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『新版 クラシックCDの名盤』第2刷 〜 当今新書事情

『新版 クラシックCDの名盤』文春新書 昨年11月に、宇野功芳、中野 雄、禿臂篭涯γ『新版 クラシックCDの名盤』(文春新書、2008年7月)を取り上げ、改訂も含めて好ましい本だが、ディスクのデータには問題が多いことを、かなり大きな正誤表を作成して指摘した。

 仕事に行くついでに、通る書店の新書コーナーで同書を確認していたが、なかなか増刷されない。やはり、この不況のご時世、売れないのかなぁ、と思いつつ、そのいっぽうで、増刷の暁には拙^^正誤表(にも誤りは多いだろうし、すでに古くなっているかも)もご利用いただき、少しく補訂されるかも、という‘下心’で待っていたが、'08年7月初刷のまま。
 ところが、秋になって、その書店の大きいほうの店舗を覗いたら、今年4月に第2刷が出ているではないか! はやる気持を抑えてページを繰り、レーベル・データや‥‥もしや巻末にはディスク番号一覧表が‥‥と期待したのだったが、にゃい!(~o~;) ま〜ったく初刷と同じ、リマスター一切ナシの初期盤仕様

 いっや〜、落胆…。

 とはいえ、このところの(ここ四半世紀の?)出版、編集の状況では、しようのないことなのかもしれない。
 このブログで、半年ほど前に、養老孟司氏の『バカの壁』(新潮新書)の、アホウな、そしてあげつらうまでもなさそうな誤謬を取り上げて、実際のところ、今の新書作りが、四半世紀以前と比べると、ちょっと同じモノなのだろうかというくらい品質低下している事情をあげつらった。

 宇野氏ほかによる『クラシックCDの名盤』は、旧版、新版、そして演奏家篇、と、優れた演奏の‘レコード’が作られる背景の文化まで慈しむ態度で、「レコード文化」への愛情を示している ― その示し方への賛否は別として。また、同新書で刊行されている中野 雄氏の『ウィーン・フィル 音と響きの秘密』も、時代の荒波の中で、名音楽家たちがいかにして最良のコンサートを、レコードを提供しようとしてきたかが、共感を持って描かれている。
 そこには、最近の楽壇や、レコード制作のあり方への強烈な批判も見え隠れするするようだが、それを表明するメディアとしての新書が、上記のような制作姿勢を基調とせざるをえない状況にある。これは、もの悲しいイロニーだ

 岩波新書の、松浪信三郎『実存主義』(1962年)、木田 元『現象学』(1970年)、小倉 朗『現代音楽を語る』(同)、井筒俊彦『イスラーム哲学の原像』(1980年)のような、けっして読みにくくはなく、しかもその分野の基本入門書になりつつ、一般教養書としても高水準な書目は、もはや望めないにしても、ちょっと、である‥‥。

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  • 2017.10.23 Monday
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  • 02:11
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コメント
へうたむさん、こんばんわ^^

クラシックCDの名盤ですか^^
当方、幼少時に母親が聴いていたので、
有名どころはいくつか知ってますが、ほとんど素人です(汗)
このような本があると、選ぶ際に参考になりますよね^^
でも私みたいな初心者向けの参考になるようなことは
書いてあるのかしら?;;
そういう時は、へうたむさんのCDの紹介を
参考にするといいですよね^^
名演といえば、クラシックではなくロックですが、
1977.6.21のZeppelinのLA公演(listen to this eddie)は私の宝物です。
残念なことにオフィシャルには録音されておらず、
車椅子の下にレコーダを仕込んでとった海賊版
なのですが、ジョンボーナムの超ハイテンションプレイが聴け、
ロック系で音を職業にしている人ならほとんど知っているんじゃ
ないかと思えるくらい有名な音源です。
Zeppelinは通算売上3億枚といわれてますが、海賊版足すと
もっと凄い数が流通していたりします^^;
コレにマハると泥沼でorz
  • きゃーる
  • 2009/10/27 1:47 AM
きゃーるさん、こちらにもどうも。

私は、ポップス、ロックのほうが、ディスクを買うのに参考書が必要で、1〜2冊買って使いましたが、やはりポップス、ロックは合いません。
クラシックを聴く感覚からは、イギリスのプログレの、たとえばジェネシスの《Selling England By The Pound》とか、アルバムとしてていねいに作られた作品をまず選びましたが、イマイチ合わず。
インストのみのタンジェリン・ドリームなども聴きましたが、この手のものでは、やはりマイク・オールドフィールドの《Tubular Bells》は今もマイ名盤です。
ロックでは、SP試聴記に使ったイーグルスの《ホテル・カリフォルニア》はいいと思います。ピンク・フロイドも2〜3枚買って聴き、手放しましたが、今聴いたらまたいいかもしれません。

ツェッペリンは聴いたことないです〜 m(^^;)m。ライヴが命のロックだとそういうケースが多いでしょうね。Grateful Deadなんかは、アーティストがそれを積極的に認めているやり方でしょう。

‥‥そうそう、この本ですが、ややマニアックな面がありはします。オーソドックスなベスト盤は『レコード芸術編名曲名盤300』なんかの第1位盤ですが、評論家の微温的かつ権威主義的選択と嫌う向きも多いです。聴いてみて判断するしかありませんが、‘名盤’と言われるものはさすが、というところがあるように‥‥まだ勉強中です ><;;。

クラシックも、CD-Rも含め、海賊盤のほうが正規盤よりいいテイクが録れているというのが多いと言われますが、私は‘正規盤’主義なんです^^。
  • へうたむ
  • 2009/10/27 2:38 AM
へうたむさん、こんばんわ^^

プログレですか^^
フロイドやYESを昔聴いていたなあ^^
ホテルカロフォルニアはLPとCD
もってますよん^^
商業音楽化を皮肉った歌詞で
インパクトがありましたね^^
Zeppelinは、やはりリズム隊ですね^^
特にドラマーは現代ビートの基礎を
つくった著名な方ですし。

この紹介本はマニアックな面がありますか・・・
でも名盤というのなら大丈夫なのかな^^*
とりあえずツタヤで借りてみて、良かったら
購入というのがいいのかなあ^^
ちなみに私はクラッシクは、有名所を
ぽちぽち持っているくらいです^^;
モルダウなんかは好きだなあ^^*
  • きゃーる
  • 2009/10/28 1:53 AM
きゃーるさん、どうも。

>商業音楽化を皮肉った歌詞で…
音楽の商業化だけでなく、その後の、大きく見れば去年のリーマン破綻まで予言したような内容だと思います。強烈なプロテストであって、でも音楽がいい♪

R&Bになりますが、ネヴィル・ブラザーズの《ファミリー・グルーヴ》の「One More Day」なんか、「またひと晩ホームレス…」という歌詞。去年のテント村状況に響きあいます。こういうのを聴くと、愛だの恋だのを‘熱唱するけどお気楽’な日本のR&Bなんてどっか行っちめえよ、と言いたくなります。
《Family Groove》はこんな名盤なのに内外廃盤みたいです。

>とりあえずツタヤで
曲はそれでわかるしょう。でも、クラシックのいい盤がツタヤにたくさんあるとはちょっと思えず^^;…。クラシックは(も)演奏者によってずいぶん違いますし。

>モルダウなんかは好きだなあ^^*
モルダウ、いいですねえ♪ チェコの作曲家だとドヴォルジャークもいいです。チェロ協奏曲とか、交響曲の第8番、第9番…。
  • へうたむ
  • 2009/10/29 1:39 AM
へうたむさん、こんばんわ^^

ホテルカリフォルニアはリーマンショックも
予言してましたか・・・
イーグルスのスタジオワークは音を効果的に
使用していて、シンプルな音なのに、音に
厚みがありますよね^^

ファミリー・グルーヴですか。
検索してみると、amazonでヒットしました^^
試聴もできるんですね^^
もう寝床なので今日は聴けませんが、明日
聴いてみようっと^^*
私は昔メッセージソング的なものを好んでましたが、
へうたむさんが言われるように、恋だのどうのとかいった
もので共感を狙ったものが多く、辟易して聴かなくなりました。
女性アーティストも彼がどうのとかばかりで、
年中発情期ですか!といいたくなってしまいます・・・
(マイマイは別ですよん^^*)
自分より若いあんちゃんやねーちゃんが、恋だの人生を語っても
なんの感動もないわけです。
ロックも、「死」、「気合」、「ロックな人生」とか
色々キーワードがありますが、そんなものはどうでもよく、
如何に出音で勝負してるかしか興味はありません。
私は「正攻法」という言葉が好きで、本筋以外で
セコイことやってるのは好きではないのです。
ただメッセージソングも本当に魂の底から
湧き出てくるメッセージであれば感動できます。
そのアーティストにとっては「正攻法」であり、
正々堂々と歌で勝負してるからです。
へうたむさんお勧めのネヴィル・ブラザーズも
きっとそうなのでしょう^^

ツタヤはクラシック少ないですよね・・・
ドヴォルジャークは新世界もってますよん^^*
  • きゃーる
  • 2009/10/30 1:45 AM
きゃーるさん、どうも。

>私は「正攻法」という言葉が好きで、
クラシックの‘名曲’と呼ばれるものは、やはり「正攻法」の極致を示すものばかり、と言えましょう。
(翻って、私の人生は本筋を離れてセコイ愚痴道をまっしぐら。超-汗^^;;。)
  • へうたむ
  • 2009/10/31 1:29 AM
へうたむさん、こんばんわ^^

今日は福岡に最近出店してきた、
ハイファイ堂さんにいってきました^^
オートグラフの音も聴いてきましたが、
ポン置きのせいか普通のフロアタイプの
音にしか聴こえませんでした(汗)

ネヴィル・ブラザーズ聴いてみました^^
マニアックなアルバムかと思いましたが、
聴きやすい曲が多いですね^^
アイ・キャン・シー・イット・イン・ユア・アイズ
等いいですね^^
ドラムがシャッフルしてない気がしますが、
打ち込みでしょうか?
歌詞の意味はわかりません><
  • きゃーる
  • 2009/11/01 9:16 PM
きゃーるさん、こんばんは。

何かいい出物が見つかれば‥‥かえって気の毒財布の毒、でしょうか…。私は新・古ともオーディオショップは行かないですね〜。パーツ店だけは別かも^^;ゞ。
九州は、バクーンプロダクツやキクオン http://kikuon.com/ (リーズナブルな価格のDACをリリース。安価なせいか村井裕弥『これだ! オーディオ術』には全く登場していませんが w)など、知る人ぞ知るマイナー・メーカーがありますね。
  • へうたむ
  • 2009/11/02 2:53 AM
へうたむさん、こんばんわ^^

こちらは、だいぶ肌寒くなってきました。
そろそろコタツ出さないと><
キクオンって熊本にあるんですね^^
シンプルなDACやモノパワー等いい感じですね^^
よさそうなボリュームや、変換基盤もありますね^^
そろそろ喪中葉書を出さないといけないんですけど、
印刷ソフトが壊れたノートPCの中にあって、
なんとかしないと><
  • きゃーる
  • 2009/11/03 10:52 PM
こちらにも、どうもです。

東京もサムいですぅ〜。これから、電気代、ガス代が気になります><;;。

キクオン、面白いところです。大阪は高槻市のエーワイ電子‘エルサウンド’http://www.ay-denshi.com/elsound.html もリーズナブルな価格で個性的なアンプを提供しているところです。こういうところは、例の村井さんの本のようなタイプの取材には、まず出てこないですね(←シツコイ^^;)。ああいったオーディオ・ジャーナリズムの背後にある構図が透けて見えるようです。

この二つのブランドは、「価格.com」内のBBS(たしか http://bbs.kakaku.com/bbs/20495010101/SortID=8743629/ )で知ったと記憶します。

>そろそろ喪中葉書を…
ぼつぼつ百箇日法要、でしょうか…。
葉書は、印刷だけなら WordでもOKでしょう。
  • へうたむ
  • 2009/11/03 11:47 PM
へうたむさん、こんばんわ^^

今、出張先の千葉よりカキコしてます^^*
ディスクリート左右別電源ハイレベルアンプ
なんてそそりますよね^^
リモコンSP、アンプセレクターも他メーカーと
比べると安いと思います^^

>葉書は、印刷だけなら WordでもOKでしょう。
肝心の住所録がPCの中にorz
字の下手な私にとって手書きは厳しすぎます><
週末なんとかしないとorz

さてっと、今からドラクエ9をやって寝ます^^;
やっと、「賢者」に転職できるようになりました(汗)
  • きゃーる
  • 2009/11/06 12:43 AM
きゃーるさん、こんばんは。

あ、私はゲームは全く知らないんです(^^;)ゞ。CDよりソフト、高いし〜^^。
葉書、うまく刷れるとよろしいです。
  • へうたむ
  • 2009/11/06 2:00 AM
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