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散財報告−続篇。

 前回の、“HMV中古盤祭り”(← 勝手に自分で)のほとぼりも冷めないうちに、また約1ダース注文。

6月購入分

 今度は新盤1セット=アルテミス弦楽四重奏団のベートーヴェン全集
 Virgin/EMIの制作だが、届いたものはすでに Warner/Erato盤になっていた。

 これは、なかなかもってたいへんなセットだ。
 私は、第12番 Op.127の出だしの、ブ厚い響きが好きで、試聴でこの部分がいい感じだったのでアルテミスQを選んだ ― 安かったのももちろんだけれど。

 ヴァイオリンの音の、倍音がかなり入ってきて、アルバン・ベルクQの残響多めで、高音のツルンとした音とは、取り方の方向性が真逆に近い。
 C-7030で始めの2楽章を聴くと、耳にキツいところと、演奏自体がきわめてスケールが大きいと同時に精細なことが相俟って、じつに疲れる
 1楽章聴き進めるのが、まるでフルトヴェングラーの振る第5交響曲を聴くがごとし、なのである。ふ〜〜、シンドい;;。

 ABQのほうは、いくら現代的であっても、さすがに、バリリやウェラーからつながる「ウィーンの伝統」みたいなものを底流に持っていて、そこにリスナーは安らぎも求めつつ聴き進められるのだけれど、アルテミスにはそういう要素はなく、もちろん初めて聴いたゆえでもあろうが、「次の展開が予測できない」というように、集中力を求めてくる。
 しかし何にせよ、これは近年稀な室内楽の大輪の花といえる大収穫ではあろう。

 メンバーの交替が多く、こちらの方が、とてもていねいにまとめておられる。
 そして、全集完成後に、ヴィオラ奏者のフリーデマン・ヴァイグレ氏が若くして亡くなるという不幸に見舞われ、さらなるメンバー交代を強いられながらも、高評価と期待とを獲得し続けている名クァルテットのようだ。

 いっしょに買ったのは、カラヤン/ベルリン・フィルによる、1971年EMI録音のチャイコフスキー後期交響曲集(EMI GEMINI)。
 「盤質:S 未開封」とあったのだが、シュリンク密封はされていなかった。最初からシュリンク包装がなく、しかし未使用 or 未販売在庫だったのだろうか。

 「カラヤンにしては珍しい“爆演”」の世評のある録音だ。第4番は、一時は原盤故障でリリースできないといわれたようだ。
 当GEMINI 2枚組は、DIGITAL MASTERINGが(P)2007となっていて、この時期の DIGITAL REMASTERは ART相当になるはずだ。

 第4番をちょっと聴きだすと、高域が強く、低域はこもってモゴモゴし、金管の強奏部が過ぎて木管の弱奏部になると、ほとんど聞こえないくらいの低レヴェルになる。
 つまりはダイナミック・レンジが異様にワイドなわけで、金管のファンファーレなどの強奏部を、抑えることなく大音量で再生できるなら、「カラヤン離れ」した大爆発サウンドで、楽想の展開もカラヤン離れした濃厚なチャイコフスキーを堪能できる。
 が ― このときのカラヤンの心境はどんなものだったのか??

 あと、マリー=クレール・アラン女史による、バッハ名曲集の、2枚組、Eratoの Bonsaiシリーズ。
 細かい録音時期表記も、オルガンの記載もないが、「ADD, DDD」とあるので、2回めと3回めの全集からの抜粋が混在しているのかも、と思ったが、(P)は1983、1984、1986とある。
 今、HMVの、第3回全集(デジタル)のデータを見ると、この中の最も早い1985年収録の楽曲は、Bonsai盤には収録されていないので、2回目の全集からの抜粋ということになる。
 3回目のデジタル版全集から再編された2枚組を選んだほうが、とも思うが、2回めの全集も評価は高いし、中古価格は安かったし(432円)、何より聴きたい楽曲が多い。
 こんなレビュー(「Comments:」欄をどうぞ^^)を読むと、ポチらざるをえません;;。

 前回のHMV中古まとめ買いの、バックハウスのベートーヴェン以外の、細かい収穫。

前回のまとめ買い

 上左端:腐食で聴けなくなった、英ASVの、ブロドスキーQによるエルガーとディーリアス。クラウンの国内盤が、なんと帯つきで756円!
 中:アシュレー・ウォス(ウェイス?)という若手による、フランク・ピアノ曲集(Naxos)、右:世界初CD化の、ジョリヴェ『赤道コンチェルト』(Sony)。2011年、CDの時代が終わり始めて、やっとCD化。
 下段左:TIME盤『ソニー・クラーク・トリオ』。帯つきで1,080円。テイチクではなく、ポニーキャニオンのリリース。どっちが音がいいのか?
 中:ハーゲンQとジェラール・コセによる、ブラームスの弦楽五重奏曲(DG)。これは未開封で、高かった。すでに廃盤で、中古は安くなさそう。
 右:これはオクで。レヴィナス教授のシューマン:『謝肉祭』が、いささか面白みに欠けるので、高評価のラローチャ盤を。

 いっや〜、買った。
 今回、なんでベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集かというと、同全集は、ブダペストQ(Sony、ステレオ盤)とABQ(EMI旧盤)の2セットしか持っておらず、ピアノ・ソナタ“ですら”ブレンデルとバックハウスが揃い、加えて単独ディスクがあるので、弦楽四重奏曲全集ももう1種あってもいいのでは、と思ったからです。
 ベートーヴェンの弦楽四重奏曲は、2全集以外、単独盤ないし後期集は、ラサールQ、ブランディスQ、カペーQと、すべて手放しておりました…。もうこれでいいでしょう。

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  • 2018.09.24 Monday
  • -
  • 03:06
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コメント
わおぅ!そんなペースで大丈夫ですかぁ?
アルテミス・クァルテットの演奏では、ブラームスの弦楽四重奏曲1番・3番の盤を持っています。素晴らしいです。今まで、ブラームスの弦楽四重奏って、イマイチだよな、とか思っていたのですが、イメージが変わりました。(愉)

>弦楽四重奏曲全集ももう1種あってもいいのでは...

そうです、そうです。ドンドン、行きましょう、と無責任に薦めてみる。(笑)
元新潟のUさん、

> そんなペースで大丈夫ですかぁ?
全然大丈夫だと思います^^。
もちろん、私の消費支出としては破格ですが、医療費がかかるかかからないかというような高額の差とは比較になりません。

今回の出費は3英世です。こういう感じは、クラシックを買われない方にはあまりおわかりにならないでしょう。
  • へうたむ
  • 2018/06/18 11:18 AM
みっちさん、

> ブラームスの弦楽四重奏曲1番・3番の盤を持っています。素晴らしいです。
お〜、よかったですか。この団体は、より近代のものも期待できそうです。

> そうです、そうです。ドンドン、行きましょう、
あ、はい^^。しかしぼつぼつちょっと減速、でしょうか。あ〜まりに聴くものが多くなりましたし。
  • へうたむ
  • 2018/06/18 11:21 AM
この中では異彩を放つソニー・クラークが私の好みです。架蔵しているのはLPなので、音質についてコメントはできませんが、テイチク盤で、なかなか良好です。
  • yositaka
  • 2018/06/19 11:41 AM
yositakaさん、

Blue Noteの同名作品のほうが、ヴァン・ゲルダーならではの重い、実体感のアルピアノの音がするのですが、演奏がハードバップというのでしょうか、“黒っぽい”スタイル ― これがソニー・クラークの身上のようですが ― なので、合いません。

Time盤は、ピアノがちょっとホンキートンク・ピアノふうな軽い音なのですが、「Nica」が佳曲でして^^。
いちど持っていて (これがテイチク盤だったかポニーキャニオン盤か失念しています。他にジムコの発売盤もあります)、手放したものの再ゲットです;;。
  • へうたむ
  • 2018/06/19 1:54 PM
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