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PM6005、Sequel 2−比較試聴

 ‥‥う〜ん、‘二頭立て’はゼイタクな経験です〜。

PM6005


Sequel 2


 仕事から帰って、午後6時ごろから10時まで、EMF Audio Sequel 2と、Marantz PM6005を、同音源で聴き較べてみた。
 Sequel 2はまだ明らかにブレーク・イン不足だろうし、4時間程度の比較ではあまりわからないかもしれない。

比較用ディスク

 まず、ONKYO C-7030+PM6005で、ルビオ・クァルテットのショスタコーヴィチ弦楽四重奏曲全集(Brilliant Classics)から、第3番を聴く。
 録音・マスタリングはちょっといまいちのクオリティ、とくにチェロが模糊として定位しない傾向がある。

 PM6005の再生では、高音が金属的なのは他のアンプ同様ながら、響きが豊かになり、そのことで4つの楽器・声部の混濁が生じるのではなく、逆に4楽器のからみあいがかなり見えるように聞こえる。
 第1楽章の盛り上がる部分で、4楽器の音が重畳し、耳にビリつくが、これは Sequel 2でも避けられない感じなので、部屋の吸音などを考えるべきかもしれない。

 次に、ジョン・バルビローリ指揮ハレ管弦楽団のシベリウス交響曲全集(EMI、写真左上)から、最も静かなタイプの、第6番を聴く。

 じ〜つにキレイな音で、滑らかなこの上ない弦に、意外とティンパニが、くっきりとパーカッシヴだ。
 全曲聴き終えて、「ハレ管ってこんなにウマかったっけ?」と思ってしまった。
 余韻感たっぷり(‘余韻がたっぷり’ではない)の美音なのに、少しもムードに流れず、いつもながら聴き終わると充実感がずっしり。

 アンプを Sequel 2につなぎ換えて、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第3番。
 もうずっとヴェール、オーラを削ぎ落とした、‘素’の音。
 しかし、こちらのほうも、華美を避けつつ室内楽の本質的部分をつかみ出している、とは言える。
 ただ、ずーっと聴いていて、私の好きになれる、あるいは「お〜、いい音だ」と言いたくなる音を、Sequel 2は出してくれない。

 Sequel 2で聴くバルビローリのシベリウス第6番。
 弦は‥‥やっぱり素っ気ない^^;;。金管も含めて全奏になると、どんな楽器が鳴っているのかわからないようになる混濁感に陥りがちだ。
 余韻感は削ぎ落としているが、透明な感触にはならない。よくいえば冷たくない。
 ティンパニは打撃感があるかと期待したが、むしろ「ボコッ」となって、「スカッ」としない憾みが残る。
 これがロックのパーカッションなら、イーグルス『ホテル・カリフォルニア』なんか実にいい感じなのだけれど。

 昨日、PM6005で、ヤナーチェクの『グラゴル・ミサ』、アンチェル指揮チェコ・フィル、他(Supraphon/日本コロムビア、非リマスター)を、少し聴いた。先鋭な響きの楽曲なのだが、録音に歪み感があるので、再生が難しい音源なのだが、PM6005では、クラリネットをはじめ管楽器群が‘お化粧感’のそうとうある美音を呈し、かえって楽曲に合わない感じがした。

 Sequel 2で再生すると、その美音感が剥ぎとられて、このほうが自然に聴ける。
 合唱の子音が協調される面などもありながら、ふだん通して聴くことなどまずないこの曲を、全曲聴いた。
 聴けるなあ、と思いながらも、やはり Sequel 2は、好きになれる音を出してはくれない

 写真右上にある、ヒリヤード・アンサンブルによるジョスカン・デ・プレ作品集(EMI)から、第1曲めのモテット『アヴェ・マリア』。
 これは、PM6005では、ヒリヤードの天国的な歌声を、紛うことなく天国的に鳴らしてくれる。
 それと同時に、旋律の捉えにくいルネッサンス楽曲の、旋律の進行と、多声部の対位法的からみあいとが矛盾することなく聴き取れる再生音であり、この種の音楽を、ある意味初めて「聴いて楽しい」と思わせてくれた。

 Sequel 2では、削ぎ落とされた響きになっても、ヒリヤードの魅力は消えるわけではないけれど、やはり「美しさ」と「繊細さ」が、PM6005とは比べられないほど貧しい感じだ。

 他にもいろいろランダムに聴いてみたが、どうしても PM6005のほうに気が向いてしまう。

 先の記事では、バナナ・プラグ化して2台のアンプを、音源や気分で使い分けるのもありかと書いたけれど、どうも Sequel 2を残しておく意味が雲散霧消しつつある。
 Sequel 2を聴いて、PM6005のよさがわかった、ということなのだが、Sequel 2には、当て馬になってもらったようで気の毒なのだが、正直なところなので、しようがない。

 中身が Old Creekといえる Sequel 2を聴いて、あの ONKYO A-9010がイギリスの評論家とリスナーから高い評価を得ている理由の一端が、ちょっと見えたような気もした。
 もちろん A-9010よりは Sequel 2のほうが、はるかに‘ちゃんとした音’を聴かせるのだが、イギリスのバジェット・アンプ・ユーザーは、だいたいこういうタイプの、「ざっくりと気張らずに音楽が聴ける」音であれば、そこそこ満足して評価するのだな、と思った次第。

 私の「欧州礼讃」or「欧州信仰」にも、かなりハズレな部分があったのかも。
 2ちゃんねる掲示板のこちらの、137番の書き込みに、「4240SE売ってしまいました。シンプルイズベストでいいアンプだったんですが。/LUXMANのアンプ聞いたらもうCREEKには戻れなくなり…」とあるのを読んで、これ、あるかもなぁ、と思ったのだった。

 というわけで、Sequel 2は、これが合うリスナーに使ってもらうほうがいいし、私もいいかげん浪費が過ぎたので、補填にオク出しを考えている。
 Sequel 2をご愛用のみなさま、すみません…。

 同時に、スピーカー・ケーブル交換計画+バナナ・プラグ化も、取りやめにしようと思っている。
 スピーカー・ケーブルのリニューアルは、してみたいことでもあるが、導入した製品が合わなければ、今般のアンプと同じくしばらく地獄巡り(笑)とあいなる。

 GW中には、SONY CDP-XE700のオペアンプを NJM2114に換えることと、Gothamの GAC-2111でラインケーブルを1ペア作るのを予定。
 PM6005を残せば、オーディオテクニカの石英光ケーブル AT6D40も活きてきます^^。

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  • 2019.12.05 Thursday
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  • 01:37
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コメント
おや、もう結論が出ましたか。相変わらず早いですね。善は急げ???
こんにちは。

> オク出しを考えている。

早速、結論が出たのですね。

> Gothamの GAC-2111でラインケーブルを1ペア作る

私も1m余っているIXOS XHS243Wで作りたいと考えています。
その前に、RCAプラグを準備する必要がありますが…。

それでは。
元新潟のUさん、

> もう結論が出ましたか。相変わらず早いですね。
前記事の川柳ではありませんが、やはり「聴く」とこうなりました。

今度は、即落にせず、GW中オクに陳列してみて、ご入用の方に、としたいと思っています^^。
  • へうたむ
  • 2016/04/24 3:12 PM
eco人さん、こんにちは。

> 早速、結論が出たのですね。
やはり耳はどうしようもなく‥‥ A-9010はともかく、RA-05SEや Sequel 2(≒Creek 4240)のように世評高いアンプでも、私には合わないことを発見して、その点では難しいもんだと感じました。

ただ、掲げているような音源、たとえばヤナーチェクの『グラゴル・ミサ』だけでも、ストリーミングでちょっと試聴してご覧になると、なかなか鳴らしにくい音楽だということがおわかりいただけるのではないかと思います。

> IXOS XHS243Wで作りたいと考えています。
あれ、これはスピーカー・ケーブルでは? しかしこれまた面白そうな製品ですね^^。

> その前に、RCAプラグを準備する必要がありますが…。
Garrettaudioさんの、下のページ:
http://www.garrettaudio.com/RCA%20Jack.html
の最下段にあるモガミか Amphenolは使いやすそうです。
私は、下から4つめの Neutrik NYS373が安いので、Gotham用はこれにしました。Neutrikといっても、中国は寧波にある Rean社製です。

上のページはフレームがはずれていますので、ショップ・ページ:
http://www.garrettaudio.com/
から、どうぞ。

サウンドハウスで扱っている CLASSIC PRO(CLASSIC PROはサウンドハウスのショップ・ブランドのようです)のもの:
http://www.soundhouse.co.jp/search/index/?s_maker_cd=233&s_category_cd=810&s_mid_category_cd=&s_large_category_cd=&s_product_cd=&search_all=&sSeriesCd=&sPriceFrom=0&sPriceTo=9999999&i_type=s&i_sub_type=&i_page=&i_sort=Attention_ASC&i_page_size=30&i_ListType=type1&tag=
も、安くて外観もきれいなものでした。
  • へうたむ
  • 2016/04/24 3:32 PM
こんばんは。

> ヤナーチェクの『グラゴル・ミサ』
> なかなか鳴らしにくい音楽

何曲か試聴してみましたが、確かに鳴らしにくそうです><

> これはスピーカー・ケーブルでは?

はい。以前使っていたスピーカーケーブルの余りです。
下記のページを見ていたら、私も作ってみようと思いました。

http://torapo.com/other/av/rca-speaker-cable.htm

> Garrettaudioさん
> Neutrik NYS373が安いので、Gotham用はこれにしました

NYS373は、私も気になっていました^^
Mogami #7551は、少々値が張りますが、見た目はきれいですね。
それ以外では、Switchcraft #3502AAUと#3502Aが気になります。

> サウンドハウス
> CLASSIC PRO

R14GAとR14GBは、ボディがガッチリしていて良さそうですね。
それ以外では、162円のNeutrik NYS352Gが気になります。
CLASSIC PROは、以前マイクスタンドを使っていました。

どのRCAプラグにすれば良いのか迷ってしまいますね^^;

それでは。
eco人さん、こんばんは。

> 確かに鳴らしにくそうです><
ここら辺が、私の聴く音楽の、ある種‘基準ライン’になります。
バジェット・オデオでこれは、かなりキツいですよ ><;。

>> これはスピーカー・ケーブルでは?
> 下記のページを見ていたら、私も作ってみようと思いました。
なるほど、アクティブ・スピーカーのパッシブ化に使用ですか。

おっしゃるとおり、他にも気になるプラグがいろいろあります。
以前、秋葉原の店頭で売っていたのは、JS-65R/JS-65W(Rが赤でWが白)で、メーカーがわからなかった(オヤイデでノーブランド扱いで売っていました)のですが、トモカのようです:
http://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/80000/
これも使いやすいかと思います。

Switchcraftは、それ自体‘ブランド’ですが、個人的に赤・白の別がないのがちょっと、でした。右チャンネル用は赤マジックでちょっと印をつければいいのですが^^。
赤・白の別がなくてもいいのなら、カナレ F-09:
http://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/22834/
や F-10もいいプラグかと思います。

そうでした‥‥初めてラインケーブルを作った時:
http://bluegourd.jugem.jp/?eid=79
NYS373は、ハンダづけ部分が小さくて、4芯シールドケーブル(モガミ 2534のような)の処理はむずかしいと書いていたのでした;;。
クラシックプロを注文しましょうかね〜。サウンドハウスは送料無料にしているし。

> 以前マイクスタンドを使っていました。
マイクスタンドをお使いになるのですか^^。
  • へうたむ
  • 2016/04/25 12:01 AM
こんばんは。

> アクティブ・スピーカーのパッシブ化に使用ですか。

モノラルRCAケーブルを2本分作ろうと思っています。
XHS243Wにはシールドがないので、ホット側の接合だけで済みそうです。

> 赤・白の別がなくてもいいのなら、
> カナレ F-09

いろんなRCAプラグの情報ありがとうございます。
価格、質、下記URLの内容が決め手となって、先ほどF-09を注文しました。

http://souzouno-yakata.com/2004/12/30/2264/

> マイクスタンドをお使いになるのですか^^

はい、以前インターネットラジオを放送する時に使っていました。
音屋は、ヘッドホン、ミキサー、マイクなど、結構お世話になっていますね^^;

それでは。
eco人さん、こんばんは。

> XHS243Wにはシールドがないので、ホット側の接合だけで済みそうです。
あれれ? ホット側だけではデンキは流れませんが^^;;。
プラグのシールド側に、マイナス(コールド)側を、ということでは? (すみません、ちょっとリアルに想像が…)

> 音屋は、ヘッドホン、ミキサー、マイクなど、結構お世話になっていますね^^;
それは機材のプロでいらっしゃったんですね! かえってナマイキなことを申し上げていたかも(汗;;)。
  • へうたむ
  • 2016/04/25 11:19 PM

>ホット側だけではデンキは流れませんが
> プラグのシールド側に、マイナス(コールド)側を、ということでは?

そうでしたorz
ホットとコールドが分かれていますし、シールドもないケーブルですので、
RCAモノラルケーブルを作るのは、いろんな面で厳しいですね><

別途、RCAケーブルに適した切売りケーブルを準備することにします。

> かえってナマイキなことを申し上げていたかも

お気になさらずに。
オーディオ機器と同様、PAもローコスト製品しか持っていないです^^;
eco人さん、

> ホットとコールドが分かれていますし、シールドもないケーブルですので
ホット側、といいますか一方をRCAプラグのホット(中心)に、もう一方をプラグのアース側にハンダづけすれば、1本のノン・シールドのラインケーブルが完成します。
プラグのハウジングに、平型スピーカー・ケーブルのシースが入らないようであれば、その部分は剥いた上で絶縁処理を施し、熱収縮チューブなどでまとめると、きれいにいくのではないでしょうか。

CDプレーヤーやDACの出力インピーダンスは十分低いので、ノン・シールドのケーブルでもノイズを拾うことはまずないでしょうし、ノン・シールドのほうが音がいい場合もあるということは、長岡鉄男氏を始め、プロ・アマともに言っていたかと思います。

出力インピーダンスの高い、たとえばMCカートリッジの昇圧トランスの出力などでは、ノイズを拾います。
メーカー製の2芯シールド・ケーブルで、シールド編組線はケーブルの両端で浮かせていた(=無接続)ものがあり、MC昇圧トランスに適用してノイズが出たことがある、とある専門ショップのスタッフさんが言っていました(メーカーはSA○Cでしたけれど^^)。

> PAもローコスト製品しか持っていないです^^;
カナレ、モガミ、ベリンガー、と、安くて高評価なものが多いです。
私は、カナレはあまり‘買わない’のですが。
  • へうたむ
  • 2016/04/26 1:27 AM

> その部分は剥いた上で絶縁処理を施し、
> 熱収縮チューブなどでまとめると、
> きれいにいく

ありがとうございます。
もし今回のケーブル作成で熱収縮チューブを使う機会があれば、
きれいに仕上げるため、ヒートガンかエンボスヒーターを買おうと考えています。

> カナレ、モガミ、ベリンガー、と、安くて高評価なものが多いです。

Behringerの製品であれば、結構ありますね。
HosaのRCAピンケーブルも、素直な音でなかなか良かったです♪

手元にあるXHS243Wでは、モノラルRCAケーブルを1本作れる分しか余りがないので、
先ほど別のケーブルを注文しました^^;
eco人さん、

HOSAのケーブル‥‥これは知りませんでした。

ケーブル工作、首尾よくいきますこと、祈っております。
私は CLASSIC PROのRCAプラグを注文しました。
  • へうたむ
  • 2016/04/27 1:38 AM
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