1楽曲で、異演奏CDが何枚?

 36日ぶりで散髪。もち、1,000円カット。ほんとうは40日持たせたいのだが…。

 このところオデオ・ネタ欠乏気味で、スピーカー・ケーブルに気が向いたり、電源コードに気が向いたり。

 現用の、
 オンキヨー C-7030 → カナレ L-4E6S → Marantz PM6005(ACケーブル:サンワサプライ KB-D3315A) → Gotham SPK2x1.0(4m/ch) → Tannoy Mercury F1 Custom
 …というシステムが、ことのほか快適な、いい音で音楽を聴かせてくれていることは事実だ。

 もちろん、このグレードなので、ず〜っと高価な、選び抜かれたコンポによるシステムに比べれば、厚みや品位に欠けるであろうことは想像に難くない。
 が、現用品を、たとえばスピーカー・ケーブルをちょっといいものに、と手を入れたりすると、今のバランスが崩れるような懸念も大きい。

 とりあえず、ソニー CDP-XE700は聴き続ける価値を感じないので、別のCDPを1台落札してある。出品側の検品・梱包にもう少し時間がかかる見込み。

 それでも、C-7030は、PM6005との組み合わせでは、音がちょっと明るくなって低音が薄くなるにしても、きれいないい音を聴かせてくれていて、サブ機は必要ないくらいだ。
 入手した回路図を何度も眺めて、じつに丁寧に作りこまれた電源などに、ほれぼれしている。

 安価ディスク・プレーヤーの場合、通常は、アナログ系とデジタル系にそれぞれ1系統ずつ整流回路を設け、デジタル系はマイコン、DSP、ドライブ系の電源に充て、アナログ系はアナログ・アンプ(LPF)に給電し、DACチップには、機種によってアナログの+電源の下流を使ったり、デジタル電源から分岐させて給電したりしている。

 C-7030では、デジタル系電源を2系統、整流回路からして分けて設置し、DSP&ドライブ系は平滑コンが4,700μF、マイコン系には、平滑コン1,000μFを奢ってある。

 AC電源の入り口にはインダクターが、ノイズフィルターとして設置されている。
 ヘッドフォン出力はオペアンプだが、NJM4580MD(表面実装の低雑音タイプ)が、各チャンネルごとに1基、つまり2回路パラで使ってある。
 それだけでなく、このヘッドフォンアンプには、音声信号がライン出力から分岐してすぐに音量調整VRに入るのではなく、オペアンプ(これも NJM4580MD)1回路をバッファーとして介している。

 ここまで贅沢にしなくてもよいと思うけれど、ヘッドフォンから逆にライン出力が影響を受けないための配慮かもしれない。
 もっとも、C-7030のヘッドフォン出力は、ここまでやっているのにさほど音がいいというわけではなく、PM6005のヘッドフォン出力のほうが、トーンコンが使えることもあって、便利だし、音もいい。

『運命』、8種

 では、CD漁りのほうに気持ちを向けたほうが、ということかもしれないが、ヤフオク! を眺めても、イマイチな感触だ。

 ここ数年、同楽曲の異演奏ディスクは、可能な限り「聴くもの」だけに絞って、減らすようにしてきており、とくに3年前の激減収時には3割以上を削ぎ落としたこともあって、ずいぶんスリムに、言い換えると「実際に聴くCD」に、近づいてきている‥‥とはいうものの、まだまだ未聴ディスクや、ほとんどプレーヤーに乗っからないディスクもたくさんある。

 理想は、1楽曲2〜3CD、である。で、そうなってきている。
 チャイコフスキーの『悲愴』は、ムラヴィンスキーとフリッチャイ。ドヴォルジャークの『新世界』は、バルビローリ、フリッチャイ、アンチェル。
 ドビュッシーの『海』は、ベイヌム、マルティノン、クリヴィヌ。カラヤンの77年EMI盤もあるが、これはメインがフランクの交響曲で、そのオマケなので、ないのと同じ。
 ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集は、ブダペストQとアルバン・ベルクQ。同じくベートーヴェンの後期三大ピアノ・ソナタは、ポリーニとR.ゼルキン。
 バルトークの弦楽四重奏曲全集は、ジュリアードQ(63年)とアルバン・ベルクQ。

 では、1楽曲でいちばん手持ちディスクの種類の多い曲は、となると、(やっぱり?)ベートーヴェンの『運命』、交響曲第5番だった。
 全集がフルトヴェングラー、ワルター、クレンペラー、ハイティンク(コンセルトヘボウ盤)の4種類、加えて単独盤が、フルトヴェングラー/BPO(43年)、フルトヴェングラー/BPO(47年ライヴ)、E.クライバー、C.クライバー‥‥と、合計8種類。

 これに次いで多いのが、(やっぱり ;;)『エロイカ』。
 全集4種の所収盤、フルトヴェングラー/VPO(44年ライヴ)、E.クライバー/VPO、ケンペ/BPO、の7種。

 超-著名曲でもディスクは1点のみ、というものも少なくない。
 「モツレク」はベーム/VPO、フォーレのレクイエムはコルボ(旧盤)、ドヴォルジャークのチェロ協奏曲はフルニエ/セル、だけ。

 そのうちまた増えてくるでしょうか‥‥しかしお金、使わないほうがいいですねえ。

自炊の夕飯♪

夕飯

 さっき食べた、今夜(昨日の夜?)の夕飯。

 仕事が多くなると、炊飯と皿洗いが面倒くさくなり、どうしても外食しがちになるが、外食、といって私の場合、油脂分と動物性食品の多いメニューの、松屋や日高屋ばかりになる。
 そのせいか、外食が多くなるとお腹をこわしやすくなる。

 上のメニューは、調理したものとてなく、スーパーの夕方半額で86円になった鮭の塩焼き。ローソンストア100で、108円でなかなか具だくさんな ひじき煮を、1/2パック。
 それに、ゆがいて冷蔵庫に入れてあるブロッコリーに、玉ねぎサラダ。味噌汁は、「ヒカリミソ」というところのオルニチン入り。味噌汁は汁椀2杯分作るので、追加の味噌は、「丸の内タニタ食堂の減塩みそ」

 味噌汁には、こちらで、ワカメ、マイタケ、それに桜えびを追加する。
 ここ数年、右ひざの関節が、階段を上るときなど痛くてしようがなかったのだが、桜えびを味噌汁に入れ始めてから、そのせいかどうかわからないが、痛みが激減した。

 そして、ご飯は、無洗米に、ハクバクの雑穀(8穀タイプ)を混ぜて炊く。胚芽押麦も混ぜるので、主食だけで10品目あることになる。
 ちょっと面倒だけれど、外食は避けて、こういった自炊の夕食にしていきたいものです〜。

 ハズレは、ネット上で‘スーパーフード’と言われていたりする、アマニ油(フラックスシードオイル)。けっこうお高い。

 これ、オリーヴオイル代わりにドレッシングにしてみたけれど、かえってそれを使ったあと、体調、とくに腹具合がよろしくない。
 オリーヴオイルなども、品種によって、使い始めると下痢が続いたものもあったので、体調に合う品種を選べばいいのかもしれないが、とりあえずこれは使用中止にしましょう(私が買った品種が、体質に合わないというだけかも)。

 20ヶ月ぶりでハンダのフラックスの匂いをかいで気分がよくなった体質。
 やっぱり flaxより fluxが合っておりますねえ〜(笑)。

CDP-XE700、試聴。

 オペアンプを NJM2114Dに換えたソニー CDP-XE700。
 ちょっとずつ聴いているけれど、なんだかツマラナい音であ〜る ~~;

 最初の、元から NJM2114が載っていた XE700を、ナカミチ IA-4s(改)で聴いていた時には、「これはちょうどいい〜」と感じていたのに、PM6005にアンプが替わっている今、ホールトーンを削ぎ落とした XE700の音は、素っ気なさすぎて物足りないこと甚だしい。

CDP-XE700、試聴ディスク

 利点といえば、C-7030で聴いた場合、音がいろいろ、かつ、きれいに聞こえすぎて、「音楽」が把みにくくなる音源の場合、「音楽だけをストレートに」聴かせてくれるというところ。

 そういう音楽の代表は、まずはバッハの「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ」。
 クレーメルの旧盤を、Double Decca盤で持っているが、C-7030では、音がきらびやかで、いささか空虚だ。
 これが XE700だと、素っ気ないけれど、音楽の骨格を把んで、それだけ聴かせてくれる。

 ただ、どちらのプレーヤーでも、クレーメルの音のうち、キタナイ音も聴かせてしまう。
 いや、これは機器の音が汚いというより、クレーメルの音自体に汚い部分があって、彼はそれをそのまま出してしまうのだろうか。

 XE700は、C-7030に比べると、高域が明らかに抑制されていて、ディスクの高域端における「キタナイ音」を聴かせない。
 そして中域中心の音作りになっているが、全域を通して、「芯」のある音ではない。

 NJM2114に換えて、明らかに音はマイルドになっているけれど、AD712搭載の状態でもこのキャラであって、細かいディテールは聴かせない。
 AD712の時によかったかというと、AD712で聴く気はま〜ったくしなかったので、AD712は論外である。

 そういう次第で、あと、ジュリアード四重奏団のバルトーク(1963年録音盤)も、余計な響きを全て削ぎ落として、「バルトークの音楽」だけを目の前に‘ぽん’と置いてゆく。

 グールドの平均律は、XE700ではまさに対位法的からみがそのまま眼前に「見える」けれど、音の潤いがなさすぎ、リラックスして聴くのには C-7030になる。

 トルトリエ/ハイドシェックのフォーレのソナタ。
 第1楽章を XE700で聴き、続けて第2楽章も聴いてしまう。ずっと聴いていることはできる、どんどん耳に音楽が入ってくる音だ。
 C-7030に換えてみる。こちらは、同じ音楽を、さらに余韻と艶をまとわせて、美しく聴かせる。C-7030で、最後、第3楽章まで聴いた。

 英米Amazonの高評価レビューに象徴的なように、C-7030も PM6005も、エントリークラスとしては飛びぬけて評価が高く、両機のクオリティの高さのほうが異常なのかもしれない。

 CDP-XE700が、1996年発売で本体定価35,000円、C-7030は、2011年発売で本体定価36,000円。
 15年の年月の、貨幣価値の推移を考えると、明らかに C-7030のほうが「安もの」である。
 が、C-7030のほうが、デジタル系とアナログ系で、電源を、丁寧に整流回路から分けているし、トータル重量も1kg以上重く、立派だ。
 反対に、マイコン操作の多様さでは XE700のほうが圧倒的にユーザーフレンドリーであり、AI的側面では15年前の XE700のほうが優れている。
 これは面白い差だ。

 このセットで文句を言わずに音楽を聴いていくのがベストなのだろうとは思うけれど、いかんせん、情報量は多くて美音ではあるが、音の「芯」と「品位」には、いささか欠ける。

 ヴィンテージ・ラックスなんかに想いが向いちゃうのはその辺のところでありま〜す‥‥。
 とりあえず、CDP-XE700はオク出しすることにして ― 純正リモコン(これがないとヘッドフォンの音量調整不可)もあることだし〜 ― もうひとつ落としましょうか…。

また浮気心? ‥‥;;

 ‥‥オペアンプを交換した CDP-XE700の音、ディスクごとの詳細はまた、ということで。
 ただ、「オデオ的」には、「期待したほどでは」という感じだった。

 C-7030が、‘最近の、外国製造の安価品’であるのに、意外に音も構成も立派なことを再認識した次第。
 C-7030+PM6005の音の美しさは、聴くたびに実感するのだが、PM6005の「美音」にも、さらにもう1ランク、2ランク上のクオリティが欲しくなってくる、という物欲の浅ましさ、である。

 ではどんなもの? となると、現行の affordableな価格帯には、まず、ない。
 そこで時代を経た過去の名品から、ということになると、まず「大きくて重い」のが最大の難点(笑)であり、私のポリシー違反になる。
 あとは、機体の状態と入手後の耐久性。

 ‥‥というようなことを考えると、PM6005を使い続けるのが賢明、というか他に選択肢はないのだけれど、こういう↓のに食指が動いたりしないでもなく…。

L-58A

 (たとえば、のハナシだが)LUXMAN L-58A

 いわゆる‘ラックストーン’らしい。
 ラックスのプリメインは、L-430が唯一、最初で最後の出会いであり、単品プリメインの最初、だった。

 この、一見幸運な出会いは、皮肉にも最悪のものだった。
 このシリーズは、「REVOLVERシリーズ」の最上位機種で、こちらに書かれるとおり、「この「REVOLVERシリーズ」は,求めやすい価格にも表れているように,ターゲットをより低い年齢層に向け,若い人の聴く音楽(ポップス,ロック等)に向けた音作りがなされ」ていた。これは、長岡鉄男氏も書いていた。

 スピーカーが、これまたハードドームのトゥイーターとミッドで、超-キンキンの音のするトリオ LS-110だったものだから、それはヒドいものだった。
 このシステムで、逆に勉強になったのは、ヨーロッパ盤LPレコードのフラットで繊細なカッティングだった。

 L-430には、「ラックストーン」がしばしば表わす温かみは、爪の垢くらい煎じて飲もうにも、かけらもなく、ハイスピードで、しかし微粒子のように散乱する透明・繊細な音だった。

 回路構成としては、L-48A、58A、68Aシリーズと同じく、プリアンプ(フラットアンプ)なしのハイゲイン・パワーアンプであり、独自の帰還技術 デュオ・ベータを自慢していた。

 L-58Aのほうは、サービス・マニュアルはあった(画像化PDF)。

L-58A、サービスマニュアル

 ネットを徘徊していると、そう多くはないけれど、L-58Aの“温かみのある(球のような)音”を愛でる方もいて、より新しい1990年代以降の、まだ中古価格も高く、かつ、純A級動作でとんでもなく発熱するようなアンプは、手も財布もやけどをしそうだし、と、この辺に視線が行っている。

 さらに元の値が安い、トリオ KA-7700なども、中野英男氏の語る開発秘話からも興味を惹くのだが、こちらはデザインがちょっと受け容れがたい。

 で、双方とも、デカく、重い。L-58Aは、重量級を謳ったアンプではない(そこはいいところ)が、15.3kgと、ちょ〜ど現用 PM6005の2倍である。
 7kgのアンプを動かすのも億劫な、非力なジジィに、15.3kgはキツい。高さも1.8倍。

 加えて、こちらの、井上卓也氏のレビュー記事では、終段のアイドリング電流に300mAを流すという、かなりA級に近い(といっても300mAなら自作アンプでよくある?)ものなので、発熱が凄いという。
 同記事によると、ライン入力のゲインは43dBらしく、現用 PM6005より約3.5dB大きい。その分ボリュームをしぼる必要がある。

 いやいや、PM6005以上を求めるのは身のほど知らずもいいところ、現状あたりをオデオ人生の終着点とするのが分相応‥‥をちょっと超えたところ、なのでしょうけれど。
 約20ヶ月ぶりにハンダごてを持ったからこんなことを考えるのかな〜。

Sony CDP-XE700、オペアンプ交換

 転居してから購入した、ソニー CDP-XE700が故障し、2台めを一昨年、2015年12月に性懲りもなくオクで購入。
 そうしたら、‘音がきつい’ほうの、オペアンプにアナログデバイセズ AD712を採用した機体だった

CDP-XE700と C-7030


 去年、‘音がマイルドなほう’の機体に搭載されている NJM2114を調達したのだったが、狭〜い新室でハンダ作業をするのが億劫で、ず〜っとほったらかしにしていた。

 連休も終わりだし、今度は7月までまとまった休みがないし、交換するのはオペアンプ 2基と、モーターやピックアップをドライブする系統の電源のコンデンサー 1本の、計3ヶだけだし、ということで着手。

部品と基板

 NJM2114D(低雑音選別品のDDではないもの)は予備を含め3ヶ用意していた。ドライバ系電源の電解コンは、元のが10V220μFの SMEだったところを、16V470μFの東信 UTWRZにする。
 それ以外のコンデンサーは一切元のまま、変更しない。

 「はんだシュッ太郎」がちょっと奥のほうに紛れ込んでいたので、今回はハンダ吸取線でハンダを吸い取って、元のパーツをはずした。

オペアンプ、ハンダ

 あとからの確認用に、ケーブルの結線状態やハンダづけした状態をデジカメで数枚。
 オペアンプの足、問題ないでしょう。
 フラックス洗浄液で軽く拭き、ドライヤーの温風を当てて終わり。

基板

 CDP-XE700は、基板上の電解コンデンサーは、平滑用から各パートのバイパスまで、ニッケミ AVF、ASF(たぶん音響用)がほとんど、ヘンなところ(DACの X-tal電源と、液晶用電源?)に、なつかしいメタリック・グリーンのニチコン MUSE、カップリング(写真、左のほうのちょっと背の高いの)はエルナー Silmic ARSという、安価機としてはなかなかのゴージャスさである。

整流回路

 メインの整流ダイオードは、日本インターの SBD、11EQS04と思われる。

 オンキヨー C-7030は東信の UTSPが、マランツ PM6005にはエルナーの音響用がそれぞれテンコ盛りなので、安いシステムだがオーディオ用電解コンデンサーが山盛り、となっている。

ハンダ作業環境

 今回は、勉強机の上ではなく、折りたたみ式簡易テーブルを広げて、その上で行なった。
 ドライヤーはフラックス洗浄液乾燥のために持ってきている。

 作業終了は深夜だったので、トレイと表示の動作確認だけして、電圧測定や音出しはせず。
 ネットを少し見て、風呂に入って酒を飲んだら明け方になったので、ちょっと音出しして寝た。

 今日、起きてからいろいろなディスクで C-7030、および C-7030から PM6005のデジタル入力(DAC=CS4398)と取っ換え引っかえ聴き比べてみた。
 インプレは別記事で書きたいと思うが、C-7030よりずっとつや消しな、地味な感じだった。
 ハイファイ度からいうと、明らかに C-7030のほうが上手である。

 CDP-XE700は、高・低とも、とりわけ高域の伸びがなく、音場の広さを感じさせる余韻感が乏しい、というか、ホールトーンが剥ぎ取られたような雰囲気だ。
 だからといって「潤いがない」のかというと、そうでもなく、「音楽」の骨子・骨格をしっかりと聴かせる点は認めてよかろう。

 とりあえず、世評もそこそこのCDプレーヤーであるし、せっかく専用リモコンも1機めを落札した時に別に落札しておいたものが使えるし(専用リモコンからでないと、ヘッドフォンの音量調節や液晶の消灯はできない)、動く間はセカンド機として使わせてもらいましょう。

 ‥‥それにしても、ハンダごて遊びは18〜20ヶ月ぶりくらいになろうか。
 久しぶりにハンダ、フラックスの匂いをかいで、気分はちょっと落ち着いた気もする。

グールドの『平均律』、買い直し。

 この記事で書いたように、Sonyの、 b-sharpスタジオ(ボックス・セットには記されていないが、ショップ・サイトで明記している)のリマスターになるボックス・セットを数セット、他のヴァージョンに買い替えている。

 そして、転居後に買った、グールドの『平均律』のいちばん新しく、いちばん安い4枚組セットなのだが、これにはリマスターが b-sharpであること、担当者名もフィリップ・ネーデル Philipp Nedelと記されている。

 最初は気にせず聴いていたのだけれど、このセット、ピアノの音像が2つのスピーカーの間に大きく広がり、かっちりした「像」感が少ない。
 音自体も、倍音が強調されて、耳にビンビンと来る。

 『ゴールドベルク変奏曲』の手持ち盤は、散文的なブックレット/インレイ・デザインの、20-bitリマスターを明記し、SBMのステッカーがケースに貼ってある外盤(SMK 52619。「remixed by Andrew Kazdin (Producer) and Miguel Kertsman (Engineer)」とある)である。
 これと比べた時、新しい「平均律」が顕著に異なることに気づいた。

 取りようによっては、新しい b-sharpによる音作りのほうが、‘グールドらしい’ものなのかもしれない、とも思った。
 が、聴いていると、私の耳とシステムには、やはり従来の SBM表示のもののほうが自然なのである。

 『ゴールドベルク』は、つねづね第32トラックの主題の再奏を、一夜の「レコード・コンサート」のクロージングに聴くばかりで、最初から聴き始めたことがじつはない(!)のだったが、先日、最初から半分くらい聴いた。

 SBMの『ゴールドベルク』は、音像の周囲に適度に余韻のオーラが漂い、この音作りが声部の対位法的なからみを、むしろうまく聴かせてくれるように感じる。

 と! いうことになり、Amazon中古では2枚組×2セットでは、SBMの外盤はまだ安く求められる。
 が! これだとスペースを食うので、新セットと同じく4枚がシングル2枚分の厚みのケースに入っているセットを探すと、これがなかなか出てこない。
 最も新しいのは、国内盤のSACDハイブリッドのセットがあるが(これはまた別マスタリングを依頼している)、こんな高いものを買うべくもない。

 そこで、いろいろ見ていると、殺風景な表紙のヨーロッパ盤が4枚セットで、Amazonでは HMVが送料別で1,000円くらいで出品しており、それなら、と、バッハのピアノ演奏ディスクで欲しいと思っているものを加えて2,500円超にして、送料無料で注文した。

バッハのピアノのCD群

 ガヴリーロフの新盤のほうの『フランス組曲』(DG、2CD)と、ポゴレリチの弾く『イギリス組曲』第2、3番(DG、MASTERS)をいっしょに。

 もう1点は、オクで500円で買った、バルトークのヴァイオリン・ソナタ、スターンの旧盤(ザーキンがピアノを弾いているもの)。

 では、グールドの『平均律』、2種の写真。

グールドの平均律


 ↓レーベルとブックレット。入手した旧4枚組は、薄紫系のレーベルで、ブックレットには、グールドの著書を引用しただけの、Michael Stegemannという人の簡略なノートだけ。
 各トラックの録音日と場所は記されているが、リマスターに関する情報は一切ない。

グールドの平均律、中身


 Amazon.co.jpの、このレビューに書かれていることがほんとうらしく、SBMの外盤と同じと考えてよいようだ。

 ‥‥というわけで、グールドを聴くのは、こっちにしよう。

ポゴレリチのインレイ、背。

 今回、ポゴレリチは、新盤は2枚組のガヴリーロフの『フランス組曲』より高く、ちょうど HMVが432円の中古を出していたので、そちらにした。
 盤質A盤表示だったが、ブックレットはちょっと汚れがあって、ページがくっついていたり、何より、インレイカードの背の黄色が褪色していたのがショック。

 MASTERSシリーズ(外盤)の背は、上と下のラインの範囲内のみ黄色で、レギュラー盤の全面黄色ほど印象的ではないので、まあいいかな、とは思うのだが、新盤を注文したほうがよかったかも。

 ガヴリーロフとポゴレリチ、それぞれ個性的だが、グールドの持つ「思弁性」からは遠い。
 いずれの組曲にもある、ゆったりした「サラバンド」を、ショパンのワルツやノクターンを聴くような感じで聴くのが心地よい。

 ‥‥余談だが、HMVはショップ直でも Amazon経由でも、中古品の発送は3営業日めになるようだ。
 昨今の中古の発送では、ちょっとびっくりするくらい遅いが、この辺は気長に待って、安くて欲しいものを購入したいと思う。

 もうひとつ余談‥‥は、けっきょく b-sharpがリマスターしたものの中では、ブダペスト四重奏団によるベートーヴェン:弦楽四重奏曲全集だけが、手許に残った。
 他のヴァージョン候補としては、中古でもけっこう高価な国内Sony盤しかなく、かつ b-sharpのセットの中では、ちょっと高域をトーンコンで下げてやると、聴ける音にはなる、ということで、残っている。

 おっと、3つめの余談。こちらで、アッカルド+ジュリーニのベートーヴェンが、ディスクのばらつきのせいか、音がキンキンした感じなので廃棄を考えている旨記したけれど、中性洗剤とぬるま湯で洗ってみたら、プラシーボ的なのだが少し聴ける感じがしてきたので、置いておこうと思う。

5.3 憲法集会に出てみた…。

 ゴールデンウィークだぁ〜。
 ‥‥って、外出などなんにも予定はない。
 が、還暦を過ぎて生まれて初めて憲法記念日に、憲法関係の集会に出てみた。

 月・火と、ふた晩で9時間ほどの睡眠時間でヘロヘロ、加えて腹具合もよくなかったが、来年行けるとは限らない、と起き出して出かけた。
 眠くて起きづらくてグズグズし、西武線もりんかい線 ― 高田馬場で山手線に乗り換え、新宿でりんかい・新木場行き埼京線利用 ― も1本ずつ乗り遅れ、会場になる有明・東京臨海広域防災公園(国際展示場駅下車)には、ゲストのスピーチの始まる13時過ぎくらいに着いただろうか。

5.3憲法集会

 りんかい直通埼京線は、新宿からかなり混んでいて、渋谷で降りた人の席に何とか座れ、目的駅まで座れた。
 電車は東京テレポート駅まで混み、ここで若い人たちが降車、国際展示場駅で降りたのは高齢者がほとんど。

 駅から公園までみんな歩いてゆくので着いて行く。途中、警察官が誘導したりしている。

社民党のバス

 会場前に社民党の街宣車。向こうには警察車両がズラリ。

 参集者は、もうほ〜とんどが老人。若い人は、スタッフ以外では高齢者といっしょに、‘嫁さん(=息子の妻)’っぽい人、くらいか。
 若い男性はごく少なく、いると‘活動家’ふうな人だったりする。

 私がいたのは、「制服向上委員会」の橋本美香さん ― 初期からのメンバーで、もう37歳、‘アイドル’というには…であるが ― が司会するゲストのスピーチ・タイム。前後にセッティングされたコンサートなんていうのは、こういうイヴェントの楽曲というのはだいたい音楽性ガタガタ(沢田研二の某曲などを思い出す)なので(偏見(笑))聴く意志なし。

 が、当日の映像を YouTubeで見ると(プレコンサートアフターコンサート)、まんざらでもないようである;;。

 アフターコンサートでは「制服向上委員会」メンバーも来て歌ったようだが、そのファン層? と思しい連中は、極めて少ない。
 SEALDsっぽい感じの若者すら、まぁ〜ったくと言っていいほど来ていない(と見えた)。

ビジョンカー

 ステージの反対側には、「ビジョンカー」とネーミングしてある、そこそこのモニターを積んだ車が設置され、ライヴ映像(上の写真は、民進党・蓮舫代表の映像)を映していたけれど、何せ音声が小さくて不明瞭で、効果が小さい。

 本部スタッフの女性に声をかけて、もうちょっと音声が効果的なほうがよくないか、などと、いつもながらのイチャモン。
 ついでに、「お年寄りば〜っかりですねえ。ある憲法学者は‘憲法は生きている’とか言ったらしいですが、何だか、護憲運動は限りなく憲法をデッドなものにしてきた、その70年の帰結みたいに感じます」と、よけいなひとこと。

 ちなみに「憲法は生きている」というのは、故・奥平康弘氏の著書のうちの2冊、『憲法を生きる』と『未完の憲法』(木村草太氏との共著)の書名からもじった言い方だ。

 読んだこともない憲法学者の見解を、著書の書名、それもたった2冊から勝手なことを言ったわけで、無責任とは思うが、「憲法」をライヴに捉える、その正反対に、護憲派はひたすら憲法をデッド・フィックスなものとして変えないことに固執し、改憲派は、戦後憲法は「すでに死んだもの」ないし「もともと効力のないもの」としてその死を宣言して葬り去り、戦前レジームに戻したい、というものばかりに見えるので、これは正直なところなのである。

続きを読む >>

アンプに浮気‥‥&取りやめ。

 あ〜まりにもオデオそのものをさわったり買ったりすることから遠ざかり、その退屈さから、オクに出ていたアンプに、ちょい、浮気ごころ^^。

Creek A50i

 去年、特別仕様の EMF Audio Sequel 2で、期待した結果ではなかった、あの Creek、であります〜。型番は A50i。

 内部写真は、こちら┐。

A50i、内部

 情報がほとんどないアンプだが、Creek独自のカップリング・コンデンサーレス、DCサーボで直流が出ないようにするタイプ。
 プリアンプはパッシブ、ということは、ない。ハイゲイン・パワーアンプという、国産プリメインと同じ発想。クリークのアンプは、ほぼ全てプリアンプは持たないのかもしれない。

 Sequel 2は、平滑コンデンサーが 6,800μF×2だった(Rotel RA-05SEも、ナカミチ IA-4sも同容量)が、A50i(A50iRは、リモコン付きバージョン)は2,200μFを±ラインとも6本パラにして、13,200μF×2にしていて、強力である。
 トーンコンはないが、これは、カップリング・コンなしのような設計の場合、トーンアンプ(どうしてもここの出入り口にはカップリング・コンデンサーが必要)はないほうがいいだろう。切り離すにしても、その出入り口の接点が増える。

 と‥‥いうようなことを妄想していたのだが、英文のレビューでひとつ
「If you favour classical, this Creek aint that one. But if you dig a wide range of rhythmic stimulation from the likes of Gorillaz, Buena Vista Social Club, Datsuns, or Stan Getz, you find yourself playing everything with a big smile on your face」
というのがあり、クラシックには向いていない、という調子だし、日本語のブログ記事でひとつ、
「中高域の音に元気がありメリハリがある、ジャンルとしてはボーカルやロックを聴く時に向いている。
但し音の広がりや奥行き感はあまりなく平面的に聞こえる。ジャズなどの生楽器(シンセなど打ち込みではない)の微妙な音の響きなどは再現できない」

とあって、Sequel 2に感じた難点と同じことを指摘していたので、A50iは、ルックスは抜群だが、やめにした

 出品していたショップは、5,000件以上の取引きで40件ほどの「悪い」評価なので、信頼性にはさして問題はないと思うが、2ちゃんねるのそのショップの板では、イマイチな評だったことも、意欲減殺の原因。

 どうも私は、クリーク、特にオールド・クリークの音は合わないらしい。
 いっや、アブないところで散財(4万円也〜)はしないですみました^^;。

 やはり、オンキヨー C-7030、Marantz PM6005、Tannoy Mercury F1 Customというラインナップでいくことにしましょう。
 今振り返っても、この3機種、英米の Amazonでめっちゃくちゃ高評価である(Mercury F1は米Amazonにはないが)。

 ‥‥‘浮気ごころ’が出始めた矢先、ネット(家賃込みのケーブルテレビ)の接続が切れだした。
 先日も、強風の日に YouTubeやラジコなどストリーミング・サービスが視聴中に切れることがあり、ケーブル・モデムのランプが点滅して、接続が切れていることを示していた。
 今日、サービスに来てもらい、コネクターなどを交換してもらった。ま、神様が「あ、こいつネットがつながってたらまたアンプ買うな」ということで切断してくれたんでしょうか〜(笑)。

 あ、そうそう、CDがまた来ました…。

本の爆買い…第二弾;;

 オク上のブックオフでの本の‘爆買い’、第二弾。

爆買い第二弾

 まずは、前記事で「注文中」と書いた、加藤陽子先生の最新著『戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗』(朝日出版社、2016)。
 上段その右は、音楽関係の文庫。渡辺 裕『聴衆の誕生』(中公文庫)。サントリー学芸賞受賞作とのこと。
 それと、吉田秀和『音楽紀行』(同前)。あとで書くように、この本は新潮社のオリジナル版を持っている。

 下段は、左から、橋爪大三郎『はじめての構造主義』(講談社現代新書)、鷲田清一『悲鳴をあげる身体』(PHP新書)、内田 樹『下流志向』(講談社文庫)、村瀬秀信『気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』(講談社文庫)。

 左3冊は‘お勉強用’の本でありま〜す^^。
 「構造主義」の「構造」って何? というのがいつも気になるところ。以前、というより学生時代に、同じ講談社現代新書で北沢方邦(きたざわ まさくに)『構造主義』を求め、なっが〜い積ン読期間ののち、最近一応読んで、しかし「構造主義」については何にもわからないまま来ている。

 鷲田さんの文章は、仕事の教材(入試過去問)でムリヤリ読まされることになるが、入試で採られる文章の一部にしても、著書 ― といっても『モードの迷宮』(ちくま学芸文庫)と『「聴く」ことの力』(TBSブリタニカ)の2作しか読んでいないけれど ― を読んでみても、「この文章/著書を書いた‘意味’はなんなんだろう?」という疑問を抱かされることばかりなのである。

 ちょっと先入見があるのではないかとも思うが(入試に多く採られる著者は、つまらない、というような。実際はそうとは言えない)、『モードの迷宮』は、「衣服」の持つ機能を、クリティカルな、たとえばエロスとの関わりで鋭く論じよう、という‘ふり’だけはスマートなのだが、真に突っ込んだ議論は一切しないように感じた。
 対照的だったのは、上野千鶴子『スカートの下の劇場』(河出文庫)。‥‥これ、突っ込んで論じると、ワタシのほうがヤバいことになりまス。

 内田 樹センセイは、有名なのに1冊も持っていない。『国語便覧』でもこの本が代表作のように上げられていて、しかしなぁ、なのではありますが…。

 村瀬サンのご本は、《荻上チキの Session-22》に出演して紹介されていた本。2014年、交通新聞社刊のものを、2年経過で去年文庫化したもの。
 今後、仕事モードになって、外食がどうしても増えてくると思う時期に読んでみよう、と思って。
 が、「文庫版あとがき」に「‥‥酷使してきた胃袋はすっかり翌日にもたれるようになり、‥‥腹には食べた分以上の何かが潤沢に載ってくる始末。」
 アカンやん(笑)。やっぱり自炊しますか。

 文庫と新書は軒並み税込み198円だったが、それでも吉田秀和『音楽紀行』など美本で、帯も付いていたいっぽう、渡辺 裕『聴衆の誕生』は、帯落ちで、表紙カバーにデコボコがあるのに税込み598円。
 まあ、全体として美本で、前回と合わせて、新刊定価で16,000円相当の本を、6,000円で買ったことになるので、よしとしましょう。
 これで数ヶ月、いや数年は本は買わなくていいかも。

音楽紀行

 吉田秀和『音楽紀行』は、新潮社の四六判上製の原版(1957年)を持っている。
 じつは、中公文庫で文庫化されたものは、原版にふんだんに挿入された写真・図版が、1枚を除いてすべて省かれている。
 1枚、というのは、エドガー・ヴァレーズとのツーショット。文庫版では目次裏に収められ、「遠山一行氏撮影」とあり、これだけが著作権などの問題がないものだったのだろう。

ヴァレーズとの写真

 ぞれぞれの写真・画像は、今日、ネット上でググればいくらでも見られるようなものだろう。
 が、「この人とこの人が並んで?」のような面白い写真もあるにはある。

3人の作曲家

 ↑ヘンツェ、ダラピッコラ、カール・アマデウス・ハルトマンのスリーショットなんか、なかなか「おお〜」ものである。上の写真はシェルヘン。

お買物

 そして、CDも本も当分買うものはない‥‥状態になって、いや、ならなくても買うのが、ごちそう^^。

 今夜のおかずは、スーパーで調理されている、ネギ塩チキンとサバの竜田揚げ。両方とも3割引で、半分を食べ、あとは明晩のおかずに。
 あと、菓子パン系が3種類4点のうち、オリンピックの店内ベーカリー品が半額。
 イチゴは本体298円の「あまおう」、チョコは、原材料欄の冒頭に「砂糖」ではなく「カカオマス」が表記されるもの、専門店のロースハム、それを酒肴に飲む赤ワイン‥‥は本体550円の「ピエヴァネッラ」。
 以上、まとめて2,716円でした〜。

 本をガバッと買ったので、本棚はますますギュウギュウになるが、ゼヴィン『書店主フィクリーのものがたり』と原田マハ『暗幕のゲルニカ』は、Amazon.co.jpにレビュー(リンク)を投じて、ブックオフに売り飛ばす書籍群に入れた。

 文庫版に買い換えた河合隼雄の本などといっしょに、四六判5冊、文庫判4冊ほど(…たったそれだけ?^^;;)を放出分として選出。暉峻淑子さんの岩波新書は、井手さんの本などとの突き合わせも出てくるか、と置いておくことにした。

 『音楽紀行』オリジナル版はオク出し、としましょう。

 井手さんの『財政赤字の淵源』、専門書だからたいへんかと思ったけれど、具体的なので比較的読みやすい。これはこの著者の文才もあるだろう。

 私自身が、外からの情報でなく、自分で「読みたい」と思って読み進め中の本は、じつに読む進めづらいものがほとんどだ。
 最近、数十年前に買ったまま積ん読の、ダン・スペルベル『象徴表現とはなにか』(菅野盾樹訳、紀伊國屋書店、1981年第2刷。四六判268頁なのに当時2,300円[消費税のなかった時代]と高価)を、やっと読み始めたが、もうヤヤコシくて、全然進まない。

本の爆買い^^;。

 家にいる時間は、さながら“ネット・ショッピング依存症”である。

 CDは、今のところ、前記事の室内楽4枚に加え、シェーンベルクの『モーゼとアロン』(ギーレン指揮の PHILIPS原盤の Brilliant Classics)、ベルクの『ヴォツェック』(ブーレーズ、Sony)の、新ウィーン楽派の代表となるオペラを買った。
 『モーゼとアロン』はブーレーズ盤を、『ベルク』は『ルル』とカップリングのベーム盤を持っていたけれど、たいして聴かないままに両方とも手放している。
 やはり何といっても、一聴して耳に快い音楽ではない。

 そんなところで、もちろん先日の、ペトレンコのショスタコーヴィチ全集も少しずつ聴き進めていて、オーケストラの精緻な合奏と、澄明な録音に驚嘆するのであるが‥‥ま〜だまだじっくり聴かないといけないディスクがた〜っぷりあって、ちょっとCDはストップ‥‥と言っていて、またすぐ買い出すのだが。

本の袋

 そこで今度は、本の、ちょっとした爆買い。
 オク上のブックオフのショップはいくつかあるが、そのうちの1店は、全品即落、かつ、まとめてオーダーフォームに反映されるので、その購入合計が3,000円(たぶん税込み)以上だと送料無料になる。

 一ショップだけだと分野によっては商品の種類が貧しいこともある。ブックオフの場合は、「構造主義」とかになると1ページで終わり、くらい。
 まあブックオフに本を売るような人たちは、そんなに構造主義には興味を持たないだろう。
 が、世の中で評判になっている本は、ものによっては激安で美本が買える。
 いつもお邪魔して、情報や考え方の参考にさせていただいている諸ブログで知った本の中などから、「これはちょっと読んでみたい」というもの、3,000円を超えさせるために、まあ受験生に現代文を教える身なのだから、これくらい手許にあっても、という新書などを混ぜて7冊。3,000円ちょい超え。

爆買い本。

 とりあえず目玉に、戦中・戦後史の研究で注目される加藤陽子氏の著書。
 『それでも日本人は「戦争」を選んだ』(朝日出版社、2009年)‥‥あとから、文庫になっていることに気づいたし、加藤さんなら、最新著の『戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗』(同前、2016年)のほうを買うべきだったのだろうが、ちょっと勇み足。じつは、第二弾、今夜注文した中に、こっちが入ってます。

 それから、ジェフリー・サックスの『世界を救う処方箋』(早川書房、2012年)。本体2,300円もする本だが、税込み198円で。あれま〜。
 こういう本は、全く専門ではないが、それだけに信頼できるところの推薦がある本に触れたい。が、読み終わるかな〜^^。

 それから、財政学者・井手英策氏の本、2冊。有斐閣のほうは専門書扱いだろうか、それでも定価の1/4くらいだ。
 この人の本を買ったのは、↓のせいだ。


 先月の民進党大会で、聞いていてちょっと恥ずかしくなるほど‘立派’な「大演説」をブった「学者」。
 私の感覚では、研究者は、だいたいにおいて自身のことを「研究者」や「学徒」と自称はするが、「学者」と、しかも大勢の前でいうだろうか、というところがあるので、ともあれ「たいへんな自信家」という印象が強い。

 「不安におびえる国民が待ち望んでいるのは、このパラダイムシフト、勇気ある一歩、発想の大転換だ、と申し上げたくて今日はこの場に参りました。」(上の動画で約10分の箇所から)
 そうなのだろうか。そいういうものを待ち望んでなどいないから、選挙で自公政権を選んだのではないか?

 そんなあたりを、ちょいと確かめてみたい、と思って、氏の著書2冊、である。
 J.サックスの本とは、‘「税制」と「格差」’という点で重なり合うもののようだ。

 あとは、河合隼雄の文庫2点、これは単行版からの買い換えによるスペース節約目的(ほんまかいな^^)。
 『日本人とアイデンティティ』(講談社プラスα文庫。原版は創元社)は、短いエッセーを集めたものだが、創元社版は部分的にずいぶん読み返している。
 河合さんの本は、『母性社会日本の病理』、『明恵 夢を生きる』などが講談社プラスα文庫で文庫化されており、すでに買い換えている。

 河合さんは、晩年に道徳の副読本『心のノート』の作成に関わったことで、「権力よりになった(であった)」、「晩節を汚した」という非難を受けている。
 この裏の事情は複雑なものがありそうだ。が、リベラル云々と言わずとも、「ふつうにものを考える」立場からは、彼のそれぞれの言説にはまだ味読する価値はあると思うのだが。

 ‥‥今、「河合隼雄 心のノート」でググってみると、河合隼雄批判、というより、河合氏を下劣な悪人として激越に罵詈するページに出会う。
 河合氏の仕事のひとつ、‘「影」の投影’説(『影の現象学』)の、ある種好例を見る思いがする。
 と同時に、彼と『心のノート』の問題点との関わり、そして彼の「権力」へのスタンスも、もっと実証的に研究されてよい。

 ユングを敬愛する者の中に、ネオナチがいたこと(リンク先の記事の細部にわたる実証性については「ミゲル・セラノに詳しい某氏」というような書きぶりが暗示するように、保証の限りではない)も事実である。

 『昔話と日本人の心』(岩波現代文庫)は、単行版は積ン読のままブックオフへ行きそうだ。この本は大佛次郎賞を受賞していて、一般教養書としては河合氏の代表作だろう。

 中村雄二郎『臨床の知とは何か』(岩波新書、1992年)は、大学入試によく出題もされる、ようである‥‥。

 というわけで、ちょっと‘大人買い’…というのだろうか、新刊で買えば1万円を超えるところ、1/3以下で買った。出費的には「お小遣い買い」である^^。
 今夜また同じくらい ― 送料がタダになるくらい ― ポチった。

 加えて、ここ数年はほんっと〜に「本を買う」という行為が少なくなっている。

calendar
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< May 2017 >>
PR
selected entries
categories
archives
recent comment
recent trackback
recommend
ライヴ・イン・コンサート1991
ライヴ・イン・コンサート1991 (JUGEMレビュー »)
内田光子,モーツァルト
神韻縹渺。
recommend
Symphony 7
Symphony 7 (JUGEMレビュー »)
Bruckner,Berlin Philharmonic Orchestra,Wand
やっぱりこれは、音楽の世界遺産!
recommend
チャイコフスキー : 交響曲第6番ロ短調<悲愴>
チャイコフスキー : 交響曲第6番ロ短調<悲愴> (JUGEMレビュー »)
ベルリン放送交響楽団,チャイコフスキー,フリッチャイ(フェレンツ)
※クラシックで1枚、といったらコレ!! 国内廃盤で高くなってきたので、仏盤をどうぞ。
recommend
Symphony No. 8
Symphony No. 8 (JUGEMレビュー »)
D. Shostakovich
ムラヴィンスキー/レニングラードの決定盤!!
求めやすい alto盤が、Amazon.co.jpにも入りましたので、入替えておきます^^。
recommend
はてしない物語
はてしない物語 (JUGEMレビュー »)
ミヒャエル・エンデ
“虚偽”の時代への警鐘!
recommend
風邪の効用 (ちくま文庫)
風邪の効用 (ちくま文庫) (JUGEMレビュー »)
野口 晴哉
やっぱりこれは入れておかないと…。
recommend
野生の哲学―野口晴哉の生命宇宙 (ちくま文庫 な 38-1)
野生の哲学―野口晴哉の生命宇宙 (ちくま文庫 な 38-1) (JUGEMレビュー »)
永沢 哲
整体の創始者・野口晴哉の核心に初めて思想研究として迫った力作!!
recommend
「ひきこもり」だった僕から
「ひきこもり」だった僕から (JUGEMレビュー »)
上山 和樹
‘本館’に所感をアップしてます(^^)。
recommend
言葉と無意識 (講談社現代新書)
言葉と無意識 (講談社現代新書) (JUGEMレビュー »)
丸山 圭三郎
小冊子ながら、限りない示唆に満ちた名著
recommend
シンクロニシティ (サンマーク文庫―エヴァ・シリーズ)
シンクロニシティ (サンマーク文庫―エヴァ・シリーズ) (JUGEMレビュー »)
F.デヴィッド ピート
‘シンクロニシティ’を可能なかぎり、‘トンデモ’から離れて説いた良心的な一書。
recommend
links
profile
search this site.
others
mobile
qrcode
powered
無料ブログ作成サービス JUGEM