CD2300のコンデンサー交換、前回のDAC部分にニチコンの超低ESR品 HZをあてがう作戦は、失敗に終わり、こんどは、同じ超低ESRでもさらに低ESRな、しかし本来の’OSコン’ではない、導電性高分子固体アルミ電解を大量投入してみた。
最初の状態
↓ 今の状態
じつは、以前に、CD-P1850としての回路図を入手した時、喜んで紹介した電源回路だが、この理解が、パターン図と実際の基板を見ている間に、大きく間違っていることがわかった。
デジタル系8V電源から、レギュレータードライバー BA5813FMに供給され、そこから+5Vになった電圧は、もっぱらDSPとドライブ系に供給され、DACの電源は、ツェナーを使って、全くの独立電源を形成し、それゆえか1,000μFもの大容量の安定化コンデンサーを投入しているのだと思い込んでいたが、ツェナーで安定化した電源は、ミューティング回路のトランジスターに供給するだけに使われているようだ。
では、DACへはというと、BA5813FM(と電力バッファーらしいトランジスター?)からDSPに供給された下流が、基板の真ん中辺を流れ流れてDACに到達するようなのである。
この流れだと、DSPチップのデカップリングに置いたコンデンサーの影響も、受けるっちゃ受けるわけである。
しかしいっぽう、三端子レギュレーターとレギュレータードライバーで安定化された電源なので、1,000μFもの大容量を置かなくてもよいかもしれない。
そんなことで、SANYOの導電性高分子コン、SEPとSEPCをそこそこ買って付けた。
デジタル系には、OSコン SAタイプもはずし(もったいない^^;)、SEP 10V270μFを置いた。
問題はDACチップで、超々低ESRの固体コンは、セラミックなどと並列にすると反共振が生じてインピーダンスが下がらなくなるという事象(便利だな〜、「事象」って熟語^^)が知られているので、PCM1710Uの5つの電源ピンにそれぞれ直近位置に配置されたセラミックを取り去ったあと、その穴を使って、固体コンを3本ほどでピンから遠くなりすぎないようにバイパスすることが必要になってくる。
穴や方向を間違えると、たちどころに電源がGNDに短絡したり、コンデンサーがアウトになる。アナログ電源(というものは設定されないが)のコンデンサーの陰極側をディジタルGNDに落とすのも好ましくない。
てな次第で、すぐ空が白んだ。
DACまわりには、とくにESRが低い SEPCの470μFと100μFを置き、それだけでは心配なので、余った SEP 270μFも置いた。こういう固体コンどうしの、あまり遠くない並置は問題がないのだろうか…。
途中で、DSP横のコンデンサーなど、ランドが完全に剥落し、近くのGNDパターンにあるランドにリードを伸ばしてエンパイヤチューブで絶縁の上ハンダづけしたり、ともかくフウフウ言いながら作業を終え、電源の短絡はなさそうなことを確認して通電、「8V」の表示のあるライン(ジャンパー線で)には8V弱が、「5V」、「VDD」の表示のあるラインには5V強が出ていて問題なさそう。天板を閉じてちょっと鳴らす。
これはきれいな音で、FG、HZいずれの時より明らかに聴きやすい。未明なので静かな音楽だけを再生してみるが、いい感じだ。
だが、夜が明けてちょっとウルサい音楽を聴き、今夜も帰宅して、ブラームス、ベートーヴェンの、ヤカマシいシンフォニーを鳴らすと、俄然、物足りない。私には、この種の音楽があるていど満足に再生されない限り、オーディオの存在意義は全然ないのである。
音と音の間がなく、音自体にも彫り、実体感がない。中域以下はかなり充実しているが、高域がやはりツルっとした嫌いがある。
これは、固体コンの未エージングゆえの現象なのだろうか。
SANYO(現在は、「電子デバイスカンパニー」という、殺風景な社名)の導電性高分子コンには、知られている nabeさんの試聴記でも、日ケミの低ESR品、KZEを圧倒する結果になっていて、期待したのだけれど、CD2300と私の好みには合わなかったようだ。
前回と今回は、オペアンプまわりは触らず、デジタル系のコンデンサーのみ交換したのだが、予想を上回る変わりようだった。
このところの経験では、超低ESR系と高級オーディオ系は合わないようだ、という感じがしている。
また、導電性高分子固体コンは漏れ電流が多く、DSPまわりの270μFも容量を上げているので、この系の三端子レギュレーターやレギュレータードライバーの負担を大きくしているようにも思え、けっきょく最初の交換の時に採用した日ケミ KZHがよく、DACまわりも KZHにしてやればどうか、と考えている。
それでも、取っ払ったピン直近のセラミックを何らか ― 積セラかフィルムで ― 再実装してやることも考えねばならず、やっかいだぁ〜~~;。
じつは、以前に、CD-P1850としての回路図を入手した時、喜んで紹介した電源回路だが、この理解が、パターン図と実際の基板を見ている間に、大きく間違っていることがわかった。
デジタル系8V電源から、レギュレータードライバー BA5813FMに供給され、そこから+5Vになった電圧は、もっぱらDSPとドライブ系に供給され、DACの電源は、ツェナーを使って、全くの独立電源を形成し、それゆえか1,000μFもの大容量の安定化コンデンサーを投入しているのだと思い込んでいたが、ツェナーで安定化した電源は、ミューティング回路のトランジスターに供給するだけに使われているようだ。
では、DACへはというと、BA5813FM(と電力バッファーらしいトランジスター?)からDSPに供給された下流が、基板の真ん中辺を流れ流れてDACに到達するようなのである。
この流れだと、DSPチップのデカップリングに置いたコンデンサーの影響も、受けるっちゃ受けるわけである。
しかしいっぽう、三端子レギュレーターとレギュレータードライバーで安定化された電源なので、1,000μFもの大容量を置かなくてもよいかもしれない。
そんなことで、SANYOの導電性高分子コン、SEPとSEPCをそこそこ買って付けた。
デジタル系には、OSコン SAタイプもはずし(もったいない^^;)、SEP 10V270μFを置いた。
問題はDACチップで、超々低ESRの固体コンは、セラミックなどと並列にすると反共振が生じてインピーダンスが下がらなくなるという事象(便利だな〜、「事象」って熟語^^)が知られているので、PCM1710Uの5つの電源ピンにそれぞれ直近位置に配置されたセラミックを取り去ったあと、その穴を使って、固体コンを3本ほどでピンから遠くなりすぎないようにバイパスすることが必要になってくる。
穴や方向を間違えると、たちどころに電源がGNDに短絡したり、コンデンサーがアウトになる。アナログ電源(というものは設定されないが)のコンデンサーの陰極側をディジタルGNDに落とすのも好ましくない。
てな次第で、すぐ空が白んだ。
DACまわりには、とくにESRが低い SEPCの470μFと100μFを置き、それだけでは心配なので、余った SEP 270μFも置いた。こういう固体コンどうしの、あまり遠くない並置は問題がないのだろうか…。
途中で、DSP横のコンデンサーなど、ランドが完全に剥落し、近くのGNDパターンにあるランドにリードを伸ばしてエンパイヤチューブで絶縁の上ハンダづけしたり、ともかくフウフウ言いながら作業を終え、電源の短絡はなさそうなことを確認して通電、「8V」の表示のあるライン(ジャンパー線で)には8V弱が、「5V」、「VDD」の表示のあるラインには5V強が出ていて問題なさそう。天板を閉じてちょっと鳴らす。
これはきれいな音で、FG、HZいずれの時より明らかに聴きやすい。未明なので静かな音楽だけを再生してみるが、いい感じだ。
だが、夜が明けてちょっとウルサい音楽を聴き、今夜も帰宅して、ブラームス、ベートーヴェンの、ヤカマシいシンフォニーを鳴らすと、俄然、物足りない。私には、この種の音楽があるていど満足に再生されない限り、オーディオの存在意義は全然ないのである。
音と音の間がなく、音自体にも彫り、実体感がない。中域以下はかなり充実しているが、高域がやはりツルっとした嫌いがある。
これは、固体コンの未エージングゆえの現象なのだろうか。
SANYO(現在は、「電子デバイスカンパニー」という、殺風景な社名)の導電性高分子コンには、知られている nabeさんの試聴記でも、日ケミの低ESR品、KZEを圧倒する結果になっていて、期待したのだけれど、CD2300と私の好みには合わなかったようだ。
前回と今回は、オペアンプまわりは触らず、デジタル系のコンデンサーのみ交換したのだが、予想を上回る変わりようだった。
このところの経験では、超低ESR系と高級オーディオ系は合わないようだ、という感じがしている。
また、導電性高分子固体コンは漏れ電流が多く、DSPまわりの270μFも容量を上げているので、この系の三端子レギュレーターやレギュレータードライバーの負担を大きくしているようにも思え、けっきょく最初の交換の時に採用した日ケミ KZHがよく、DACまわりも KZHにしてやればどうか、と考えている。
それでも、取っ払ったピン直近のセラミックを何らか ― 積セラかフィルムで ― 再実装してやることも考えねばならず、やっかいだぁ〜~~;。