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本の処分、残った本…。

先週、資源ゴミとして廃棄分 〜 14束に。

ダイニングの本棚は空ッポ。

寝室1室に詰め込み。あ、オーディオ工具が^^;!

 1年前にドッカ〜〜〜ンンと蔵書処分したのだが、「まだこれも、これも仕事の準備で使うかも…」と未練タッラタラ残し過ぎた本が、3部屋に散らばっているのを、1室に集めてみた。これだけでも、3〜4晩を要した。1室の本棚に収まる分量だと、1LDK or 1DK or 最悪1K (T_T)の部屋に持って行ける。

 この中からも、売れるものは抽出、と《日本の古本屋》で相場を当たったり。古書価が1,000円前後で数十件検索されるような書目は、古書店には迷惑なのでできるだけハジく。古書価値はないが見ためがきれいなのは、ブック○フ行き候補。

 残すものの中では、岩波の日本古典文学大系、同新大系、日本思想大系といった叢書類が、最も嵩ばるところで、しかし意外にコンパクトに本棚に収まる。その前列に、相当数の文庫、新書が並んで、奥の本の背が見えなくなるのは、以前同様、仕方がない。いずれ、新書は読んだら捨てよう。

 残っている書目を見ると、とっもかく歴史的評価を受けている‘名著’が多い^^。研究の世界で、私がいた(振りをしていた^^)分野と、私が扱った素材は、古典として歴史的評価の定まったところでない、マイナーなところばかりだった感が強く、その分野で第一線の研究者たちは、“評価の定まった古典のみを「主流」と見る文学史、文化史はオカシイ”という姿勢を、とくに昨今強く押し出している。

 が、皮肉にも、そういう世界から‘下野’し、きわめて限られた<時間>と<読書力>と<読書欲>の中で、何を読んで‘読み応え’を感じるか、読みたいと思うか、と問われる身となると、圧倒的に歴史的に高く評価されてきた名著だけを読みたくなる。

アンジェイェフスキ『灰とダイヤモンド』旺文社文庫 本の整理、処分の中で、未読の本も山ほど棄てたが、「まあ棄てる前にいちど…」と、530頁を超える文庫本、アンジェイェフスキの『灰とダイヤモンド』(川上 洸訳、旺文社文庫[現在は岩波文庫])を通勤の車中に持ち込んだ。

 意外にすいすいと読めて、読み終わった。で、決定的に面白くなかった。とぎれとぎれ、これも電車の中で読んでいるドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』(米川正夫訳、岩波文庫)と比べると、人間の心というものを、全然描いていないかと思うほど、浅薄な筆致に感じた。
 収容所内でのナチスへの協力を問われる、重要人物、コセツキ判事。この人物の内面がなんにもわからない。
 これは、こういう手法なのだ、ということかもしれないし、『カラマーゾフ』の饒舌すぎる表現に慣れてしまったから(というほど集中して読んではいない^^;)なのかもしれないが、ポーランドの戦後、という特殊状況への関心がないかぎり、この小説から何らかの感銘を得るということは、私にはほとんど考えられない。
 アンジェイ・ヴァイダ監督になる映画は見ていないが、訳者解説によれば、映画ではコセツキ判事は登場しないそうだ。原作中の稀薄な描写では、映像化の意味はないと考えて登場させなかったのなら、さすがヴァイダだ(この人の映画、見たことないが^^)。

 ことほど左様に、マニアックな(マニアックぶった)興味で買い集めていた本も、読んでみると落胆というケースは多い。山口昌男氏の『本の神話学』(中公文庫)で読みたくなり、古書で探して読んだ、カレン・ブリクセン『ノルダーナイの大洪水』(山室 静訳、新潮社)もそうだった。抜群の物語性を楽しませつつ、最後のどんでん返しで落胆。
 『灰とダイヤモンド』読後の落胆感で、またいちだんと「マイナーなものより、メジャーな古典、名著を読むほうが時間の得」という思いが固まった。
 亀山郁夫訳の『カラマーゾフの兄弟』(翻訳の問題点が取り沙汰される。私は、文体面においても米川訳で今日でも十分楽しめると思う)が大売れに売れたことはつい先日メディアに上ったし、村上春樹の『1Q84』第3巻発売に行列ができたのは一昨日の話だ。
 私は村上春樹は『ノルウェーの森』だけしか読んでいないが、‘物語のちから’というようなものを強烈に感じさせる筆力の持ち主だと思った。

 『1Q84』第3巻発刊の報道で、書店担当者の「この作品への注目が、他の書籍の売上げにつながれば、と思う」という、全く本屋さんらしいコメントが映されていたけれど、それはちょっとないだろーなーと思った。
 『カラマーゾフ』にしても『1Q84』にしても、作品として優れているから売れるのだ、とはとりあえず言ってしまっていいと思う。巷間、‘売れる’ものが必ずしも永く価値を評価されるとは限らない、むしろ逆なのではあるけれど、こういった一種、‘込み入った’文芸作品が、それでも多くの読者を獲得できるのは、やっぱり読者の心を惹きつけ、心に刺さるものがあるからだ。
 本が売れない、のは、「読まないと損をするゾ」の威嚇コピーばかりで売ろうとする、その実ど〜っでもいい本ばかり出しているから。平積みの新刊の書名を見るだに顔を背けたくなる。

 あれ? 本を処分するグチだったんですけどぉ〜 (^^;)。

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  • 2017.08.15 Tuesday
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  • 02:12
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コメント
へうたむさん、こんばんわ^^

夜更かし中です^^*
土曜日レギュラーが入ったそうで!
良かったですね(*^^*)
難しそうな本がいっぱいですね・・・
こういう本高いんですよね!
そうそう、へうたむさんのブログの右側にある
部分は広告じゃなくて、へうたむさんが載せたものでしょうか??
amazonのレビューで、ひょうたんさんのレビューを
見つけましたよん^^*
かなり皆さんの共感を得ているようで流石です^^
以前から、交響曲第6番のジャケットが気になってたのですが、
これは手に入れなきゃということですね!!
来週末聴けるようにぽちろうかな^^*
今日はアナログ三昧でした^^
SHUREのM44Gの音も久しぶりに聴いたり^^
25年くらい前に手に入れたカートリッジですが、
なかなか味があって良いです^^*
  • きゃーる
  • 2010/04/18 2:54 AM
きゃーるさん、早速こちらにもどうもです^^/。

>難しそうな本がいっぱいですね・・・
む、難しくないホンもあります(汗;)。
もー、選び抜いた感じですが、まだそうとうな量です。

>広告じゃなくて、へうたむさんが載せたものでしょうか??
はい^^/! 右の recommend欄にある Amazon商品は、すべて私が(自信をもって^^;)選んだ商品です。水月昭道『高学歴ワーキングプア』のレヴュアー「ひょうたん」は私^^です。

フリッチャイ指揮の『悲愴』は、俗にいうと‘涙ちょちょぎれ’の超名演ですが、お好みに合うかどうか…。

>SHUREのM44Gの音も…
たしかに‥‥使ったことはないんですが、ずっと以前から定評があったように記憶してます。


ふぅ〜〜‥‥今、やっと売る本(ブッ○オフでないほう^^)を、ゆうパック4箱に梱包完了〜。かなり積み残しが出ました orz...。風呂、沸かします^^;。
  • へうたむ
  • 2010/04/18 5:01 AM
へうたむさん、こんばんわ^^

本の整理はだいぶ落ち着いたでしょうか?^^

>フリッチャイ指揮の『悲愴』は、俗にいうと‘涙ちょちょぎれ’の超名演
>ですが、お好みに合うかどうか…。
お好みかどうかは聴いてみないとわかりません^^*
録音もいいみたいなので、是非ゲットしないと^^
M44GはDJ用として生きながらえたようです^^
軽い針圧とトレース能力の問題か
↓アルバムでうまく音が拾えない時があるのもご愛嬌^^;
ttp://www.amazon.co.jp/%E3%82%BC%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%AF-%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%95%E3%83%BB%E3%83%99%E3%83%83%E3%82%AF/dp/B000E1NYAI
今レコーダに録音したアナログの音を聴いてます^^
  • きゃーる
  • 2010/04/20 1:06 AM
きゃーるさん、こんばんは。

昨日、ゆうパック4ヶ‘出荷’しました^^。そのあと、ブック○フに両手が抜けそうなほど ― 30冊ほど持ち込み、1,050円でした><;。
今日はネット・オク落札品2冊を発送。ダイニングと1部屋はガッラガラに近くなり、いつもの寝室(オーディオがあるほう^^)は本でいっぱいです^^。
もう分量の整理と生活費の捻出を兼ねて、売りまくり‥‥売れないのは棄てますが、売れない本の山の下から伊藤喜多男さんの本が出てきて、高く落札されたり♪ です。

>↓アルバムでうまく音が拾えない時があるのもご愛嬌^^;
アナログはこういう相性がありますね〜。音源によって針圧を微妙に調整する必要がある場合もあります。
  • へうたむ
  • 2010/04/20 1:45 AM
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