Amazon海外ショップからCD到着。

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     先月末に Amazon.co.jpの海外マーケットプレイスに注文したCD 5点が、先週までに届いている。
     ちょっと興味が出て欲しくなった曲や、持っている曲のディスクを別のものに換えたいという動機。

    海外ショップからのCD。

     ①〜③までが同じショップで、10月30日発送メールで11月8日到着なので、約1週間。同梱されてきた。
     ①は、英ハイペリオン Hyperionレーベルの、シマノフスキー・ヴァイオリンとピアノのための楽曲全集
     ②は、ちまた? で大人気の、ヴァシリー・カリンニコフの交響曲第1番、第2番。英シャンドス Chandosレーベルの、ヤルヴィ指揮スコティッシュ・ナショナル管弦楽団。
     ③は、聴くと脳が活性化すると噂の、モーツァルトの2台のピアノのためのソナタ K.448を収める、マレイ・ペライアとラドゥ・ルプーによるデュオ(Sony)。この1枚だけ、ケース表側にクラックが入ってました~~。

     ④と⑤の2点は同じショップで、こちらは④が最も遅れ、11月16日に届いた。それでも半月ほどだ。
     Amazon.co.jp自体が持っているものもあったが、Amazon本体のほうが安くなる、ないし100円ていどしか違わない場合以外はマケプレで買う。
     上のショップは米国本拠、下の2点を買ったショップはドイツ本拠と称するが、両店ともドイツ発送だった。

     ①は、シマノフスキーのヴァイオリン・ソナタでよいディスクがないか調べていて遭遇した。
     手持ちのは、韓国出身のヴァイオリニスト、チー・ユン(キム・チーユン 金 詩妍)と江口 玲によるデンオン盤。チー・ユンというヴァイオリニストは、明らかにコンチェルトなどの似合う、ヴィルトゥオーゾ・タイプの、スケールの大きな演奏をする人で、室内楽にはちょっと合わないものを感じていた。

     入手したのは、ロシアの若い女性ヴァイオリニスト、アリーナ・イブラギモヴァ Alina Ibragimovaとフランスのピアニスト、セドリック・ティベルギアン Cédric Tiberghienによるデュオ。
     上にリンクしたHMV(ここのマルチバイより500円安く買いました^^)のレヴューでも高い評価だし、音楽好きの方たちのブログでかなり評判のようだ。

     この人の名前、イブラギモヴァは、アブラハムのアラビア語形・イブラヒムに由来するように思える。‘ロシア生まれ’という以上の情報は見つけていない。
     英語版 Wikipediaによると、ロシア人やタタール人の姓としてふつうにあるという。

     で、この演奏、まだちょい聴きなのだが、じ〜っつに繊細で、美しい。加えて、ピアノのティベルギアンがまた繊細。チー・ユン盤では江口さんのピアノは、ひたすらヴァイオリンに合わせ、自身の主張が見えない、というより、チー・ユンのようなヴァイオリンだと、インティメートに歌い交わすことはできないので、ソロを生かすべくバッキングに徹したという感を持った。

     ②のカリンニコフは、あまりに評判 ― 名曲というより、佳曲という ― なので、一度聴いてみたいと思い、手を出した。
     これはもう、こういう曲なのだろう。NAXOSにあるテオドール・クチャル指揮の盤が安いけれど、NAXOSの‘ちょっと無名指揮者’ディスクには、先日のスヴェンセンで懲りたので、やや高いけれどヤルヴィのレギュラー盤を求めた。

     ③は、まだよく聴いていない^^;。同じジャケで、Amazonにはいくつかの商品が登録されていて、値段が違い、いちばん安いのを買った。
     この盤の面白いのは、‘SONY CLASSICAL ORIGINALS’というシリーズの1枚で、ポリグラム系の ORIGINALSシリーズと同じく、レーベルがLP盤面になっていること。
     ソニー買収後の CBSは、かえってオリジナル・レーベルの COLUMBIAを堂々と表記したりするようになっているが、これも、ヨーロッパCBSがクラシックのイメージアップのためにか、MASTERWORKSというレーベルを復活している。レーベル・デザインまでオリジナルどおりかどうかは確認できないが、きれいだ。

     ④は、ヒラリー・ハーンとヴァレンティーナ・リシッツァによる、アメリカのチャールズ・アイヴズのヴァイオリン・ソナタ全集(DG)。
     こちらはすでに有名な女流で、この盤の評価も高い。音色が、まるで電気的発振音のようで、おかしい、というレヴューもあるが、実際ちょっと特殊な音色を、意図的に出しているようだ。
     これは、NAXOSの、カート・トムソン盤が、美音ながらあまりに平凡な演奏だったので買い替えたく思っていて、ただしよいディスクが見当たらずにきて、やっとハーン盤を見つけた。

     このディスクだが、たっちんさんにご紹介いただいた、「節操のないクラシック音楽嗜好」さんが記 事で詳細に論じられており、私など何も言うことはない。

     米Amazon.comの商品ページには、レヴューが19件投じられており、賛否があるが概ね好評のようだ。

     余談だが、いつも思うのは、わが国の Amazonや HMVのカスタマー・レヴューには、そうとう乱暴なものが多くて、ていねいな論評は少なく、一読、国語力の限界を露呈している(私もいえませんけど^^;)投稿が山を成している観がある。
     米Amazon.comのレヴューは、これに比べると実にていねいで、アメリカという国が、文化教養面で決してバカにできないという印象を持つ。もちろん、そこにはある種階級格差があるからこそ、かもしれないけれど…。

     その米Amazon.comの同ページに、「"koshiro" (Japan)」として投稿されている方、「節操のないクラシック音楽嗜好」のブロガーさんではないか思う‥‥おっと、書いてよかったっけ。事後承諾をお願いしよう…汗;;。

     最後の⑤は、サンソン・フランソワの弾いた、ショパンのエチュード集(仏EMI)。
     これ、ポリーニのディスクがつくづくイヤになり、代替演奏盤を決めかねていた。ポリーニの完璧演奏は、どう聴いても‘ショパン’の雰囲気がなく、もはやオーディオ調整音源だけに成り下がっていた。

     練習曲だと、指テク的にフランソワはどうなのかな、という懸念はあったが、何より『Les Introuvables de Samson François 知られざるサンソン・フランソワ』(仏EMI、8CD)があまりにすばらしかったので、フランソワ、と決めた。
     まだちょい聴きだが、期待に違わぬフランソワ一流の‘詩味’が馥郁と漂う演奏。やっぱりショパンはこうでなきゃ。
     実はフランソワのショパン集成も、(月給もらっていたころ^^;)買っていたのだが、ご馳走も目の前に並びすぎると食傷するように、かえって有難みがなくなって手放した。

     このエチュードの1枚は、すでに廃盤の残り在庫のようだが、国内盤はリマスターがやや不安なので、こちらにした。仏EMIもクレンペラーのマーラーで大失望したので不安もあったが、いいマスタリングだった。「STEREO」表記だが、モノ録音(ほとんどのトラック)は擬似ステレオ化してはいない。

    [動画追加](11/25)
    カリンニコフの交響曲第1番第1楽章、YouTubeにあるライヴ映像を。


     FSUフィルハーモニアというオケの演奏です。1分23秒くらいから流れる流麗なテーマがこの曲を有名にしたもののよう。不運のうちに夭折した作曲者の人生に重なります…。

    アリーナ・イブラギモヴァの映像も。


     英語版 Wikipediaによると、やはりタタール系と記されています。
     1996年、10歳の時、彼女のお父さんがロンドン響の主席コントラバス奏者に就任したことからイギリスに移住、そのイギリスの環境についてインタヴューに答えた映像、みたい。
     彼女のオフィシャルサイトもあります。

     演奏から離れると、ふつーのおねえちゃんです。田畑智子にちょっと似てっかな〜^^。

    DP-7050、WIMA導入後の試聴。

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       DACのアナログ電源パスコンをニチコン KWにして、ケンウッド DP-7050のパーツ交換もほぼ終わりかな、というところ。
       じっくり試聴してみると、かなりびっくりするようなニュアンスを聴かせる音源も出てきた。
       WIMA+KWは、効いた、という感じだ。

      DP-7050、KW化後試聴ディスク。

       写真いちばん右のディスクは、潮田益子さんが弾いたブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番。バックは小澤征爾/日フィル、EMI、当時の東芝音楽工業の国内制作盤である。
       国内盤も何度か出たりし、消えれば値が上がったりもする盤だが、これは蘭Disky社 Royal Classicsレーベルが大量に出回り、タワーレコードなどで安く売っていた時期のちょっとあと、'96年に917円で買っている。

       マスタリングは…たぶんよくない、し、元収録も高域はキツく、オケの解像度はよくない、といった感触だ。
       この演奏で、潮田さんのテンションは ― 曲自体がそうだということもあるが ― 異様に高く、張りつめており、低音の胴鳴りする迫力から最高域の天に突き抜けるような透明な音まで、そこそこ再生できるシステムなら、聴く者をイヤでも集中させてしまう。

       このヴァイオリンの高音が、今までになく透明に鳴る。低音も迫力満点だが、こちらはマスタリングのせいと思しく、濁る。

       なお、このCDのカップリングは ― こちらのほうが稀少だと思うが ― ジーナ・バッカウアーのピアノ、ジョージ・ウェルドン指揮ロイヤル・フィルによるグリーグのコンチェルト。

       ウェルドンは、EMIにあるグリーグの小曲集だけで知られ、聴かれてきた指揮者であるが、そのグリーグの、LP時代の一部のカップリングがこの協奏曲だったのである。
       こちらは、さらに録音の古さが混濁感を増し、聴きづらい。いちど、このディスクをオクに出したことがあるが、入札されなかった。
       バッカウアーは、Mercuryにかなりの録音があり、そちらは時のハイファイ録音でもあり、一定の人気があるが、EMI録音のこちらは、やはり音質からしてハンデがあるのは知られているのかも。
       DP-7050の改造後も、こちらは改善がないばかりか、オケの低弦の倍音が耳につく。

       真ん中のディスクは、ポリグラム音源を安価にリリースする目的で設立された BELARTレーベル(会社は Karussell社)の、ウィーン・フィルによるハイドン交響曲集。
       英Decca音源で、第94番『驚愕』が、宇野氏絶賛のヨーゼフ・クリップス、第96番『奇跡』と第100番『軍隊』がカール・ミュンヒンガーの棒。

       BELARTの、とくにこの盤のように下品(!)なジャケの盤は、リマスターもひどく、プレスはポリグラムの各大レーベルと同じPMDCで行なっているが、音は元レーベルより落ちるものが多い。

       このハイドンも、ウィーン・フィルで聴ける交響曲がまとまっているというだけの理由で、すでに撤退した池袋レコファンで、春ごろ安く買っていたもの。
       同じミュンヒンガー/VPOでも、Decca Legend盤のシューベルト『ロザムンデ』なんかはじつに丁寧なマスタリングなのだが、BELARTのハイドンは、揺れるヒスノイズも放ったらかし、といって情報量が十分なわけでもない。

       だったのだが、改造後の DP-7050で聴いてみると、「お〜、これは英Deccaの音や!」と耳をそばだててしまう高品位・高精細な弦が響いてくる。
       DEONON DCD-1515ALでは、このヴァイオリンはザラついたままである。
       たぶん、かつてキングレコードの出した LONDONレーベルのLPよりは Deccaらしい音が出ている…だろうと思う。

       左端の盤は、同じく英Decca録音の、ピエール・モントゥー/ロンドン交響楽団による、チャイコフスキー《眠れる森の美女》。ポリドールの国内盤である。
       この音源は、海外では長くCD化されないままだった。国内盤が出て、喜んで定価で買い、聴いてみると、やはり高域が荒れている。

       英Decca音源は、海外でマスタリングしても、国内プレスになると、日本のポリドール(現・ユニバーサルミュージック)独特の荒れ感、よくいえばツブ立ち感が災いし、Deccaらしい高精細な音色が聴けないことが多かった印象を持つが、この盤も、海外盤と比較できないものの、音は期待はずれで、マスターそのもの劣化が推測された。技師はあのケネス・ウィルキンソンなのに、である。
       劣化ゆえに英Decca/ポリグラムではリリースを控えていたのかとも推測できる。

       それが! 今回、目の醒めるような滑らかさ、精細感で蘇った。今までも、機器に手を入れるとこの音源の改善が聴けたのだが、今回はとくに著しかった。

       今回の改修は、どうも再生しにくい、あるいは劣化したと思われる英Decca音源を‘修復’してくれるものとなったようだ。
       これはかなりなもうけものである。

       ‥‥この辺でもう打ち止め、としたいわけだが‥‥気になるのはやはり、あの、Sic SBDでありま〜す。
       Cree社の、行っちゃおうかな〜。

       ナカミチのプリメインは至極快調、なんですが、インプット・セレクターにちょっとガタが出ております。これが音に影響するとは思い難いんですが…。
       タンノイの Mercury F1Cは、全く手を入れずにこれまた快調。こんなに不満の出ないスピーカーも、今までで珍しいです。

      DP-7050、デカップリングにKW。

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         できればこれでもうおしまいにしたい、というつもりで、ケンウッド DP-7050の TDA1547アナログ電源パスコンを、ニチコン FG 10V220μFから KW 16V220μFに換えた。

        TDA1547パスコンをKWに。

         深夜なので、フォーレのピアノ五重奏曲の出だしと、緩徐楽章の出だしだけを小音量で聴いてみた。
         あまり変わらないようだが、穏やかでいい感じである。昼間にそこそこの音量で試聴してみないとわからない。


         ‘Y式ノイズフィルター’の件をご教示いただいたりググったりした時の印象で、AC100V入力部に0.068μFのAC用フィルムコンと低抵抗でスナバーを追加していた(写真上)。
         が、電源基板には、AC100Vが入力されたあと、0.01μFの、たぶん電源専用のコンデンサー → コイル(白く丸いパーツ。AC両ラインにインダクターが入る)→ 0.01μF と、ていねいな電源ノイズフィルターが初めから設置されている。
         ということで、スナバーは撤去した。クランプ式ノイズフィルターもはずしてみた。

        DP-7050、DACにWIMA導入。

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           ケンウッド DP-7050の電源系コンデンサーを、また換えた。

           今回は、
           1) TDA1547のパスコンおよび電解のパスコンのパラに、WIMAを導入した。デジタル電源で、設計どおり1μFにしているVDDD、VSSDは ECQVを残し、それ以外を、MKP2 100V0.1μFに、VREFの電解パラを MKS2 100V0.1μFにした。
           VREFもポリプロピレンの MKP2としたかったが、スペースがぎりぎりなので、MKSで。
           アナログ電源、電解のパラは MKP2 0.01μFにした。MKP2でも0.01μF(設計値)だと、MKS2の0.1μFと同じサイズだ。

           2) オペアンプ電源パスコン(元330μF)を、KMG 1,000μFから KZE 25V470μFにした。容量は少なくなる。KZEは、‘まったりした’音になるという情報から。

           3) メインの平滑コンは、ELNA FOR AUDIO 35V3,300μF×2から、ニチコン KW 35V6,800μF×2としていたが、これを元のコンデンサーにもどす。

           4) 整流ダイオードを、オリジナル品から、日本インターのSBD、21DQ10 → サンケンのFRD、RL2Zに推移していたものを、汎用の 1N4003(200V1A。千石で購入=フェアチャイルド製)にした。

          パスコン、また交換

           ファクターがいろいろ多いが、付け換えて最初に聴いてみると、音が美しい。「美しい」という曖昧な表現がぴったりする音だ。
           東信 UPZや松下 ECQVの時とは別格の‘音楽性’がある。電解系が原因とも考えられるが、やはり TDA1547周りのフィルムコンという気がする。

          平滑コンも元に。

           もと付いていた平滑コンは、スナップイン端子型で、倍以上の容量の KWよりも太くて重い。

           平滑コンと、アナログ電源最初の出口の電解は、半分になったのだが、面白いことに低域は今までよりよく出る。
           ちょっとヘンなのは、低域の上のほうの特定の帯域に強調感が出てしまっていること。
           TDA1547のアナログ電源の電解に FGを使っていて、FGは低域が出すぎるくらいだという話も聞くが、一向に出てこなかったのが、他の条件が変わって、過剰さが出てきたのかもしれない…。

           1週間は聴いてみて、次はここを購入ずみの KWにしてみよう。それでうまく行けば、あとの、ヘッドフォンアンプ部などの部品交換はしばらくお預けにして、パーツ交換を一段落したい。
           全体に、DENON DCD-1515ALより1段階上のリアリティが聴けるような感じだが、それでもなお DCD-1515ALの‘音楽そのものが楽しめる’音に耳が行く。

          DENON DCD-1515AL

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             5月に、ケンウッド DP-7050といっしょに デンオン DCD-1515ALを落札した。
             最初、手を入れまくったCEC CD2300と比べてじつにツルツルした、‘メーカー的お化粧美音’に感じてしまった。
             が、最近書いているように、このところ、こちらの音がとても心地よく響き始めている。

            DCD-1515AL

             1994年ごろリリースの製品で、私は一度これを、1996年に購入し、パイオニアの PD-UK5を1ビット・タイプかつ超高音生成デジフィル=レガートリンクという点で買い、DCD-1515ALは、マルチビット・タイプのDACという点で、好対照と思い、2機を置いて、アンプはパイオニア A-UK3、スピーカーはデンオン SC-E252という組み合わせで、「CDの音も、かなり聴きやすくなってきた」と楽しんでいた。

             ところが、2年ほどで音飛びを発生し、それ自体は問題なく有償修理が完了したが、その前後から気になりだしていたと記憶するが、ディスクによってメカの動作音がひどくウルサく感じ出した。
             静かな音楽の部分で、「シャッ、シャッ、シャッ、シャ…」と、耳に届くメカ・ノイズは、ものすごく耳障りだった。

             当時、マイナーチェンジで DCD-1550ARになっていて、任期制職末期ながら、まだ‘月給’があったときだったか、買ってしまった。
             すると、これが DCD-1515ALとはかなり異なる冷たい音で、笑い話ではないけれど、ほんとうに虫歯が痛くなった。

             そこで、当時話題をさらっていた、単品コンポ最安値の ケンウッド DPF-3010を見つけ、これにハマって数年愛聴した。

             というわけで、DCD-1515ALとは十数年ぶりの再会ということになる。
             かつて使っていたのは中国製造だが、今回のは、Made in Japanである! そのゆえかどうかはわからないが‥‥いや、たぶんそれゆえという感触がするが、メカの動作音は、さまざまなディスクできわめて静かだ。

             落札以降、わずかに1、2度、TOCを読まないことがあったが、ほぼトラブル皆無で動作する。
             リモコンは純正品ではないので、音量の調整はできないが、これは使わない。
             到着後、低部にやや長い毛が付着していたので、カーペットのか、ネコちゃんの毛か、出品者さんにナビで聞いたら、飼いネコの毛だとのこと。気になって中をあけると、中には入っていなかった^^。

             本機についてはこちらに詳述されているが、自分でもその中身を、再度、見てみた。

            DCD-1515AL、内部

             主基板は1枚で、電源トランスが載り、制御部、D/A〜アナログ部まで同居。ジャンパー線ばかりで寂しい感じがするが、大きな電解が十数本ある。

             3列に並ぶ12本の 50V100μFの電解をリアパネル側から見ると…

            DCD-1515AL〜シルミック

             エルナーのオーディオ用電解、Silmicの、旧型 ARSである。Silmic IIになる前の、ゴールドの印字のもの。

             電源部は ―

            DCD-1515AL〜電源部

             トランス右側のは、Silmic ARS 50V1,000μFが2本、これはDACとアナログ・アンプの±電源用だろう‥‥DACは BurrBrownの PCM61Pで、TDA1547同様、±両電源で動く。

             手前に見える 25V2,200μFと4,700μFは、単電源の制御系用と思しい。これには日ケミの ASFなるものが使われており、すでにデータはないが、在庫品があればヴィンテージ扱いされる音響用らしい。
             カップリング・コンデンサーと思われるものや、その他小容量品にも ASFが使われている。

             現在、在庫品の ARSが若松通商で販売されているが、50V1,000μFは1本735円、100μFは231円である。
             現行の Silmic II RFSより音がいい、というレヴューもあって、人気のある廃品種なので、このくらいの価格は良心的でないとは言いがたいが、これで換算すると、DCD-1515ALに載っかっている ARSだけで、合計4,200円を超えるほとんど落札価格である^^

             さらに、ARSの列の間に巨大なスチコンと思しいコンデンサーが見える。125V耐圧のスチコンというのも珍しいが、容量もデカい。
             下部に基板固定用のピンが出ているが、基板に穴をあけていないので、倒して実装している。
             加えて、黒い大きなフィルムコン。以前、無責任にラムダコンとか書いたが、Uコンのようだ。

             こんなメンツである。パーツを交換するというようなハナシではない^^
             これくらい、現時点での‘垂涎のヴィンテージ・コンデンサー’がゴージャスに載っかっていれば、そのことだけで十分に‘いい音’と感じとれるプラシーボ効果満点であります。

             音は、かつての記憶を思い出させてくれる面もあるメロウ・サウンド。平滑コンは1,000μFとさして大きくないが、低域は締まりはあまりないもののよく出てくる。
             PCM61Pは、今は全く廃れたマルチビット型のDACということで、「PCM音源」を「PCM音源」としてベストに再現しようという、日本のCDプレーヤー史の本流に沿った製品といえるだろう。

             ALPHAプロセッサーという、メーカー独自の‘ギザギザ平坦化’デジフィルは、個人的には好みではないけれど、ここまで製品としてまとまっていれば、ま、いいか、と言える。

             買った当時のカタログを今も残している。ゴールド・ヴァージョンの DCD-1515ALGがメインで、ブラックの DCD-1515ALは右下に小さく出ている。
             DCD-1515ALGのほうは、ネットオクでもずっと高額で出品・落札されるようだ。

            カタログ

             当分、これをメインに、改造遊びでは DP-7050をいじって、あとは音楽を聴きたいと思ひます♪

            DP-7050、フィルムコンをまた交換。

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               日曜深夜に、DP-7050の、TDA1547の電源バイパスを中心に、またコンデンサーをたくさん換えた。
               ピコファラド・オーダーのLPF系のコンデンサーは、UPZのままとし、外観上 UPZや ASCでは0.1μFが大きすぎる電源パスコンを、積層ポリエステルに、つまり元付いていたものと同じようなものにもどす。

               積層ポリエステルは、パナソニック ECQVを使ってみることにした。
               他には、初段オペアンプのゲイン決定抵抗を11kΩ(設計どおり)にもどし、TDA1547のアナログ電源パスコンを、SRGから FG 10V220μFにしてみた。

              ECQV導入

               ECQVを、0.01μF、0.1μF、0.47μF、1μFと、アスカさんで買った。DP-7050にデフォルトで付いていた茶色いフィルムコンとは、形状が異なる。
               が、0.1μFが ポリプロピレンより格段に小さいので、TDA1547を囲んでまるで林のようになっていたコンデンサー群はいっきょにこぢんまりする。
               デフォルトの光景とほぼ同じ感じに。

              TDA1547周りの推移。

               上が、手を入れる前の元の形。下が、ASCまで導入した、最もゴージャスなヴァージョン(直前まで)。
               いろいろさわったが、LPFの定数なども含めて、元の設計にもどった部分がかなりある。

               ポリエステル化で音が少しまったりするかと思ったが、その期待は7割はずれ、の感じ。
               柔らかさが出ないし、ECQVでよく評される低音の豊かさもとくに聞こえてこない(もっとも、低音はカップリングに使った場合のようだが)。
               TDA1547のアナログ電源には、KWも用意してあるのにわざわざ FGにしたのは、またハズレだったのかも。

               このところ DENON DCD-1515ALが、とてもいい感じなので、そちらをメインにしていく方向。もうあまりオーディオを触るのもいいかげんにしたくなっており、DP-7050もあと少しだけにして改造はひと休みしたい。

               あと換える部分は、意外にも整流ダイオードを、汎用にもどそうと思い始めている。マランツ CD6000OSEにも使われていた 1N4003(200V1A)でいいだろう。
               DP-7050の整流ダイオードは、サービスマニュアルのパーツ・リストには、S5688Bと 1SR139-100という2種類が指定されていて、どちらでもいいらしい。
               2品種とも、100V耐圧の汎用品らしい。最初にはずした時にはリードがラジペンにくっついたので、磁性体リードだったのだが、1N4003はどうなのだろう。

               もう一点は、6,800μFの KWに換えている平滑コンデンサーを、もと付いていた、3,300μFの ELNA FOR AUDIOにもどしてみる。
               これにともなって、安定化電源出口にあるオペアンプ・パスコンは1,000μF(オリジナル:330μF)にしているところ、470μFくらいに、品種も‘ねっとりした低音’と言われる FWにしてみる、とか。TDA1547のアナログ電源パスコンも FWに?

              10月に買ったもの。

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                 10月には、久しぶりに‘本らしい本’を買ったり、CDもかなり買ったりし、注文もしている。
                 ちょっとばかり仕事コマ数が多く入った月ということで買物をすると、生活費、それに仰天するほど高額な地方税と国保料とに追われて、あっぷあっぷになるのがわかっていても、買ってしまった。

                 ― まず、本。研究関係の本はごっそり処分しているものの、仕事がらみで古典の注釈書は…という口実で、置いている。
                 それらのライブラリーにない古典作品ということで‥‥入試にも時折り出るという点もあって、中世の日記『弁内侍日記』の入っている、新編日本古典文学全集の『中世日記紀行集』(小学館)。
                 岩波の新日本古典文学大系にも同名の『中世日記紀行集』があるが、『十六夜日記』、『東関紀行』、『海道記』などメジャーなところは重なるが、あとは相互にカブらないように書目を選択している。

                 定価は4,800円と、ちょっとふつうの人が買う値段ではない。ちょうどブックオフオンラインに1,500円の出ものがあり、1,500円以上は送料無料なので、注文。帯も付いた美本が来た。

                『中世日記紀行集』

                 次に、説話集の一般注釈書はけっこう残しているが、源 顕兼『古事談』がない。現代思潮社古典文庫版は手放している。現代思潮社版は、とくに悪い注ではないかもしれないが、漢字を正字体で組んでいる中、「天台宗」、「天台山」などの「台」を、正字「臺」にしてしまっていた、と記憶する。
                 「天台」の「台」は、この略字体で正式なので、正字体を用いた場合でも、ここは「臺」にしてはいけないのである。

                 これは余談。新日本古典文学大系本が、めずらしくヤフオクに出ていた。定価は『中世日記紀行集』よりさらに高価、5,600円なのだが、開始価格は3,000円(送料は600円)。(当然ながら^^;)だれも競ってこないので、これで落札。

                『古事談 続古事談』

                 この説話集は、冒頭話がトンデモな話である。漢文体でもあるので、入試にはほぼ出ないが、『続古事談』(編者不詳、和文)は、稀に使われる。
                 ― というわけで、久しぶりに積ん読本増加^^。

                 あとはCD。
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