自作DAC試聴−続

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    ブラームス交響曲全集、ザンデルリンク(Capriccio) WSTA01使用のDACキット、あいかわらず雑な感じの音、トラックごと、ディスクごとにチョイ聴きをすると魅力がなくて、聴き続ける気がなくなるが、1曲を通して聴く分には、意外に「音楽をきちんと伝える」鳴り方をしてくれて、‘聴ける’コンポーネントであることも ― 自分で作ったバイアスが多大ながら ― わかってくる。

     ブラームスの交響曲第2番を、K.ザンデルリンク/ベルリン交響楽団(Capriccio 10 600)で聴いた。やはりザワつく音だなぁ、と落胆するが、続けて聴いているとなかなか聴き込める。
     PHILIPS UDA1361TSの出力を、そのまま出すだけなので、データシートの最大出力電圧 0.9V(900mV)と、一般のCDプレーヤーの約半分、つまり約6dB低く、ちょうどアンプから出るレヴェルもそのくらい。DP-5090はアナログ出力が可変(リモコンでのみの操作)なので、6dB落とすと、ほぼ同じレヴェルで瞬時切り換え比較ができるので、その状態にしてみる。切り換え試聴に凝りだすと通しでの鑑賞がどこかへ行ってしまうので、少しだけにしたが、これまた意外に DP-5090にした場合、期待したほどいい音でもなく、「あれ、自作もけっこう聴ける^^」となる。

     自作機は、高域のキメが粗く、中域〜中高域に潤いが欠け、メーカー製のものだと安価品でも、ふんわりとしたふくらみを聴かせるところが、まるで愛想がない。しばしばメーカー製は、低域はあまり出ないで、少し高めのところがぼわ〜んと膨らむ鳴り方をするが、自作機は、最低域がかなり重い低音として出る。これは、今回投入した強力電源のおかげだと思われる。ピアノの重低音やオケのベースが、ハンパでなく押し出してくる。
     反対に、この押し出しは、高域ではムリをしている感じが強い。チップの能力を超えて、電源がゴリ押ししている感がある。
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    DAC基板キット、完成。

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      上:ラック内で電源ON状態で。下:リア・パネル。拡大すると、穴あけが雑なのが露呈^^; …なので拡大できませン。 DAC基板キット(の、1つめ^^)が完成しました〜♪ うっへぇ〜、シンドかった〜。
       今週は午後の仕事のない日が多く、夜だけなので、どっかの道路工事みたいに深夜に突貫〜。お蔭をもちまして、電源を配線し、基板を実装して、やっと完成いたしました。(以下、常体)

       中身は、若松通商=スーパーコムの WSTA01。フィリップスのワンチップDAC・UDA1351TSを使った超簡易DACである。UDA1351TSは、通常、DAI(デジタル・レシーヴァー)、デジタル・フィルター、DAC、LPF、バッファーなど数個に分かれるDAC用ICが、ワンチップに全部入っていて、これ1ヶでDACセットになる、“こんなん作ったら半導体不況になるやん”なチップだ。
       データシートでも、S/N比100dB、総合歪み率(THD+Noise)-90dB(0.003%)と、ローコスト機向けのスペックなので音にはあまり期待できない。他のキットに着手する前の練習用、といった感じで購入した ― が、そのわりに癖が出て、ガチンコのパーツ投入はしている。

      DAC内部。クリックで別窓で拡大します。 キット付属の電解コンデンサーはすべて交換、積層セラミック・コンデンサーもフィルムに換えたが、光入力モジュールの電源ピン直近のなどはセラミックのまま。
       主電源とアナログ系電源には、ニチコン KW(秋葉原店頭になく、アスカ情報システム通販。小サイズで安価)にニッセイのポリエステルMTFをパラ。デジタル系電源には、定番のOSコン(アスカ情報システムで、オーディオ用? のSPシリーズを)を投入。OSコンに、フィルムやセラミックを並列すると、共振峰が相殺して高周波インピーダンスがかえって下がらない、という、たるさん氏という方の重要な指摘(《コンデンサ・パニック》)に従って、OSコンには何もパラわない、つまりC1、C6、C8は実装しない(楽^^;)。

       アナログ出力部は、DACが単電源なのでDCが出るので、カップリング・コンデンサーには大手を振って^^有極性のものが使えるので、エルナーの SILMIC llを。出力並列の10kΩは DALE RN55、直列(保護抵抗)の100Ωはタクマン REX。並列(負荷/シャント抵抗? )をもっとずっと高く、470kΩくらいにして、小容量のフィルムコンデンサー(MTFの3.3μFなど)にする手もあったが、キットの数値はDACチップのデータシートにほぼそのマンマなので、フィリップスの推奨する数値に従う。抵抗のアップグレードは心理的効果(=ブランド品で基板を満たす^^)のみかも。
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      やっと…基板完成

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        WSTA01 基板完成 DAC基板キット(若松通商)の基板が、やっと完成した。ケースの穴と基板の穴をさらに広げ、何とかリア・パネルに合うようになった。
         ヴォリューム・コントロール用のIC(アトメル社 ATtiny85)は不使用。最大出力0.9V(900mV)のDACチップの出力を、さらにアッテネートしても仕方がない。CR類は、一部を除いて(もちろん^^)大幅に変更した。詳細は、できてから^^。セラミックの代替にニッセイのMTFを入れたが、何を勘違いしたか0.01μFと1ケタ小さいのを買っていた。それでも発振したりはしないだろうけれど、作業が長引いたので、秋葉原で買い直して付け直し‥‥たが、スルーホール基板からパーツを抜いたあと、MTFは銅足が太くて入らず、けっきょく表面実装よろしく^^;基板上面だけのハンダづけになっている。

        電源基板。みっともな〜^^; キットの基本設計はACアダプター使用だが、セット内に電源トランスを設置したかったので、ユニバーサル基板上に Talemaのトロイダルを。きちんと‘設計’しないといけないので、ネット上の情報をあれこれと調べ‥‥て構想を練ったが、基板の裏と表てを勘違いして、整流ダイオードとフィルター・コンデンサーがとんでもなく片方に寄ってしまった^^;。
         気が付いたときには4本のダイオードを固定していたので、もういちどコテを当ててやり直すのもメンドウだし、ダイオードが傷むこともあろう、と、そのまま。メイン基板ギリギリに、コネクターもなしで、パーツの足を伸ばしています。裏側もダイオードとコンデンサーの足どうしをハンダづけして回路形成。管球アンプみたいです。トランス2次側巻線2本を並列にした単電源ブリッジ整流なので、余裕はたっぷり‥‥?
         それ以前に、誤配線していないのか不安。誤配線していなくても、鳴るのか?(あちゃ(^o^;))
         今日は夜の仕事だけなので、午後の歯医者の予約(← 前回、ケース穴あけ完成日の翌日、アーモンド・チョコをかじっていたら、カタいものが^^。詰め物が落ちたらしい。これ、きっと、前夜のドリル“ガリガリガリ”の振動のせいです^^;)まで寝よっと。あとちょっとで、電源コード配線もすみますが、そこは慌てずまたの日に ― って、それ以外慌てすぎ。ですが、ゆ〜っくりやってたら秋になりまス。身心の調子は依然、かなり悪いので、もーシンドいのシンドくないの‥‥異様に辛くて、楽しいオーディオ自作。

        *ぱっふ〜ん*

        選挙前に…

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           政権与党内で、“麻生降ろし”の風が強まって、云々のニュースばかり聞くけれど、考えてみれば、自ら「責任」を喧伝する政権与党の動きとして、こんなオカシなものはない。麻生太郎氏は、自由民主党の、何恥じるところもないはずの総裁選挙で選出した総裁だ ― しかも、この総裁選の仕組みから、議員票が大きな重みを占めているのである
           その時大いに麻生氏を支持した議員たちの間で、「選挙に勝てそうにないから総裁のクビをすげ替えよう」というのだから、《責任》の二文字のメッキもはげるていどではすまない。

           明日が都議選というクリティカルな^^時だが、こんどは民主党候補者の運動員に対して「「なんで選挙の時だけ演説するのか」などと因縁を付けて」体当たりした男が逮捕された、というニュースが報道された。
           今回の都議選は、私の居住地(都内市部)は無風的な雰囲気があるせいかもしれないが、各候補者の宣伝カーの騒音はかつてに比べると、かなりおとなしくなっている。子どものころから、選挙そのものはイヴェントで面白いが、大のオトナたちが一時的にだけ、なんであんなにガアガアと恥も外聞もなくマイクでガナり回るのか、世を導こうと志す人たちはアホばっかしか、と嘲笑(わら)っていたから、少しはマシになった今ごろ、選挙運動にカミつく男というのも、殴られてから数分たって‘あ痛っ’という類いに見える。

           それでも、選挙前の‘お願いマイク行脚’の様相に触れるたびに、議員という人たちの‘自己愛’の強さというものを実感する。この時期の熱意に比して、かつての公害の被害者や原爆被災者の起こす裁判から、つい最近の年金まで、コトが起こってからいったい何百年たったら少しばかりの解決・改善を見るのだろう、選挙前の議員さんたちの、あの枯れることを知らぬ声に満ちた熱意は、どこに雲散霧消するのだろう、と呆れる。

           棄権する老若の、最も多い理由は、支持できる人がいない/政党がないのような気がする。が、これはオカシい。政治が停滞、場合によっては腐敗するのは、水を流さないからだ。国政でも地方でも、政権交代させないから水が濁る。政権交代をする、ということは、現在の野党が政権を執ってよし、とすることではない。つねに“水を流す”状態を保つことだ。

           川の水は、流れるから腐らない、のである。「入れたい候補がいないから投票に行かない」という人は、「川の水を流しても、また流れてくるのは同じ水だから流さない」と言っているのと同じだ。川の水は、流れるから腐らない。今の水が流れ去ったあと、美酒が流れてくるわけではない ― ドンペリもレミ・マルタンも流れて来はしない。
           「どうせだれが当選しても/どの党が多数を占めても同じだから…」と棄権するのは、川の水が流れ去ったあと、コニャックでも流れてくるのを期待するがごとき愚かさなのである。くりかえすが、川の水は流れるから腐らない、のである。


           譬喩を続ければ、‘水質管理’が不要だと言っているのではない。水を流さず、腐った水たまりにいくら化学薬品をブチ込んで浄化しようとしても、水は有毒化するばかりなのだ。政治の水は、有権者が流し続けることでのみ、きれいになる。選挙時のマイク攻勢に、議員(とそれをめざす人びと)の執着心、自己愛の強さを感じると言ったが、だからといって彼らを「政治家になるヤツなんか…」と軽蔑するのもよくない。

           ただただ、水を流しているかどうかが、ソフトウェアとしてのデモクラシーが、動作しているかハングアップしているかを判別する基準だ。流せばいい!!

          ― 以下、7月14日編集+追記。
           都議選はすみ、水はかなり流れたこともあり、大きくした文字を元にもどし、スペースをあけまス^^。‘評論家’の中には、さも有権者が国政と地方政治を取り違えているかのような言を成した者もいるが、選挙結果は、明らかにある形での民意の表明だ
           それでも、投票率は低いな〜。

          とりあえず、穴あけ完了。ぶひ〜っ。

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            上=基板リアパネル側の端子群。下=リアパネル穴あけのために方眼紙に位置を記して貼る。 ケースの穴、あけました! シンドかったぁ〜(~_~;)

             1コめの穴を昨晩開けた時は、20年ぶり近いことをした感慨がけっこうスゴかったけれど、今日は残りの穴をとりあえず全部あけた。
             底板(下カヴァー)に基板2枚を設置する(DACキットはオールインワンで1枚だが、ACアダプターではなく電源トランスを奢るので、基板上トランス用にもう1枚ユニバーサル基板を入れる)ので、基板スペーサー用の穴は8個。

             やっかいなのが、基板後部にリアパネルに顔を出させる端子類(同軸デジタル、光デジタル[TOS-LINK]、アナログRCA[左・右]と、光入力とRCA出力の固定用のビス穴…これで6個)が多く、配線の必要がない代わりに、基板をリアパネル直近に固定した上で、位置を合わせて穴を開けてやらないといけないこと。何度も基板を固定した底板にあてて、あたりそうな部分をヤスリで削る。出来は、なんとも粗雑でブサイクだ。
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            穴が開きましたっ!(^^)/ ‥‥が…。

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              穴があいたーっ!!^^ 無事、工具類の発掘^^にいたり、昨夜、十数年ぶりに金属ケースに穴をあけた。若松通商のDAC基板キット用だが、タカチの UC20-5-14DDと、ブロンズ仕上げのちょっとリッパ過ぎるアルミケース。

               上下カヴァーは、A6063というアルミ合金で、2.5mm厚もあるので、手動ドリルでだいじょうぶかいナ、と危ぶんでいたが、東急ハンズで、ルビコン社(BlackGateをジェルマックス社の委託で製造していた、あのコンデンサーのルビコン[旧・信英通信]とは別会社で、大阪は枚方市にあり、工具では老舗らしい)のミニオートセンターポンチを新調(1,518円)してセンターをパチン! と打ってから、ガリガリやると、ちょっと時間がかかったけれど、ポンッ! とあいた(^o^;)。
               ‥‥べつに、基板スペーサー用の穴を1ヶあけただけで、作業全体の1割にも満たないが、なんか、スッゴい解放感、がドバッと来た。
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              こ、工具が!

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                オーディオ工具箱。詰め込みぃ〜^^;。 ぼつぼつ、GWに買い集めたDAC基板キットと、そのパーツを組み立てないとなぁ、という感じ。いつもハンダごてを突っ込んでいる大箱に、手動ドリル、ハンドニブラーなどもあったはずだし、と確認すると、な、なんとドリルはあるのに、刃のセットがなく、ニブラーとともに買ってあった(し、使った^^)はずのシャーシ・リーマーもヤスリのセットもない! \(゜д゜;)/ なんじゃこりゃ〜!!

                「オーディオ工具」箱! う〜ん、自作をやめた時、腹立ちまぎれに棄ててしまったのかな、また買わんといかんのかぁ、ものいりだなぁ〜、とタメ息をついて押入れの下のほうを見ると、お菓子の缶カンが‥‥お〜、赤字でオーディオ工具と書いてあるではあ〜りませんか♪

                 で、開けてみると、真っ白なケムリ…ではなく、ドリル刃のセット、ホーザン製ヤスリ・セット、リーマーなどが無事出てきました (^^;)。段ボールの大箱(○栄無線の6CA7シングルの箱^^;。これは穴あけなどはナシでした)に入りきらないものを、別箱にしていたのでした。いっや〜、20年近いブランクは恐ろしい〜。
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