電線2題…

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     ふひぃ〜.... ちょっと気を使う仕事が入ると、すぐ腹具合が悪くなる。この1週間ずっとよくない。

    ダイエイ電線 30芯

     さて、SA/F80AMGの内部配線用に買った、ダイエイ電線の30芯 0.75スケア平行コードを、スピーカー・コード用としても4m×2本買っていたので、Belden 8470(前エントリのコメントへのレスでは、「4970」なんて書いてる。型番がどうでもよくなってきた=この製品に飽きてきた、ということだろう)から換えてみた。

     スピーカーは SA/F80AMG+ヒカリ箱のままで聴いてみると、明らかに高域が繊細になり、艶が出ている。反面、低音が如何にも小型フルレンジという貧しいものになった。
     Belden 8470に戻すと、ヴァイオリンの高音など、くすむのがはっきりとわかる。

     このダイエイ電線のビニール被覆コードは、金田式DCアンプの内部配線に指定されているらしく、そちらからスピーカー・コードとしても支持者が増えたらしい。
     「ダイエイ電線」でググっても、メーカーのHPなどは全く出てこない。このメーカーのファンの方のブログに、山ほど買い込んだ記事があり、そこから、メーカーのロゴと、正式社名=大栄電線工業、がわかる。こ こがメーカー・サイトである。商売気は、ゼンゼンない^^。

     「VFF」と印字があるが、これは「PVC Flexible Flat」のことらしく、もうひとつ有名なVVF(Vinyl insulated Vinyl sheathed Flat-type)とは異なる。この点をもじって(かな^^)、「VVF VS VFF」という記事をものされている方がある。写真とコメントから、この大栄のコードだとわかる。

     という次第で、高音はとてもきれいだが、さすがに0.75スケアでは低音が出ないので、使えそうにないのだが、LM3886アンプが来て、試聴してからいろいろ考えましょう。
     Beldenもいいかげん飽きたので、インアクースティック Inakustik(旧モニターPC)の、PRM-1.5S(Premium Silver 1.5mm2。このオヤイデのオンラインではメーカー名を記していず、まるでオヤイデオリジナルのようだが、インアクースティックのはず)あたりにしようかと思う。

     銀コート線で、高域がちょっとキラつきそうだが、LM3886アンプにはそれが合いそうな気もする…。本家にはこれの銀コートでないのもあるようだが、代理店の東志では非・銀コート版は2.5スケアからしかない。

    電源コード2種
    左:A-UK3付属電源コード。右:クラシックプロ PWC315

     中国製 LM3886アンプは、到着まで1週間かかるという告知どおり、まだ来ず、サウンドハウスに注文した、15A電源コード PWC315を、今日の午後指定で再配達してもらった。

     立派な電源コードだ。が、ケーブルだけなので、まだ試せない‥‥と思ったら、A-UK3の電源コードが、機器側3ピンの着脱式なので、換えてみることができるのだった。
     スピーカーを、ゆうべからまた Cresta 2に戻しているのだが、SPコード=大栄30芯のままでで電源コードを交換してみた。
     音の勢いが増したものの、付属コードのほうがほぐれた感じで、よかった。

     かつて、A-UK3にはオルトフォンの電源コードを使ってみたことがあり、その時はキラキラした金色っぽい音色が付いて困って、すぐやめた。
     クラシックプロ(ここはHPなど一切なく、サウンドハウスのオリジナル・ブランドのような展開だ)のはそういうことはないようで、しかしエージング不足なのか、ほぐれ・繊細感にかける。LM3886には、パワーをどんどん注げるだけでもこの15Aケーブルがいいとは思うのだけれど。

     ずいぶん本筋と離れたお話でした。

    今度はフルレンジ^^−SA/F80AMG。

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       すでに KEF Cresta 2をまったく聴かなくなって1週間が経つ。美点の多いスピーカーだし、きちんとした2ウェイの構成が安心感を懐かせるが、オーケストラの混濁感・暑苦しさが肌に合わなくなってしまった。
       音量を上げると、能率が高いのですぐ大音量になり、そこでウルサさが際立ってくる。
       加えて、暮らし向きの不安感がむしろオーディオ・システムを大きく変えたいという、一種、苛立った、ヤケクソの消費衝動を高じさせ、ネット上をいろいろググって、そこそこの値段で手に入るフルレンジに面白いものが目白押しな状況なのに逢着。

       パークオーディオ、Tang Bandなどで好評のユニットが選りどり見どり♪ かのコイズミ無線には各口径のユニットをそのままネジ止めするだけでスピーカー・システムになるエンクロージャーも、とても豊富、というほど多種類ではないものの、ちょうどいいサイズ、価格のものはある。

       決めた機種は、ややクセがあるとの評価ながら、ワイドレンジそうで、各種の音楽に対応できるという感じの、DIY Audio SA/F80AMG
       店頭で、ちょいちょい、と買っちゃおうと思ったところへ、サンバレー/ザ・キット屋さんの登録ユーザー向け20周年記念1割引きセール(いちおうクローズドのセールなので、期間が終わったので書きますが、期間中から書いてたヒトもいましたね^^)の案内が来たので、「お! これで^^/」と注文。

       箱は、これに入れている人が多いと思われるヒカリ工芸 No.5/75Φ、ターミナルはいちばん安い金メッキ品、ART CS-104(2)をコイズミで求め、雨が降りかけていた(24日午後)ので、おにいさんに箱にていねいにビニールをかけてもらい、提げて帰った。
       ひ弱な私の腕が抜けそうな買物‥‥ではあったが、ヒカリ工芸 No.5は1ヶ 2.4kgなので、ペアの箱入りでも5kgほどだ。両方ともほぼコイズミ・オリジナル商品である。

       それに先立って、内部配線用に、ネット上で好評の、ダイエイ電線 赤黒30芯 102円/mを、スピーカー・ケーブルとしても使ってみようと思い、若松通商で10m(2m+4m+4m)買う。

       ユニット 6,930円(ペア)、送料 600円、振込手数料 105円、エンクロージャー 7,770円、ターミナル 950円(セール価格。正札は千円)、ケーブル 1,020円、都合 17,375円! 秋葉原までの往復電車賃 840円もプラス? LS-K711よりは高くついている^^。

      SA/F80AMGの端子にケーブルをハンダづけ。
       買ってきた晩、箱にユニットを取り付けた。
       その際、ターミナルをネジ止めする穴をドリルで‘増しあけ’しようとして、ターミナル用の穴との間のパーチクルを崩してしまった。パーチクルが簡単に崩壊するのにちょっとびっくしたが、こんなもんなんだろう。ターミナルに45cmほどのケーブルをハンダづけしておく。

       これでネジ止めが不可能になったので、片方だけネジ止めし、ハラがたってきて、瞬間接着剤でべタッ。もうひとつの箱もそうした。CS-104はパッキングが付いているので、はずすさいはそっちがべリッとはがれるだろう。ユニットを取りはずすことはあっても、ターミナルを取りはずすことはまずないので、これでいちおう行く。ターミナルのネジ穴を開ける時は、このエンクロージャーは注意が要る。

       ユニットはトラブルなくネジ止めしたいので、ユニットをバッフルに当てて錐(ドライバー・セットに入っている^^)で浅い印をポンチ代りに付け、ハンドドリルで深すぎない程度に予備穴を開ける。
       次にユニットの端子にケーブルをハンダづけ。ファストン端子が便利で、ちょうどアキバに出れば、ラジ館のインパルスでオーディオテクニカの金メッキファストン端子が、サイズ指定(ユニットは、+側と−側でサイズが異なる)で1本から購入できるので、その手もあるが、手持ちの工具ではファストン端子をケーブルにうまく圧着するのが難しいので、ハンダづけを選んだ。

       この箱は端子穴がユニットの直うしろにあいているので、ケーブルは35cmくらいに切り詰めても、ユニットを箱から離した状態でゆったりハンダづけできる。1個めは保護カバーをはずしてハンダづけしたが、このカバーは付けたままハンダづけすると安全だろう。
       すでに諸サイトに指摘があるが、SA/F80AMGの端子は、箱に入るように内に曲げると金属製マグネットカバーに触れてショートしそうなため、梱包用の透明テープを貼り、コールド側だけはさらに熱収縮チューブを被せた。

      SA/F80AMGを入れた箱。
       ターミナルの加工でちょっとケチがついてしまった新調スピーカーであるが、完成してすぐ、Crestaをどかせてアンプからのケーブルにつないで音出し。
       ベートーヴェンの《スプリング・ソナタ》、クレーメル+アルゲリッチ(DG)はヴァイオリンがくすんで「あ〜、フルレンジだ^^」の感じ。
       しかし、ネット上の評判どおり、レンジは広い。ドヴォルジャーク:交響曲第8番、ジュリーニ/シカゴ響(DG)の冒頭の低弦が、低音感豊かに、ほんとうに出てきたのにはさすがに評判どおり。
       ピアノがよく、弦系はややべチャットした感じになるのも、ネットでの多くのユーザーさんの評と同じでした。

       フルレンジについては、「高音〜低音のつながりがいい」ことを以てその美点とし、それだから使うというユーザーが多いようだが、SA/F80AMGは、「8cmとは思えない云々」の評が語っていることでもあろうが、‘きわめてマルチウェイ的に鳴るフルレンジ’だ。

       この日は、帰宅後腹具合がエラく悪くなり ― 飲食よりも、週末の解放感がお腹をユルませるのだろう^^。これは、野口整体的にも理に適ったことで、いいことでもある ― いろいろあってまたハラが立ってきて、ネットオク上の中国製 LM3886アンプを落札してしまい、それ用の15A電源コードもポチってしまった。

       今日、今さっき支払いをすませ、11月1日に引き落とされる市都民税も入金すると、ほぼ手許の残高は1万円こっきり。これで週末の給料日まで…はまあ夕飯ぐらい食えるだろう。
       次のシステムがマシな音で鳴ってくれる保証もないし、私の人生もオーディオも、〈楽しみ〉を基準に動いているというよりは、〈不快の贖い〉が基調なんだな、とあらためて憂鬱になったことでしタ。とりあえずは Cresta 2をオクに追い出せます。2万円くらいから開始しよっかな〜^^。

      HD414 イヤーパッド交換

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         ヘッドフォンは、ゼンハイザー HD414を、というより、これ1ヶしかありません^^;。
         1960年代初発売らしいので、これはたぶん復刻版だったと思うが、復刻は2001年だというデータ(だいたいこちらさんにすべて書いてあります^^;)もあり、人気があって数回復刻(再生産)しているのかも…。

        崩壊しだした HD414のイヤーパッド。
         この機種には、知られているように、スポンジのイヤーパッドが経年劣化してボロボロと崩壊してくる現象が起きる。
         購入時のレシートが残っていて、お茶の水オーディオユニオンで1996年4月に、11,900円+消費税3%(357円)=12,257円也で買っている。高っけぇ〜 (゜o゜;)/。この前買ったケンウッドのスピーカー・ペアと同じである。よくこんなものが買えていたものだ。

         しばらくしてスポンジが崩壊し始め、「ドイツの名門メーカーなのになんじゃこれは〜」と思ったがどうしていいかわからず(今から思えば代理店[当時はゼネラル通商]に聞くなり、方法はあったはず)、インターネットを使うようになって、検索から、青森県のあるハイエンドショップが通販してくれる、ということでこちらで買った。メール・ソフトに残っているやりとりから、それが2004年。

         で、最近また崩壊してきて、ググると、今はAmazonやビックカメラもオンライン販売してくれている。
         ビックカメラのオンライン価格が、840円と安いので、仕事でいちばんよく通る街の店舗で、この値段で入るかを尋ねると、入るとのことで、注文し、4〜5日で入荷し、購入。
        HD414 イヤーパッド

         晴れて HD414、復活♪ 元箱、マニュアル類、レシート、みんな残してある。
        HD414 全セット^^。

         では、と、CD5003のヘッドフォン出力もほぼ初めて聴いてみるので期待したが、高域が明るく、CDのデジタル・ノイズ、デジタル・ドロップアウトがハッキリ聞き取れるし、音自体、耳にあまり心地よくはない
         まあ、これしかないから、深夜はこれで聴くか、というていど。音のいいのはもっと高いのだろう。これの前に3〜4千円ほどのオーディオテクニカのを買って、エラく音が悪かったことがある。
         ゼンハイザーでもさらにお高い、HD650なんてのをお使いの向きも多いらしい^^;。ひえ〜っ、売価が、CD5003のメーカー希望価格より高い!!^^;

         CD5003はヘッドフォン出力もHDAM搭載ということだが、あんまりたいしたことはないようだ。HD414のインピーダンスは52Ω、CD5003の仕様でのヘッドフォン出力は18mW/32Ωなので、インピーダンス・マッチングにはとくに問題はないだろう。
        イヤーパッド・タグの新旧ヴァージョン。
         上は、イヤーパッド・パッケージタグの新(左)旧(右)。2004年には、代理店はまだゼネラル通商だったかも。今はゼンハイザージャパンですね。

         イヤーパッド自体も、新しいものはユニットをはめ込む部分がやや小さく、装着する時にはギュウギュウ押し込まないといけない。しっかり装着されるが、スポンジにはストレスがかかる。

         さて ― 音の楽しみがあんまりなかった今回の交換。定期的に崩壊するイヤーパッドだが、意外にこのことへのクレームがない(のか未確認…)ような気がする。むしろ、“旧製品の補修パーツを頒布し続けるのはさすが、良心的”という評価が‥‥?
         これが日本製だったら、例の「ソニータイマー」のように揶揄されること間違いないような気がする。なぜ、「ゼンハイザー・タイマー」と言わないのか? 西欧礼讃コムプレックスが見え見えではないのか?^^
         ま*というよーなことを考えて、イヤーパッド交換劇は終了でス^^。

        Cresta 2 バイワイヤ端子処理

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           前記事で、Cresta 2の出音で、クラシック声楽の男声の強声が歪み感を伴なうと書いた。
           ユニットの取り付けの緩みが気になるところで、コメントでアドヴァイスもいただいたが、どのユニットもかなり強くネジ(角穴付きボルト)止めされており、レンチで増し締めしてもほとんど回るネジがない。無理せず、回るネジは少しだけ増し締めしたが、音に変化はない。

           そこで気になったのは、この種のスピーカーの常識になってしまったバイワイヤリング端子の高・低域間を短絡する金属プレートのショートバー。
          ※ショートプラグという呼称も見かけるし、私も使うが、「ショートプラグ」は本来、入力端子をショートしてノイズの混入を防ぐための、RCAプラグのホット/コールドを短絡したものを指すはずなので…。

           10年間の経年で、端子接触部以外にはヨゴレの薄膜が付着し、たぶん酸化膜も含まれていよう。専用の研磨剤や接点復活剤(ダイヤモンドの微粒子の入ったお高いヤツとか^^;)は持っていないので、乾いたティッシュペーパーでキツくこすって艶を出すようにする。そのあと、端子もしっかりと締めた。

           これで、『第九』声楽部や『一千人の交響曲』第1部を音量を上げて聴いてみると、まだ歪み感は皆無にはならないが、ずいぶん改善されたように感じた。

           ということで、さらに一歩進んで、高・低域間をケーブルで結んでみることにした。

          ショート用ケーブル片。

           LM3886アンプ・キットを組んだ時の内部配線(出力ライン)用に買っていた Belden 9497(芯線は 8470と同じ)が50cmほど残っていたので、7cmほどに切り、撚りをできるだけもどし、主ケーブルと一緒に接続する側は少しだけ、ショート用ケーブルだけつなぐほうはたっぷりと被覆を剥いた。

           すると、主ケーブル側がかえってうまく接続できず、‘増し剥き’は芯線が傷つきやすいので、もう1セット切り直し、剥き直し(シンドい^^;)。2本接続する側は、あとあと増し締めしないと緩んでくるので、ときどきやることとする。

          小ケーブルで短絡の図。

           とりあえず接続し、音出し。ショートバー清掃からは、特段の改善はなさそうな感じだけれど、精神衛生上はよい。

           『一千人の交響曲』は、まだ歪み感が残るが、まあ、もとよりこういった音源は、再生が難しいのである。だいたい、『一千人の交響曲』を、ライヴでステージ近くで聴いたら、ウルサイのはアタリマエだろう。こういう歪み感は、ある種、音楽のリアリティを増進する。

           弦のほうは、今までのスピーカーでキツかったアルバン・ベルク四重奏団のブラームス(再録音、EMI)― 中古の輸入盤の音があまり冴えないようだったので、東芝EMIのリマスター廉価盤を求めたが、天下の‘OKAZAKI マスタリング’はやはり高域がキツいのだけれど、Cresta 2は今までのSPで最も柔らかく鳴らす。
           柔らかいだけでなく、音楽が生き生きしている。人工的な、高解像度・低歪みで透明な音とは一線を画する。

           Cresta 2の歪み感は、すでに音量を上げたりした時に感知はされていたようで、B&WやNHTなど計4種のコンパクトSPを比較したこちらでも、以下のようなレヴューがある。

          「The speaker’s primary weakness is that at times it can sound a bit brash, harsh, and unrefined. It’s not bright. It perhaps has some slightly higher levels of harmonic distortion that add a bit of an edge to the sound. This is subtle, not severe, and in many cases this slight “edginess” actually adds to the sense that one is listening to a live performance …」
          (このスピーカーの基本的弱点は、時おり荒っぽくてキツい、汚い音を出すことだ。音が明るすぎるというわけではない。たぶん、かなりのレヴェルの高調波歪みがあって、音に少しエッジ感を加えているのだろう。これは微かなことで、シヴィアな問題ではなく、多くの場合、こういうちょっとしたエッジ感は、実演を聴いているような感じを与えてくれるものである…。)


           訳に責任は持てないけれど、これは、今回聴いた感じと実によく合致する。
           このページは、ページ・タイトルが「NHT SuperOne」となっているのに、NHT Super One、B&W DM302、KEF Q15(Uni-Qドライバー採用)、Cresta 2の4機種の中で、けっきょく Cresta 2をベストとしているように読める。最初は Super Oneを論じるつもりでHTMLのヘッダを書いてそのままになったようだ。

           B&W DM302は、正規で日本に入っていたのか不明。
           B&Wとしては珍しくソフトドーム・トゥイーターである上、リアパネルが格子状になっていて、まるで穴が開いているように見える。さらに、内部に向かって舌のようなものをたくさん設置し、定在波を吸収するデザインらしく「Prism System」とある。同シリーズのフロア型 DM305にも用いられており、その画像で確認できる。内部へ突き出した舌が共振しないのかな。ずいぶん凝った方式だが、定着はしなかったのかも…。
           上記、比較サイトでは、多くの美点が挙げられつつも「bright and unnatural midrange」と先ず「rule out」=除外されている。

          天板の汚れ…。 あと、入手した個体について気になる点は、ひとつのシステムの天板に、糊のあとよりもニチャッ~とした粘着質様のものが付いていたが、(出品者に伝えると、鄭重な陳謝のナビをいただいた)それを台所用アルコール殺菌剤を少しつけたティッシュで拭き取ったあとも、若干残っているところ‥‥左の写真では、もうだいぶんうちでホコリをかぶっているが、ホコリを拭き取って太陽光を当てると、見える。

           もう1点、2つのシステムの重量が若干違う。上の、粘着物を拭き取ったほうはジャスト6kgだったが、もうひとつのシステム(左チャンネルに使っている)は6.2〜6.3kgと、200〜300g重いのである。バイワイヤ短絡の処理をするために持ってみると、左のほうが若干重い感じがしたので、体重計で実測してみた。
           エンクロージャーやパーツの重さの差で、これくらいの違いが出るのだろうか。マグネットの欠けなどがあるとイヤだが、とりあえず同じ音が出ているようだし、稀少な逸品を入手できたということで、以て瞑すべし、というところでしょうか。

           あとひとつ、これはプラスのほうだけれど、このスピーカー、何やら木の香り、‘木香(きが)’をホンノリ放っているようなのである。10年以上倉庫で寝ていたのにそういうことも‥‥単に保管場所のにおいかもしれないが‥‥上の、粘着物質のあとから、じゃないでしょう^^。

           ‥‥というような、工作、記事書き、とオク出し(竹内貴久雄さんのレコード談義の本、出してまス。アクセスないよ〜(T_T)。専門書のほうがアクセス多かったり^^;)に時間を割き、この連休もあんまり鳴らしてませン。

          Cresta 2 続報。

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            Cresta 2、バッフル面。 使用開始して日も経たない KEF Cresta 2だが、すぐアラを見つけてしまう へうの常^^;で、早速気になる点が…。

             男性ヴォーカル、とくにバリトンが高い音域を張り上げた時に、耳にビリ〜ッという歪み感が付帯して聞こえる音源が出てきた。
             具体的にはブリュッヘン指揮の『第九』終楽章の歌い出し部分。「♪O Freunde, nicht diese Töne! …」 ここで、ビリ〜ッと来る。

             この種の、ヴォーカルと器楽が混然となって大音量で迫ってくるシヴィアな音源としては、マーラーの交響曲第8番『一千人の交響曲』がある。バーンスタイン/ヴィーン・フィル、他のDG盤は、録音自体もかなり混濁気味なこともあり、再生はたいへんだ。オーディオプロの Avanti A.10は、買ってすぐ、これを明快に料理してくれた。
             Cresta 2では、これも合唱の強声部で、ビィ〜ッと来る。

             前記事のコメントで、たっちんさんがアドヴァイスをくださっているが、ユニットのネジの緩みは気になっていて、六角穴付きボルトだが、ちょうど手持ちの六角レンチ(インチサイズ)が合うので、回してみると、さすがの造りで、ほとんど回るネジがない。
             ちょっと回るものを、締めすぎないように増し締めしたが、音に変化は全くない。

             そこで、あとこの種のスピーカーで音質劣化を生じやすいところは‥‥と考えると、バイワイヤリング対応端子のショートバーである。
             KIT-HE07LUでも、バイワイヤを内部でシングル化すると確実に音がよくなった。

             最初は、新しいスピーカーの導入に興奮して、そのあたりをほったらかしにしていたが、ショートバーをはずすと、端子と接触している部分はピカピカだが、それ以外には曇りが付着している。
             接触部も、板面と板面の、いわば当たるところだけの点接触になるので、この「バー」はよろしくないのだが、光っている部分も汚れや酸化はあると思われ、しかし接点復活剤などは持ちあわせないので、乾いたティッシュで強くこすって光沢を増すようにし、再度、スピーカーケーブル(Belden 8470)をしっかりとつなぐ。

             気になった第九などを聴いてみると‥‥お〜… 少しだが滑らかになり、ビリツキ感も気にならないていどになったような…。
             Crestaの端子板は、多くのバイワイヤ機種のような高・低域タテ並びではなく、横並びなので、ケーブルの先バラを二つに分ければ、ショートバーを介さずにシングルワイヤ接続が可能だ。
             Belden 8470は19芯なので、10本+9本にうまく分けられるかわからないけれど^^‥‥まあ、12本対7本くらいでもいいだろう。露出部分もそのままでもよさそうだし、熱収縮チューブをかける手もある。

             やだな〜、自作はヤメたのに^^。

            壁コンセント。左が旧、右が新型。

             ここで気が付いたのだけれど、オーディオの電源を取っている壁のアウトレット(コンセント)は、金属パネルの、元々この賃貸に付いているものである。オヤイデの L/i-50ケーブル使用の延長コード(アンプ用)と、同じケーブルを使用した OCB-1型テーブルタップ(CDプレーヤーなど)とをつないでいるが、これの嵌合がかなりゆるい(写真左)。

             写真右のプラスチック製パネルのアウトレットは、反対側の壁にあるもので、オーディオはつないでいない。もとは写真左の金属パネル品だったが、6〜7年前に、中身ごと家主負担で替えてもらった。
             ― 変えた経緯は、ちょっとコワい。私は、毎日のようにフトン乾燥機を使う(外に干すのは面倒〜^^)が、大電流タイプの家電なので、ACプラグはできるだけテーブルタップを介さず、直接壁アウトレットに挿し、終われば抜くようにしていた。

             ある日、隣でメシを食っていると異臭がする。フトン乾燥機稼動中の部屋からだ。すわ! 乾燥機の過大電流などで異常加熱したか、とACプラグを触ると、熱くて、溶解寸前!! ぐっと引っこ抜いて、あとはコワくて、しばらくそのアウトレットは使わず、フトン乾燥機も製造元に調べてもらった。
             製造元は、レントゲン写真まで撮って調べてくれたが異常なし。
             原因は、アウトレットと内部配線の接触不良によって抵抗値が高くなり、発熱して、アウトレットや乾燥機のACプラグの、プラスチック部分が溶けかけていたのだ。あと数十秒で発火していたことは疑いない。

             その時は、“もうオマエはここから出て行け”、あるいは“デンキで遊ぶな!!”という「お告げ」でもあるのか、とヘコみきった。
             フトン乾燥機に問題はなく(さすがに買い換えたけれど)、アウトレットも、長年の機械的ストレスで接触不良が起きたので、アウトレット自体(東芝製でした^^)や施行に責任を求められる問題ではないだろうし、私の使い方にも、消費電流の大きい家電は延長コードを使わない、という原則に則っており、落ち度はないはずだ。
             こういうことも、あるのである。

             そんな経緯のあるコンセントだが ― オーディオのほうは、オヤイデのプラグは挿したままにし、機器とテーブルタップや延長コードの間をこまめに抜き差ししているので、旧アウトレットのまま問題は生じていないのだが、ゆうべ、新しいプラスチック製パネルのアウトレットにオヤイデの OCB-1(5m品)を挿してみたところ、やはり嵌合がしっかりしている。

             で、アンプもこちらから電源を取って鳴らしてみると、プラシーボていどではあるが、音がまろやかに感じられるような気がした。
             では、毎月高っか〜い家賃を払っているのだから、嵌合がゆるくて危険もありうることを申し出て、オーディオ側のアウトレットも新しいものに交換してもらおうか、などと考えついた。年末まではまだいるだろうし〜(年末以降、ホーム○スになるかも…^^ あ〜れ〜)。
             いずれも、あとは‘ゼロ円’の改造でアリマ〜ス(なんでケロロ軍曹^^)。

            KEF Cresta 2

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              KEF Cresta 2

               前記事のコメントで、たっちんさんから
              「オクのKEFクレスタ2が1万円台でずっと買い手なしですが、もったいない。/あれ、いいスピーカーですよ〜。」
              とのご教示をいただき、さっそく見てみると、17,000円ちょっとで、しかもその価格で即決。もとは6万円、実勢でも4万円強のスピーカーなので、値段はお買得。

               このスピーカーは、かなりの期間愛聴した B&W DM601S2を購入した直後に出たと記憶し、『週刊FM』の長岡ダイナミックテストでも取り上げられていたのを、つい最近まで持っていた(昨年の蔵書大処分で資源ゴミに…(T_T;))。長岡氏はこの種の、非-物量型スピーカーにはあまり興味を示さないし、私にもユニットの重さやマグネットのサイズなどを気にする長岡流は残っていたので、何だかあまりコスト/パーフォーマンスの高くない、オーディオ好きより、うるさくない音楽ファン向けの平凡なスピーカーだと思っていたはずである。

               が、DM601S2のトゥイーターの音の冷たさが気になったときには、Cresta 2ってよかったかも、と『週刊FM』をめくりなおした記憶はある。

               とりあえずネット上のレヴューを確認‥‥と、これが楽しみの主要部分でもあったりするが、日本語サイトには、2ちゃんねるのKEFネタ板には出てくるが、ブログ、HPには少ない。

               こちらの評でも、地味な方向の、聴きやすい音が想像され、好感を持つ。
               英語圏には、古い記事のようだが紹介ページが見え、ニュージーランドのオーディオ誌『AudioEnz』のサイト中に、主宰者マイクル・ジョーンズ氏のレヴューがあった。バランスのよさで recommendとのこと。

               もうひとつ、マレーシアの Star Publicationなるところの《The Star Online》にあるレヴューもそうとう単語数の多いもので、誉めている。
               両サイトとも、イッサーリスやデュ・プレなど、チェロの再生がよいとしている。

               このサイトはオーディオ記事がたいへん多く、スピーカーのレヴューの目 次は壮観。
               日本のギター・メーカー、東海楽器を紹 介しているページがあったりします。

               あとは、定番の《AudioREVIEW.com》もあるが、ここはだいたいの機種が高評価。
               同サイトの DM601S2のレヴューは100本以上投じられ、50本を越えたあたりから「高音がきつい harsh」という評が入り始める。Cresta 2は全33本、うち2本がほとんど暴言であるほか、他はおおむね好評で、harsh云々という評はなさそうだ。

              端子板
               そんなネット検索=心理的自己納得^^を経て、ポチりまして、到着。
               サイズは205(W)×365(H)×245(D)mm。しばらく幅が180mmクラスのスピーカーばかり使っていたので、感覚的にも大きいし、スタンドもやや小さく感じる(DM601S2から kit LS3/5Aに換えた時に、天板の小さいものに買い換えている)が、サイズ的にはスタンドの天板が全部隠れる形だが、合ってはいるだろう。

               片方の天板に、粘着テープの糊あとにしてはちょっとニチャッとしたモノが付着していたのをアルコール殺菌剤を浸したティッシュで拭き取ったほかは、たいへんきれいな状態で、振動板も全く無傷のよう。

               商品画像の時点で気になっていたのだが、端子板に貼られたシールには「IMP. 4Ω」とある。Cresta 2は8Ω仕様しかないはずなので、誤植なのか特注仕様なのか‥‥アンプにつないで鳴らすと、VRが9時までにそうとう大きな音になる。これは、インピーダンスが低いからでなく、もともと高能率(90dB/W)だからとも考えられる。
               ネット上に画像を探したが、このシールの印字を確認できる画像は見当たらなかった。小さな画像しかなかったからでもあるが、ショートバーの出っ張りは通常上側にして固定するので見えないのだ。

               端子板から約2cm上に、はためくユニオンジャックのシール。すぐはがれる紙のシールはちゃちでもあるが、ユーモラスでもあり‥‥世界に侵略の傷跡を残した象徴でもある国旗を、このように貼っても愛してもらえる‘文化’を醸成した英国、と感じるか、ゴーマンと考えるか…。
               端子板直下にはシリアル・ナンバーのシールと、「Meda In Belgium」のシール。ベルギー製である。ネット上には、このシールがなかったり、「Made In EUROPE」となっているものを見かけた。

               デザインは、ソフトドーム・トゥイーター搭載の、ナンの変哲もない2ウェイ・ブックシェルフ。長岡さんのダイナミックテストでも、ユニットもそう重くもなく、エンクロージャーもさして厚くもなく、の平々凡々プロダクトだったような記憶がある。
               バッフル面は擬似レザー仕上げ、というのだろうか、しかし、多くの他のスピーカーの場合もだが、私には、こういうことは、音にはほとんど影響しているように思えない。
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