?!国難突破解散!?

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    ※このエントリの実アップ日時、10月6日ごろです(編集のため、元データ紛失)。
     投票日を迎えたことだし、元のアップ日(に近い)日付に直しました。

    国難突破解散!


     むひょ、スッゴいネーミングだ。
     この気迫、都議選直前の、秋葉原駅頭の「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」絶叫がず〜っと続いているふうだ。
     「仕事人内閣」に改造してすぐ、の解散。「仕事」とは、解散のことだった!

    国難突破解散

     常軌を逸し過ぎた言語感覚は、ちょっと置いといて ― いや、大いにオカシいが ― 今回の解散に際しての有権者への提案のひとつに、消費税を10%にすることによって、教育に金を十分にかける、というのがある。
     加えて、選挙で過半数を得られたら、森友・加計問題を、有権者は「問題ない」と判断したことになる、というところにもってゆく意図は明らかだ。

     ということは、消費税率を10%に上げた暁には、その財源を湯水のように使って、森友や加計のように、政権の思惑どおりに、学校の設立からして教育に自由自在に関与し、手続きの過程を徹底的に隠蔽し、公文書は一切残さない、という行政を行なっていきますよ、というアピールにほかならない。
     こう読まない人は、「安倍さん、公開なしで思いどおりにやっていいよ」という人たち以外、いるはずがない。

    前原、小池に合流

     そこへまた、民進党の前原新代表が、小池百合子氏が主宰する(ことになるらしい)「希望の党」に、自党を挙げて合流=身売りする、というニュース!

     さすがに「日本ファースト」はアブノーマルもいいところだと思ったのか、「希望の党」という、いかにも小池さんらしい、フィーリングだけで内容のないネーミングにした。
     この「希望」というのは、「幸福実現党」の「幸福」と瓜二つの、可能な限り無意味であることを志したネーミングだ。

     小池都知事は、立候補した際のアピールとして「ダイバーシティ diversity=多様性」を挙げていたけれど、その舌の根も乾かないうちに、関東大震災の時の、朝鮮人虐殺に対する、追悼文送付の中止を行なっている。
     このことは、ある面 小池氏の本質面にとても合っていることのように思われる。

     それにもかかわらず、という方向でなく、それゆえ、「ダイバーシティ」とか「希望」とかいった、口当たりだけ心地よくて内容のないフレーズ、ワードばかりを選んで繰り出してくる。
     日本国民はアホだから、そういうものに引っ張られやすい、ということをよく心得ていて使ってきている印象がありありだ。

     先日の都議選では、安保法制や憲法観をどこかへほっぽらかして、民進党から「都民ファースト」に鞍替えして当選した候補がい〜っぱい出てきて、びっくりすると同時に、「あ、やっぱり票なんだな」とよくわかるビヘイヴィアーでもあった。

     それを、前原サン、党を挙げてやっちゃおう、というのである。ご立派^^。
     護憲では必ずしもなくても、拙速な改憲反対、立憲主義の無視にも反対、といった支持層が民進党にもそうとういるはずなのに、どういう料簡なのだろう?

     ‘あの’小林よしのり氏は、「前原代表はよく決めたものだ。大した男になった」大評価だ
     曰く「愛着ある自分の政党を解体してまで、出現したばかりの「希望の党」に身売りするような行為が、民進党の議員にとって、どれほどの覚悟が必要か、「政治屋」や「エセ言論人」には分かるまい」という。
     「愛着」、ですか? 都議選の経緯を見ても、「聞いてあきれる」というにも足りない。

     そして「ネトウヨ保守の時代を終わらせて、リベラルも内包できる懐の深い保守政権を作ったらどうだろう? 」などとのたまう。

    どこがリベラルやねん! アホか。

     ふむ〜‥‥もしかすると、これは誉めごろしなのか?
     “前原・民進身売り党”と“小池ファースト党”との間に交わされた「政策協定書」の内実も、小林氏の言うような、今回の「合流」が、清濁合わせ飲んでの高次の決断といえるようなものなのか、まあアホでもわかる、というていのものだ。
     これを、前原氏は「アウフヘーベンだ」と言ったというが、これはもう、「ダイバーシティ」、「希望」などと並べた、“選挙用無意味ワード”の笑止の極致だ。

     ‥‥という流れの中で、都民ファの中でも小池氏に最も敬意を表するに吝かでなかったらしい二人の都議が、都民ファを離脱した。


     所属議員への「上から支配」がキョーレツらしい。なべて、さもありなん、なことだ。

     でまあ、やっと、枝野幸男サンが「立憲民主党」を立ち上げた

    立憲民主党! ええやんけ!!

    枝野、立憲民主党

     もっとも、枝野氏のイメージの中から、東日本大震災直後の福島第一原発について、東電の報告に乗っかって、メルトダウン等についても楽観的な発言を繰り返していた「枝野官房長官」時代の彼の映像を抹消することはできない。
     これはもう、わが国現代史のひとコマになってしまっている。

     そうではあっても、現今の状況を見ると、枝野氏の挙は最もマトモな動きだ。
     今後、都民ファーストから相当数の、元民主党所属者を含む議員の脱退も考えられるし、希望への合流なら、むしろ立憲への合流を選ぶ、という人も出るかもしれない。
     いや、社民あたりからの合流もあるかも?

     都知事選の時は、野党陣営の候補選びがスムーズでなく、民進党・岡田代表のオウンゴール的消極性も与って、小池旋風にみんな巻き込まれてしまい、その流れが都議選に突っ込む形で、小池党が大勝利し、しかし自民党は歴史的惨敗を喫した。

     今度は、全国の有権者が、「内容空虚なまま野合した小池党と前原党」を、ず〜っとウォッチしてきたあげくの総選挙になる。
     安倍自民党は、都議選前の「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」と絶叫したあげくの超-大敗の、その主因たる疑惑を、消費増税でさらに勝手放題やるぞ、というアピールを続けている。


    ほんと、国難突破投票だよ! 今度は。


    [追記 10/7]
     コメントにて、元新潟のUさんから、小林よしのりさんが今は立憲民主党に支持を表明しているということを教えていただいた。
     BLOGOS記事は、こちらである。

     これは見ていなかった。Uさんには厚く御礼申し上げるとともに、ちょっと論を変えないといけないかもしれない。

     小林サンが、ここ数日で小池党への評価を大きく変え、前原・民進党の、小池党への合流(身売り的野合)を非難しだした経緯・推移は、彼のブログにしたがえば、

    9月28日(木) 「希望の党」に対する国民の考え方 ‥‥前原礼讃
    9月29日(金) 前原代表は騙されていたのか?
     同  日   希望の党は支持しない …不支持に転向
    10月2日(月) 緊急生放送「希望の党は極右政党になる」 …ニコ生予告
    10月3日(火) 「立憲民主党」に期待する
    10月4日(木) 音喜多駿都議、よくやった! …都民ファ離脱を評価

    というような流れである(おいおい、小林ファン・サイトみたいになったじゃないか!)。

     この辺の見解の変化と、いちいちの言説 ― ただし、もちろん前原礼讃は除く ― には賛同できる部分がほとんどだ(ただし「アウフヘーベン」は、やめてくれ〜)。
     が ― やはり、当初の、小池、前原の両政治‘屋’に対する、どうしようもない見誤りには、このヒト、そうとうなアホじゃないかという印象はぬぐいがたい。
     ということで、記事内の「アホか。」は、ポイントを下げて、残しておく。

    似ている二人?

    似ていると言われる二人。いよいよ政治生命に「リアル・アチチ」か??


    [追記 10/8]
     ウルトラマンにかかわる画像(とテクスト)を、枝野氏が立憲民主党を立ち上げた時のものに差し替えました。
     円谷サンから言われることはないだろうけれど、ま、オタク・ネタだし‥‥。

    [追記 10/12]
     都民ファ2議員離脱のニュース動画が削除されていたので、別のに差し替え。

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