‥‥やっと、というより急に ― まるで方形波の立ち下がりみたいに秋になった。
それとは関係ないだろうが、十数年以上使ったソニーのトリニトロン・ブラウン管テレビが故障した。
テレビが逝ってしまった件は、また別記事で。受信契約を解除しようかと思っている。
お題は、ケンウッド DP-7050の、さらにちょっとの手入れ。
TDA1547のパスコンは、どのような采配が、このDACを最も活かすことになるのか‥‥ネット上に情報はほとんどない。
ずっと眠たい音になっているところから、デジタル主電源(なのか)のVDDD、VSSDのデカップリングを、APS 0.15μFにしているのを、使いまわして残っている ASC X363 0.22μFにしてみては、ということに。
立てて実装する形にリードを片側だけ長く残してあるので、長いほうをGNDにする。GNDなので、絶縁チューブは要らないが、いちおう…。
この他の、元から0.1μFだったものは、すでに UPZに換えてあり、直近に抵抗があったりして ASCはムリっぽいので、UPZのままとする。
VREFL、VREFRのパスコンは、220μF+0.1μFで、これは、とくに電解は容量が決まっており、Silmic IIに換えていて、これがデカいので、パラのフィルムはニッセイ MMTになっている。ここをポリプロピレンにするべく、Silmic IIからニチコン KW 16V220μFにした。
同じ電圧・容量で、Silmic IIは10×20、KWは6.3×11だ。
面積がドカッとあくので、電源シリーズの抵抗560Ωも、Silmicの時は交換できなかったけれども、スペースがあくので DALE CMF55(562Ω)に換えた。
フィルムコンも、近くに抵抗があるので ASCを立てるのはやりにくいが、UPZ 0.1μFなら入る。
これで、TDA1547周りのパスコンは、オリジナルのポリエステル(と思われる)から、すべてポリプロピレンに換わった。
アナログ電源(VDDA、VSSA)も KWに換えるつもりで調達していたけれど、ここは Silmic IIのままで行ってみる。
オペアンプ±13V電源のパスコン 1,000μFも KWにしたので、KW一色にはならないほうがいいかも、と…。
デジタル系チップのデカップリングも、せっかくの導電性高分子固体コン(SEP、SEPC)を、またはずして有機半導体のOSコンにした。
DSPは、OSコンSAの10V220μF。SEPCが16V100μFで、定格漏れ電流が500μAなのに対して、SAは44μA。
デジフィルと、SAA7350には、OSコンSPの10V100μF。
これらの大元になる電源のコンデンサー、元は汎用電解220μFにセラミックをパラってあったが、+5V側は Silmic II+セラミック、−5V側は Silmic II+UPZにしていたのを、電解は、PC用のニチコン HV 16V470μFとし、パラははずした。
しかし、パターンをよく見ると、+5V側は、直近にクロック発振回路のFETのドレインがあり、ここに供給していることが気になり、ディップマイカ 3,300pFを挿した(写真、黄色の円内)。このディップマイカ(松崎製)は、安井式フィルター用に買っていたものだ。
低ESR(日ケミ KZHよりさらに少し低い)の HVとパラだが、 HVは固体コンほど高周波域でのインピーダンスが低くはないはずなので、反共振の心配は、ないと見ておく。
―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―・―
例によって日曜の夜に手を着け、明け方に終了。いったん酒を飲んでから、また聴きだし、正午前まで聴いたので、夜の仕事だけながら、シンドい〜~~。
酔っていると曖昧にもなるので、今夜も少しだけ試聴。
やはりヴェールが1枚かかったような感じはあるが、それでいて不思議に、アナログ録音のヒスノイズは CEC CD2300よりよく聞こえる。
『ワルツ・フォー・デビィ』では、ピアノの輝きが CD2300のほうがきれいだが、DP-7050は、ハイハットの音がグシャッと潰れない。
都はるみは、CD2300のほうが、明らかにうまく派手さが乗って楽しめる。バックのオケの細かい音は、しかし DP-7050のほうが、それぞれ分かれて鳴っている。
アンネ=ゾフィー・ムターによるヴァイオリン・ソナタも、CD2300は、とてもうまく高域のきらびやかさを出していて、心地よい。
DP-7050では、何の誇張もなく、しかし高精度な音、という感じ。
CD2300は、ということは PCM1710Uは、じつに演出のうまい、ワンチップで‘楽しめる’サウンドを聴かせてくれる、とてもすぐれたデバイスであることが、ますますよくわかる。
CD2300の音は、とくに DP-7050と比べると(双方とも改造後)、やはり音が「滲んで」いるのだ。この「にじみ」感が、高域の美しいきらめきになるとともに、適度な余韻となって音場感を醸し出す。
‘ガチ’のオーケストラ音源…シンフォニーになると、DP-7050のDAC7は俄然本領を発揮しだす。
ジュリーニ/シカゴ響のドヴォルジャーク:交響曲第8番(DG)。ブ厚い! 低弦と金管が、分厚い。ヴァイオリンは、もうちょっときらめいてほしいのだが、そこはぐっと控えめだ。
CD2300は、一聴していかにも「きれいなオーディオの音」を聴かせるが、オーケストラが多くの音を出し、チェロがゆったりしたラインを奏でる時にヴァイオリンは、小刻みなトレモロを弾く、などという時、ヴァイオリンの細かい動きがひとつひとつ鮮明には描出されていない。
DP-7050=DAC7は、この辺が実にシヴィアに、高精度に記録されたとおりに再現されているという感じ。
それでいて、流れは不自然でなく、‘デジタル臭さ’がない。
SAA7350→TDA1547の信号の流れは、192倍、つまり8.467MHzにアップサンプリングされているはずで、これはSACDのサンプリング周波数の3倍である。
TDA1547の、最終段階の1ビット変換・出音プロセスは、ほぼDSD=SACDのそれと同じなのではないかとさえ思われるが、現時点の音を聴くと、なるほどSACDっていいのだろうな、と思ってしまった。
― とりあえずそんなところで^^。
それとは関係ないだろうが、十数年以上使ったソニーのトリニトロン・ブラウン管テレビが故障した。
テレビが逝ってしまった件は、また別記事で。受信契約を解除しようかと思っている。
お題は、ケンウッド DP-7050の、さらにちょっとの手入れ。
TDA1547のパスコンは、どのような采配が、このDACを最も活かすことになるのか‥‥ネット上に情報はほとんどない。
ずっと眠たい音になっているところから、デジタル主電源(なのか)のVDDD、VSSDのデカップリングを、APS 0.15μFにしているのを、使いまわして残っている ASC X363 0.22μFにしてみては、ということに。
立てて実装する形にリードを片側だけ長く残してあるので、長いほうをGNDにする。GNDなので、絶縁チューブは要らないが、いちおう…。
この他の、元から0.1μFだったものは、すでに UPZに換えてあり、直近に抵抗があったりして ASCはムリっぽいので、UPZのままとする。
VREFL、VREFRのパスコンは、220μF+0.1μFで、これは、とくに電解は容量が決まっており、Silmic IIに換えていて、これがデカいので、パラのフィルムはニッセイ MMTになっている。ここをポリプロピレンにするべく、Silmic IIからニチコン KW 16V220μFにした。
同じ電圧・容量で、Silmic IIは10×20、KWは6.3×11だ。
面積がドカッとあくので、電源シリーズの抵抗560Ωも、Silmicの時は交換できなかったけれども、スペースがあくので DALE CMF55(562Ω)に換えた。
フィルムコンも、近くに抵抗があるので ASCを立てるのはやりにくいが、UPZ 0.1μFなら入る。
これで、TDA1547周りのパスコンは、オリジナルのポリエステル(と思われる)から、すべてポリプロピレンに換わった。
アナログ電源(VDDA、VSSA)も KWに換えるつもりで調達していたけれど、ここは Silmic IIのままで行ってみる。
オペアンプ±13V電源のパスコン 1,000μFも KWにしたので、KW一色にはならないほうがいいかも、と…。
デジタル系チップのデカップリングも、せっかくの導電性高分子固体コン(SEP、SEPC)を、またはずして有機半導体のOSコンにした。
DSPは、OSコンSAの10V220μF。SEPCが16V100μFで、定格漏れ電流が500μAなのに対して、SAは44μA。
デジフィルと、SAA7350には、OSコンSPの10V100μF。
これらの大元になる電源のコンデンサー、元は汎用電解220μFにセラミックをパラってあったが、+5V側は Silmic II+セラミック、−5V側は Silmic II+UPZにしていたのを、電解は、PC用のニチコン HV 16V470μFとし、パラははずした。
しかし、パターンをよく見ると、+5V側は、直近にクロック発振回路のFETのドレインがあり、ここに供給していることが気になり、ディップマイカ 3,300pFを挿した(写真、黄色の円内)。このディップマイカ(松崎製)は、安井式フィルター用に買っていたものだ。
低ESR(日ケミ KZHよりさらに少し低い)の HVとパラだが、 HVは固体コンほど高周波域でのインピーダンスが低くはないはずなので、反共振の心配は、ないと見ておく。
例によって日曜の夜に手を着け、明け方に終了。いったん酒を飲んでから、また聴きだし、正午前まで聴いたので、夜の仕事だけながら、シンドい〜~~。
酔っていると曖昧にもなるので、今夜も少しだけ試聴。
やはりヴェールが1枚かかったような感じはあるが、それでいて不思議に、アナログ録音のヒスノイズは CEC CD2300よりよく聞こえる。
『ワルツ・フォー・デビィ』では、ピアノの輝きが CD2300のほうがきれいだが、DP-7050は、ハイハットの音がグシャッと潰れない。
都はるみは、CD2300のほうが、明らかにうまく派手さが乗って楽しめる。バックのオケの細かい音は、しかし DP-7050のほうが、それぞれ分かれて鳴っている。
アンネ=ゾフィー・ムターによるヴァイオリン・ソナタも、CD2300は、とてもうまく高域のきらびやかさを出していて、心地よい。
DP-7050では、何の誇張もなく、しかし高精度な音、という感じ。
CD2300は、ということは PCM1710Uは、じつに演出のうまい、ワンチップで‘楽しめる’サウンドを聴かせてくれる、とてもすぐれたデバイスであることが、ますますよくわかる。
CD2300の音は、とくに DP-7050と比べると(双方とも改造後)、やはり音が「滲んで」いるのだ。この「にじみ」感が、高域の美しいきらめきになるとともに、適度な余韻となって音場感を醸し出す。
‘ガチ’のオーケストラ音源…シンフォニーになると、DP-7050のDAC7は俄然本領を発揮しだす。
ジュリーニ/シカゴ響のドヴォルジャーク:交響曲第8番(DG)。ブ厚い! 低弦と金管が、分厚い。ヴァイオリンは、もうちょっときらめいてほしいのだが、そこはぐっと控えめだ。
CD2300は、一聴していかにも「きれいなオーディオの音」を聴かせるが、オーケストラが多くの音を出し、チェロがゆったりしたラインを奏でる時にヴァイオリンは、小刻みなトレモロを弾く、などという時、ヴァイオリンの細かい動きがひとつひとつ鮮明には描出されていない。
DP-7050=DAC7は、この辺が実にシヴィアに、高精度に記録されたとおりに再現されているという感じ。
それでいて、流れは不自然でなく、‘デジタル臭さ’がない。
SAA7350→TDA1547の信号の流れは、192倍、つまり8.467MHzにアップサンプリングされているはずで、これはSACDのサンプリング周波数の3倍である。
TDA1547の、最終段階の1ビット変換・出音プロセスは、ほぼDSD=SACDのそれと同じなのではないかとさえ思われるが、現時点の音を聴くと、なるほどSACDっていいのだろうな、と思ってしまった。
― とりあえずそんなところで^^。