレ」が正しいそうだが、長/短音の聴感上の差異は微妙だし、慣用で^^)の室内楽。
東芝EMIのリマスターに癖がありすぎ、逆にオーディオ機器調整用に使っていた仏EMI制作のフォーレ室内楽全集は、外盤1セット(これはピアノ四重奏曲が‘裏焼き’になっていることの証拠として保存)を残して手放し、それより古い制作の仏ERATO盤全集(国内盤)しか手許になくなってきた。
エラート盤のピアノ五重奏曲第1番は、こちらに書いたとおり音質が高域寄りなのがちょっとイヤで、同記事に書いている、英Virgin Classicsの激安5枚組全集を求めた。
が、このVirgin盤も、記事で触れているリスナーの指摘どおり、残響が多すぎる録音が聴きづらく、長く聴き続ける気がしなくなった。
残響が多すぎることもあるが、それだけならそれで悪い音にはならないのだが、弦の強奏での歪み感のほうが耳障りという感触もある。
そんなことで、買おうかどうか数ヶ月前から頭の中にあった、パスカル・ロジェとイザイ四重奏団によるピアノ四重奏曲・五重奏曲の4曲セット(画像上段、英Decca、Double Decca)を求めた。
ちょうどHMVが安かったので、他のフォーレのディスクと併せてマルチバイで購入。
私が買った直後、「限定盤の為完売しております。申し訳ございませんがご注文いただけません」になってしまった^^。Double Deccaは限定盤ではないが、すでに入荷不可になっているようだ。Amazonの海外マケプレで入手可。
画像中段は1,050円の国内盤で、ドイツの常設ピアノ・トリオ、トリオ・フォントネによる、ドビュッシー、ラヴェル、フォーレのピアノ三重奏曲集(ワーナー/Teldec)。これは千円以下での提供。
下段は、ドイツの女流ヴァイオリニスト、イザベル・ファウストと、フランスのピアニスト、フロラン・ボファールによる、ヴァイオリンとピアノのための作品集(Harmonia Mundi)。
これも廉価盤相当の価格、再発のようだが、このディスクはネット上の評価が高い。
この買物は大成功で、まずロジェとイザイQによるピアノ四重奏曲、五重奏曲集‥‥エラート、EMIの全集とは打って変わってのマイルドな音質。
オーディオ的には高域を落とし、中域を張り出させたデザインになっており、音量レヴェルもやや低めと感じられ、ヴォリュームをやや上げ気味で聴く必要がある。
演奏自体も、先行する両全集より遅いテンポで、各楽器が目立つことなくアンサンブルをきめ細かく紡いでゆく。
ややもすると居眠りしてしまいそうなBGM的緩さを表面に持ちつつ、各声部とも丁寧に弾かれるので、たいへん充実した室内楽レコードになっている。
雰囲気的に‘おフランス’しつつ、実際には流れてしまわない。
あとの2枚も、各楽曲、全曲は聴けていないけれど、優れた室内楽演奏だと思う。
ファウストと、トリオ・フォントネのメンバーは、名前からしていかにもドイッチュで、そこからくる先入観が影響していないこともないのだろうが、「楷書のフォーレ」でありながら、音楽性が高いので不自然でない。
ラヴェルのピアノ三重奏曲のディスクは、エラート盤の、カントロフ、ルヴィエ、ミュレールによるもの(のちに同じメンバーで DENONにも録音)と、ボーザール・トリオによるもの(PHILIPS、ショーソンのトリオとのカップル)も持っているので、このマイナーな楽曲で3枚はちょっと多すぎる。
カントロフらフランス勢によるエラート盤は、フォントネ盤より速いテンポで軽く、羽毛の舞うように始めている。
フォーレのトリオは、エラートにあるユボー、ガロワ=モンブラン、ナヴァラによる演奏も、これはこれでたいへん質の高いものだと再認識もした。
四、五重奏曲についても同じ。エラートの全集は、レコード史上初であるにもかかわらず、やはり依然として不動の位置にあるようだ。
I.ファウストの弾くソナタはブラームスみたいに立派で、全ての音が隠れずに朗々と鳴っている。
これを聴くと、エラートのガロワ=モンブランの演奏がちょっと貧相に聞こえるからマズい。
こういった室内楽の分野では、いささか不毛なピリオド奏法旋風はどこ吹く風、前に触れた、イブラギモヴァのような人から、今回のファウスト ― もう四十路のヴェテラン^^ ― まで、聴き応えのある演奏をしてくれる人たちが、大勢いるのであります♪
さてさて、予算補填の売却を、また。CEC CD2300(改)もぼつぼつオク出ししなきゃ〜。