もうドトウのようなオンラインCD購入〜♪ …ですが、Amazonに加えて HMVでも買ってしまった。
HMVは‘マルチバイ’でないと安くならないし、2,500円以上買わないと送料をがっつり取られるし(これでも、‘無料配送キャンペーン’と称している。TOWERは、2月いっぱいは全て送料無料セールをやっているが…)、といういまだに‘お高い’スタイルにいささか不快感があるので、買わない(マルチバイで‘買えない’^^;)ようにしているけれど、ちょうどマルチで欲しいものが安く、しかも在庫品で即発送可のものばかりのセットにして、クリック。
翌々日(実際は翌日)の今日、○川急便で届いた。Amazon海外ショップのはまだ届いていないものもあるが…。
まずは今回注文を作成したメイン、ジュリーニ/ウィーン・フィルのブラームス交響曲全集。写真上段のディスクである。
写真下段に並ぶのは、すでに持っている、国内盤グラモフォンで、2CDの廉価盤で2曲ずつ2セットのもの。発売後、廉価盤化する理由があまりない時期だったのに、1枚ずつのアルバムとしての個性も、全集として個性も無視した、ずいぶん乱暴な廉価盤化であり、新盤が市場にあるうちは買わなかったけれど、姿を消すと全集の形では入手困難になってしまい、中古で見つけ、喜んで買った。
以来、とくに第2番が、きわめて天国的なゆっくりした演奏に浸ることが至福で、愛蔵・愛聴してきた。
が、DG録音としてもデッドな録り方で、その上‘プラシーボ’的感想だが、国内盤でより高域のエッジが鋭くなり、音の潤いが減じているのではという疑心暗鬼が頭と耳を去らず、それゆえ機器を調整するときのテスト盤となり続けてきた。
先日までのアンプ、CDプレーヤーの調整がだいたい終わり、ゆったりした音になった印象とともに、一部倍音・擦過音的な音が耳につく感触が出てき始め、このジュリーニのブラームス(国内盤)も、もっともよく聴く第2楽章冒頭の、チェロで奏される主題部分が、金属的に響きすぎ、音場感も薄っぺらく響くのにがまんがしづらくなってきた。
これは、DACとオペアンプ間のカップリングに用いた ELNA SilmicIIコンデンサーのクセか…と、いろいろな方の経験談から推測もされてくるのだが、ジュリーニ盤、現行外盤で何かこれといったヴァージョンはないか、と検索すると、DG、Philipsの音源を専門に廉価再発している Newton Classicsというレーベルで出ている。
イタリアDGで、『ドイツ・レクイエム』を入れて5枚で出したセット(ディスクはドイツ・プレスらしい)も、まだ手に入らないこともないけれど、『ドイツ・レクイエム』だけは歌詞対訳を置いておきたいので、国内盤を残しておく‥‥という選択で、ニュートン盤を注文。
表紙、レーベルのデザインは赤基調で、むしろ EMIのようなイメージを醸し出し、ドイツグラモフォンの雰囲気とは似ても似つかない。
しかしディスクホルダーなど、ケースの仕上がりは無理のないもので、裏カードに録音月日・場所・スタッフが記されていて、‘ええかげん復刻’ではないという印象。
肝心の音質だが、第2番に関しては、やはり元の収録(トーンマイスターはギュンター・ヘルマンス。シャイベ氏だったらよかったと思う〜)のキャラは同じなので、間接音が少なく、高弦はツルッとして、チェロはギラつく。
ではあるのだが、ニュートン盤のほうが、若干 ― プラシーボ・レヴェル? ― エッジが柔らかで、音場の奥行きに優れるようだ。
国内盤のチェロのユニゾンは、なんだかシンセサイザーの発振音のように聞こえるのに、ニュートン盤ではちゃんと楽器に聞こえる…と言ったら、いよいよプラシーボなのだが。
まだその辺だけの比較だが、あとは、第3番第3楽章(‘ブラームスはお好き?’映画版の音楽^^)で、はじめのほうに、チェロの音に演奏ノイズのような「シャリッ」という感じがはいるのだが、この音もニュートン盤で聞き取れるが、音全体が左に若干寄っているような‥‥と思いつつ国内盤を聴くと、同じようでもあり…。
とまれ、4CDの全集として、ニュートン盤が安心して聴けそうです。
このセットだけで評価できるかどうか難しいけれど、Newton Classicsのライセンス再発は信頼してよいのではないだろうか。
次は、よく知られるビーチャム指揮のディーリアス管弦楽曲集。
右は、CD時代になって、東芝EMIが HS2088マスタリングでリリースした“Grandmaster”シリーズの2枚組。この2枚に、ビーチャムが EMIに残したディーリアスの、全ステレオ録音が収録されている。
左が、今回求めた、“20th Century Classics”中のリリース。
リマスタリング・エンジニアの名前などの記載もないが、(P)2011とあるので、昨年のリマスターかもしれない。ビーチャムのディーリアスの、英EMIでのリマスター盤は、以前は1枚ものだったので、買っていない。
東芝EMIの音質は、例によっての感触はあるがとくにひどいものではないのに、なぜ外盤かというと、名曲『丘を越えてはるかに Over The Hills and Far Away』の末尾の、いちばん盛り上がったところで「ザザッ、ザザザ…」というノイズが入るのだ。
求めたCDの個別のキズではない。30年以上前に買った、東芝音楽工業・エンジェルレコードの、半透明なワインレッドの塩化ビニールを使ったLPレコードの時代以来なのである。
たぶん、この音源が日本でリリースされて以来、全てのLP、CDの当該曲の当該部分に「ザザッ、ザザ…」が入っていたはずなのである。
英EMIのマスターにすでにあるノイズなら、東芝EMIの怠慢を責めるわけにもいかないだろうが、気になることこの上ない。
今回の英EMIのリリースであるが、曲数、曲順は東芝盤と全く同じ、少し意識しているのかとも思われたが、東芝盤が英EMIの意図に従っているのかもしれない。で、『丘を越えて…』の終わり、オケが盛り上がった、トゥッティのところ …ノイズは? …ない!!
いっや〜、30年経ってやっとこの佳曲の佳演を、ノイズなしで聴けそうです♪
これは、たぶんデジタル処理でノイズを消したのではないかと思われる。この処理の可否だが、もちろんグッジョブです。
原録音からあまりに逸れたリマスターを、“偉大な美術品にペンキを引っかけるようなもの”と難じた評論家がいて、この言には私はいささか異論もありつつ賛同する部分もあるのだが、今回のようなノイズ除去についていえば、美術品の「修復」に相当し、評価すべきだ。
ただ、面白いこと? に、このイギリス盤のほうが、マスタリングは全体に派手で、ヒスノイズをあまり抑えず、低域もたっぷり出している。
余談だが、TOWERのセール価格が同じで、2月中は送料タダなので、ディーリアスだけならTOWERで買おうかと思った。
送料サービス終了後は Amazon.cojpで、と思うが、Amazonの検索で「delius beecham」でリターンしてもこのアイテムは出てこない。
Amazon.co.jpは扱ってないのか〜、と思うけれど、あ るのである。ビーチャムの Bee-の字も見えない。
全く Amazonは商品内容を把握せずに扱っている。Amazon.co.jpは同じ商品でも表記が異なり、価格も全く違うものが複数あることがあるので、要注意。
というわけで、ジュリーニのブラームスとビーチャムのディーリアスは、‘上書きアップデート’となりました。
下に見えているグールドのブラームスは、‘3点マルチバイ’にするために買ったのだが、間奏曲だけのアルバム(‘グールド・ジャケット’とか称している、オリジナル・トラック、オリジナル・ジャケット盤)なら、700円も出さずに他サイトで買えるけれど、ちょうどこのアイテムはバラード4曲も入れたもので、曲想からしても間奏曲と水と油にはならないし、時間も70分以上、CD1枚の内容になっている。
ブックレット表紙には、「COLUMBIA」のロゴが堂々と表示されている。
この、グールドのブラームス、説明の要もない衆知の大名盤だが、殺風景なデザインの2枚組CD(20ビット/SBMリマスターはされていた)で買って聴いたときには、「演奏はいいが、グールドのピアノの音って、ハンマーフリューゲルみたいな‘カタンカタン’という感じで、ブラームスの叙情には興ざめだ」と感じて手放してしまった。
今回、たぶんSBMのマスタリングに違いはないと思われるが、かつて、メーカー製安価機器(たぶん、DENON DCD1515AL+パイオニア A-UK3+B&W DM601S2…)に手を入れずに聴いていたときよりは、はるかに情報量は多く感じられ、コクのある音が聞こえてきたようだった。
HMVは‘マルチバイ’でないと安くならないし、2,500円以上買わないと送料をがっつり取られるし(これでも、‘無料配送キャンペーン’と称している。TOWERは、2月いっぱいは全て送料無料セールをやっているが…)、といういまだに‘お高い’スタイルにいささか不快感があるので、買わない(マルチバイで‘買えない’^^;)ようにしているけれど、ちょうどマルチで欲しいものが安く、しかも在庫品で即発送可のものばかりのセットにして、クリック。
翌々日(実際は翌日)の今日、○川急便で届いた。Amazon海外ショップのはまだ届いていないものもあるが…。
まずは今回注文を作成したメイン、ジュリーニ/ウィーン・フィルのブラームス交響曲全集。写真上段のディスクである。
写真下段に並ぶのは、すでに持っている、国内盤グラモフォンで、2CDの廉価盤で2曲ずつ2セットのもの。発売後、廉価盤化する理由があまりない時期だったのに、1枚ずつのアルバムとしての個性も、全集として個性も無視した、ずいぶん乱暴な廉価盤化であり、新盤が市場にあるうちは買わなかったけれど、姿を消すと全集の形では入手困難になってしまい、中古で見つけ、喜んで買った。
以来、とくに第2番が、きわめて天国的なゆっくりした演奏に浸ることが至福で、愛蔵・愛聴してきた。
が、DG録音としてもデッドな録り方で、その上‘プラシーボ’的感想だが、国内盤でより高域のエッジが鋭くなり、音の潤いが減じているのではという疑心暗鬼が頭と耳を去らず、それゆえ機器を調整するときのテスト盤となり続けてきた。
先日までのアンプ、CDプレーヤーの調整がだいたい終わり、ゆったりした音になった印象とともに、一部倍音・擦過音的な音が耳につく感触が出てき始め、このジュリーニのブラームス(国内盤)も、もっともよく聴く第2楽章冒頭の、チェロで奏される主題部分が、金属的に響きすぎ、音場感も薄っぺらく響くのにがまんがしづらくなってきた。
これは、DACとオペアンプ間のカップリングに用いた ELNA SilmicIIコンデンサーのクセか…と、いろいろな方の経験談から推測もされてくるのだが、ジュリーニ盤、現行外盤で何かこれといったヴァージョンはないか、と検索すると、DG、Philipsの音源を専門に廉価再発している Newton Classicsというレーベルで出ている。
イタリアDGで、『ドイツ・レクイエム』を入れて5枚で出したセット(ディスクはドイツ・プレスらしい)も、まだ手に入らないこともないけれど、『ドイツ・レクイエム』だけは歌詞対訳を置いておきたいので、国内盤を残しておく‥‥という選択で、ニュートン盤を注文。
表紙、レーベルのデザインは赤基調で、むしろ EMIのようなイメージを醸し出し、ドイツグラモフォンの雰囲気とは似ても似つかない。
しかしディスクホルダーなど、ケースの仕上がりは無理のないもので、裏カードに録音月日・場所・スタッフが記されていて、‘ええかげん復刻’ではないという印象。
肝心の音質だが、第2番に関しては、やはり元の収録(トーンマイスターはギュンター・ヘルマンス。シャイベ氏だったらよかったと思う〜)のキャラは同じなので、間接音が少なく、高弦はツルッとして、チェロはギラつく。
ではあるのだが、ニュートン盤のほうが、若干 ― プラシーボ・レヴェル? ― エッジが柔らかで、音場の奥行きに優れるようだ。
国内盤のチェロのユニゾンは、なんだかシンセサイザーの発振音のように聞こえるのに、ニュートン盤ではちゃんと楽器に聞こえる…と言ったら、いよいよプラシーボなのだが。
まだその辺だけの比較だが、あとは、第3番第3楽章(‘ブラームスはお好き?’映画版の音楽^^)で、はじめのほうに、チェロの音に演奏ノイズのような「シャリッ」という感じがはいるのだが、この音もニュートン盤で聞き取れるが、音全体が左に若干寄っているような‥‥と思いつつ国内盤を聴くと、同じようでもあり…。
とまれ、4CDの全集として、ニュートン盤が安心して聴けそうです。
このセットだけで評価できるかどうか難しいけれど、Newton Classicsのライセンス再発は信頼してよいのではないだろうか。
次は、よく知られるビーチャム指揮のディーリアス管弦楽曲集。
右は、CD時代になって、東芝EMIが HS2088マスタリングでリリースした“Grandmaster”シリーズの2枚組。この2枚に、ビーチャムが EMIに残したディーリアスの、全ステレオ録音が収録されている。
左が、今回求めた、“20th Century Classics”中のリリース。
リマスタリング・エンジニアの名前などの記載もないが、(P)2011とあるので、昨年のリマスターかもしれない。ビーチャムのディーリアスの、英EMIでのリマスター盤は、以前は1枚ものだったので、買っていない。
東芝EMIの音質は、例によっての感触はあるがとくにひどいものではないのに、なぜ外盤かというと、名曲『丘を越えてはるかに Over The Hills and Far Away』の末尾の、いちばん盛り上がったところで「ザザッ、ザザザ…」というノイズが入るのだ。
求めたCDの個別のキズではない。30年以上前に買った、東芝音楽工業・エンジェルレコードの、半透明なワインレッドの塩化ビニールを使ったLPレコードの時代以来なのである。
たぶん、この音源が日本でリリースされて以来、全てのLP、CDの当該曲の当該部分に「ザザッ、ザザ…」が入っていたはずなのである。
英EMIのマスターにすでにあるノイズなら、東芝EMIの怠慢を責めるわけにもいかないだろうが、気になることこの上ない。
今回の英EMIのリリースであるが、曲数、曲順は東芝盤と全く同じ、少し意識しているのかとも思われたが、東芝盤が英EMIの意図に従っているのかもしれない。で、『丘を越えて…』の終わり、オケが盛り上がった、トゥッティのところ …ノイズは? …ない!!
いっや〜、30年経ってやっとこの佳曲の佳演を、ノイズなしで聴けそうです♪
これは、たぶんデジタル処理でノイズを消したのではないかと思われる。この処理の可否だが、もちろんグッジョブです。
原録音からあまりに逸れたリマスターを、“偉大な美術品にペンキを引っかけるようなもの”と難じた評論家がいて、この言には私はいささか異論もありつつ賛同する部分もあるのだが、今回のようなノイズ除去についていえば、美術品の「修復」に相当し、評価すべきだ。
ただ、面白いこと? に、このイギリス盤のほうが、マスタリングは全体に派手で、ヒスノイズをあまり抑えず、低域もたっぷり出している。
余談だが、TOWERのセール価格が同じで、2月中は送料タダなので、ディーリアスだけならTOWERで買おうかと思った。
送料サービス終了後は Amazon.cojpで、と思うが、Amazonの検索で「delius beecham」でリターンしてもこのアイテムは出てこない。
Amazon.co.jpは扱ってないのか〜、と思うけれど、あ るのである。ビーチャムの Bee-の字も見えない。
全く Amazonは商品内容を把握せずに扱っている。Amazon.co.jpは同じ商品でも表記が異なり、価格も全く違うものが複数あることがあるので、要注意。
というわけで、ジュリーニのブラームスとビーチャムのディーリアスは、‘上書きアップデート’となりました。
下に見えているグールドのブラームスは、‘3点マルチバイ’にするために買ったのだが、間奏曲だけのアルバム(‘グールド・ジャケット’とか称している、オリジナル・トラック、オリジナル・ジャケット盤)なら、700円も出さずに他サイトで買えるけれど、ちょうどこのアイテムはバラード4曲も入れたもので、曲想からしても間奏曲と水と油にはならないし、時間も70分以上、CD1枚の内容になっている。
ブックレット表紙には、「COLUMBIA」のロゴが堂々と表示されている。
この、グールドのブラームス、説明の要もない衆知の大名盤だが、殺風景なデザインの2枚組CD(20ビット/SBMリマスターはされていた)で買って聴いたときには、「演奏はいいが、グールドのピアノの音って、ハンマーフリューゲルみたいな‘カタンカタン’という感じで、ブラームスの叙情には興ざめだ」と感じて手放してしまった。
今回、たぶんSBMのマスタリングに違いはないと思われるが、かつて、メーカー製安価機器(たぶん、DENON DCD1515AL+パイオニア A-UK3+B&W DM601S2…)に手を入れずに聴いていたときよりは、はるかに情報量は多く感じられ、コクのある音が聞こえてきたようだった。