へろへろ気味の日曜の夕べ、サイモン・ラトル/ウィーン・フィルのマーラー:交響曲第9番(EMI国内盤)の、第1楽章をゆっくり聴いた。
中域から低域の上のほうが豊かで、木管やホルンがとても味わいがある。
が、やわらかすぎる‥‥キレがまるでない。ロウ・ブーストでなく、ハイをブーストしたいくらい。私のオーディオでは、絶えてなかったことだ。
この曲は、他にジュリーニ/シカゴ交響楽団やバルビローリ/ベルリン・フィルのディスクが好きで持っていて、ラトル盤は「ウィーン・フィルのマーラー#9番も」、「新しい演奏も」という口実で、どこかのレコファンで未開封中古で買ったものだ。
いつも終楽章の始めばかり再生しがちなのだが、第1楽章を通して聴くと、システムの音質のせいもあるけれど、ずいぶん退屈する、訴求性の薄い演奏に感じた。
じつは、ラトルの第9と第7は、ぼちぼち処分し(お金にはならないので、新規購入資金はもっとレア盤を売って^^;)、第9は、DGオリジナルスでリマスターされてCD1枚に納まった、伝説の録音、バーンスタイン/ベルリン・フィル盤を、第7『夜の歌』は、HS2088リマスターが懸念されるものの、待望の再プレスを見た、これまた伝説のレコード、クレンペラー盤を、とくに後者は在庫があるうちに買っておきたいと思い、手持ちのラトル盤を再評価する必要が出てきて、聴いた。
今日の感触なら、ラトル盤を手放して、‘伝説の名盤’に置き換えるほうがよさそうだ。
バーンスタイン盤は、2枚組だったときに外盤を買って、数週間たって聴いたら、プレス・ミスで盤面に大きなゴミが刷りこまれており、ノイズが出たので廃棄した。以来、このディスクには縁がないのかと感じていた。
しかし、暮らし向きが右肩下がりになり、音楽に対してよりディープなものを求めるにつれて、やはり、というべきか、‘巨匠の名盤’タイプのディスクにしか気持ちが向かなくなっていく。
― 機器のほうも、また性懲りなくパーツの交換を考え出している。
春日プリのほうは、2ちゃんねる系のBBSで、6N3P系では最も音抜けがいい、という書込みのある、6N3P-Eを落札してみた(上画像は、オークション写真)。現用の 6N3P-EVのほうが高信頼管らしいのだが、どうなのかなー。
チャイナアンプは、どうも高評価のリンクマンの金皮が、ハイ落ちとも思える音になってしまうように感じて、金田式で指定されて有名になったらしい、ソリスト(旧・東京電音、現・イーグローバレッジ社の一部門)の金属皮膜あたりはどうか、などと…。
DC100%帰還用コンデンサーは、MUSE ES以外で唯一のオーディオ用バイポーラー、エルナー RBDを一度入れてみたく、とか。
LM3886は、どうも意外にMUTE回路のACバイパス用コンデンサーが音に影響するのではないか、という感触も持っている。
UTSJにして高域にエッジが出すぎ、KMGで可もなく不可もなく、ニチコン FW(現在)では低域に寄りすぎ‥‥は他の影響もあるが予想どおりのようでもあり。で、ニチコン KWにしようかと思ってまス。