ブリッジ・ダイオードについて…。

 ちょっと間をおいてオデオ・トピック^^。

 ‥‥風邪の疲れがけっこう来てました~~。日曜には CD6000OSEのパーツ交換をやってしまおうかな〜、と思ったが、ちょっとヘロヘロ気味で、不安だったので、アンプのほうを少し。

      ↑
 これ、何のキタナいメモかというと、プリメイン・IA-4s用の手持ちのダイオード・ブリッジの、各素子の順方向電圧をテスターで測ったメモ。
 あらかじめブリッジになっているダイオードの、4素子の順方向電圧を測るというのを、こちらの方がやっている。

 もうひとつ、スペックという、ハイエンドのデジアンをリリースしているブランドの製作エッセイに、古いWEのダイオード・ブリッジが予想外に好結果で、書いている方の友人は、「4つのダイオードの特性がよく揃っているのではないか」と推測した、という話があって、興味深く読んだ。

 というわけで、手持ちのブリッジの4素子の順方向電圧(テスターで測れるダイオードの特性はこれくらい)をテスターで測ってみたのが、上のメモ。

 回路図が正しいかわからないが、交流端子2本から+へ、と、−端子から交流端子への4経路を測ってメモった。

 D4SBL20U 200V4A(放熱なし:2.5A)のFRD
 1) 436.6mV(440.5mV)
 2) 443.6mV(447.7mV)
 3) 429.3mV(433.3mV)
 4) 433.6mV(437.6mV)

 D4SBL40 400V4A(放熱なし:1.95A)のFRD
 1) 435.4mV(439.4mV)
 2) 435.0mV(439.0mV)
 3) 435.6mV(440.3mV)
  …当初、若松で D4SBL20Uを買う予定だったが、欠品だったので代替で買ったもの。

 LN15XB60 600V15A(放熱なし:3A)の低ノイズ・ブリッジ
 1) 467〜8mV
 2) 462mV
 3) 462mV
 4) 450mV
  …交換試聴まで搭載していたので、今回はずした時に測定。

 D15XB60H 600V15A(放熱なし:3.5A)の汎用ブリッジ(以上、新電元)
 1) 480.6mV
 2) 488mV
 3) 493mV
 4) 478mV

 RBV-602 200V6Aの汎用ブリッジ、IA-4sオリジナル(サンケン)
 1) 533.8mV
 2) 529.5mV
 3) 527.3mV
 4) 529.1mV

  ― 以上、5品種をテスターで測った。( )内は2回め。測るごとに手スターのほうも含め条件が変わるせいか、電圧が違うが、差は近い。

 気になるのは、+側電圧あるいは−側電圧を作り出す2本の電圧がかなり異なるものがあったこと。サイクルごとにピークの高さが異なってノイズになるのでは、という懸念が生じないでもない。

 その点で、D4SBL40が最も各素子の特性が合っており、音質上いいのでは、と期待させた。このブリッジは、若松に D4SBL20Uがなかったので、保険で仕方なく買ったもので、のちにウインズさんで20Uを購入でき、そちらを実装していた。
 電流容量(ピーク順電流50A、放熱なし順電流1.95A)がやや少ないのが気になるが、IA-4sの小食ではまず問題ない。

 このところ実装していたのは、電流容量も十分な、低ノイズブリッジ LN15XB60 ― サイズも元の RVB-602と同じなので、+側リードを曲げなくていい ― である。
 早速はずして測ると、−電圧を作り出す2素子間に12mVの誤差がある。
 これは、D4SBL40に換えると音がよくなるかも、と期待して交換、例の、ルビオQによるショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲第2番を聴いてみる。
 と! 解像感は高いが低音が貧しく、音がギスギスするのである! ダメ。

 では、4素子間のバラつきはどうでもいいから、電流容量が大きいほうでは、と、そのために買っていた D15XBN60Hを実装。
 今度は、一聴、大味である。ヴァイオリンがいかにも‘石っぽい’おとになる。

 というわけで、中途半端な定格(Trr=5μsと大昔のFRDなみ…)で、低ノイズのデータもとくにない LN15XB60が、ややまったりした、高解像度というのではないが‘音楽らしい’鳴りを聴かせてくれるような気がして、元どおりこの品種でいくことにした。

 ダイオードの特性はテスターで測れる順方向電圧だけが重要なのではなく、他にいろいろな要素があるので、テスターでの測定はあまり意味がないのかもしれない。
 上にリンクした、順方向電圧を測っている方も、性能との関係は一切言及していない。

 日本インターのオーディオ用ダイオードを選別してパッケージしている A&Rでは、選別の基準は「逆方向電流波形」ということだそうで、これは素人では測れない。
 こんなことで、深夜に4時間以上、都合3回ブリッジを交換して、けっきょく元のものを使うというところに落ち着いた。

 ― Marantz CD6000OSEのダイオード交換では、11DQ10の1本ごとに順方向電圧を測って、近いクアッド/ペアでブリッジ、全波整流に宛てようと思っていたのだが、そういうのはあまり関係ないのかもしれない。

 さて、ダイオードいじりのついでに、CEC CD2300のオペアンプを、ナショセミ LME49720に挿し換えてみた。
 このオペアンプは、推奨電源電圧の低いほうを ±2.5Vからとしているので、低圧動作では余裕がありそうな‘気’がするし、やはり諸特性がオーディオ・ユースとしては群を抜いている。

 さきほど、グールドのブラームスを聴いていたけれど、輝きすぎず適度にクリスタルで、ニュアンスたっぷりに音が流れ出てきて、気持ちよかったっす〜^^。

大飯原発の非常用電源

 このGWは、ベスト・タイミング! の風邪で、すっかりフイにしてしまった。
 せめてこれで体調がちょっとマシになってくれることを願うのみ ― 風邪がうまく経過できると、いろいろな香りが新鮮に香ってくる…はず^^。

 が、まだ本調子ではなく、朝方ワインを少し飲んで寝たら、数時間後にムカムカしてきた。
 寝る前にダイオードの順電圧のことを考えていたので、自分の肝臓が電流の滞っているダイオードに重なってウナされてました^^;。

 Marantz CD6000OSEの部品交換は日延べ、とし、今夜はアンプのダイオード^^でも触ってみようかと思うのだが…。

 さて、わが国の原発全停止や大飯原発再稼動の是非が、機械的・無機的に伝えられるニュースでかまびすしい。
 大飯原発の件は、周辺自治体の反応が、これも冷ややかに伝えられる中、キャスターたちがほとんど言及もしない画像に、驚いている

大飯原発電源車

 大飯原発の地震対策が報道される中、空中からのヘリ撮影の映像で、非常用電源を搭載したトレーラーが数台、山裾の一本道の一ヶ処に、一列に並べて設置されている絵があった。
 その画像は、今ネット上を探しても見当たらないようだが、これにタマゲてしまった。

これって、プロの仕事なのだろうか??

 上は、こちらのものだが、俯瞰ではないにせよ、状況はかなりわかりやすい。

 電源を搭載したトレーラー車は、運転台側を向き合わせる形で、2台くらいずつ1列に並べられている。
 「大飯原発 非常用電源 崖(の下)」などの語彙でググると、これに疑問、というより驚倒の声を上げる記事が、すでにい〜っぱいある。
 関西電力は、この山腹=崖は、絶対に崩落しないので大丈夫、と回答しているとか。

 福島原発の、「マークI」と呼ばれるタイプのGE製原子炉は、設計者・ブライデンボー氏の欠陥指摘が公にされているものだが、大事故に至った直接の原因はむしろ、非常用電源の設置法や、電源がないと不可能になるヴェントの方式など、東電側の「アプリケーション」の拙劣さだったのではないだろうか
 今回の大飯原発の電源車の配置を見て、「あ〜、こりゃ全然わかってない、変わってない」と思った。

 我われの家庭でも、消火器や非常用食料など、もし複数置けるなら、どう考えても離れた、しかしそれぞれ持ち出しやすい場所におくだろう。
 オーディオ機器を作る時、過大電流が流れれば燃える可能性のある抵抗は、リードをフォーミングして基板より離して実装するのである。アマチュア、一般市民でもこのくらいのことは考える。

それに対して、このプロの非常時対策。

 崖が崩れることは「絶対にない」ことを前提にし、運転台を対抗させて配備された電源車は、とうぜん非常時には速攻で移動することもできない。

 ‥‥もう新しくもないトピックだけど、あまりに印象的だったもので。

風邪、引いたっす…。

 GW突入、30日は仕事があったが、3〜6日はさすがに休みなので、マランツのCDPのダイオード&コンデンサーをたっぷり交換しようと思っていたのだが、2日の夜あたりから喉がちょっとイガイガした感じがしてきて、昨日3日は「あ、これ風邪だな」の感じ。

 朝までネットを見て、かなりしんどく、睡眠中、喉は乾き鼻汁は出るわ、皮膚・関節の感覚が過敏になる風邪特有の感触。
 正午ごろ、体温を計ると37.4度。私としては高いほう。午後2時には37.1度にまで下がり、起き出して軽食。
 食後、36.8度に下がったが、いろいろPCをいじって、今さっき計ったら、37.7度! けっこう、キてます^^;。

2012.5.4の発熱。

 それにしても、身体のほうがずいぶん仕事に気を遣ってくれているという印象だ。
 「仕事」にではない、「収入」に^^。仕事の詰まった時に風邪を引くと、休めばたちまち収入に響く。

 今の仕事だけになる前から、そういう感じは強い。仕事期間がちょうど一段落すると風邪、となる。
 「仕事が好き」なわけでは、まっさかあるまい^^。ちょうど、身体が「この辺でメンテしとかないとヤバいよ」となり、「ついでに、収入が少しでも減らないようにしといてやっからさ」と、こういうタイミングを選んで風邪を引いてくれるみたいだ。
 ありがたや(感涙;;~)。

 そう重くない風邪に関しては、私は、“風邪は身体の自動メンテ”という、野口晴哉の考え方を採っているので、薬は無用。

 ‥‥お〜、書いているうちにもゾクゾクしてきました^^。
 オデオは日曜以降…になると、日曜しか触れなくなりそう。

 さて、世間=ニュースを見ると、原発の再稼動の可否、それと、不思議なまでに相次ぐ自動車の大事故である。
 こういう時には、ニュース見ないのがいちばんですな。

減収の春…のお買物 (^ω^;)

 暗〜い記事は抹殺しました^^。 ・私の状況は依然としてプアプアで、 ・気持ちもイガイガで、かつ ・世間のオカシさも日々増幅されてますが…。

 そんな貧窮状態で、お買物^^。

改造用パーツ

 マランツ CD6000OSEは、KIヴァージョンとほぼ同じ形で電解コンデンサーを交換し、クラシックのオーケストラ曲でなかなか聴かせてくれる。
 日曜の晩は、フルトヴェングラーのベートーヴェン:第7番(先月、英EMIのリマスター盤を買ったが、音はワル〜い)と、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、ヴァーシャーリのソロのディスクを満喫した。

 不満点は、音・音像のかちっとした結像感、といったものか。
 そこで、アナログ、デジタル系電源の整流ダイオードをSBDにしてみようかと考える。
 デフォルトのダイオードは、1N4003という200V1Aの汎用整流ダイオードで、いろいろなメーカーのがあるようで、CD6000OSEのがどこのかはわからない。

 特徴は、リードがΦ0.8と太いこと。
 となると、Φ0.6の細いものは使いたくなく、ネット上を探していると、海外のBBSでは、11DQ10という品種を推奨している。他のDIY系BBSにも、アップグレード用パーツとしてよく出てくる。

 11DQ10も各社共通に出していた品種らしく、日本インターにもあったようで、Googleのキャッシュではマルツでも扱っていたみたいだが、元ページには「取扱い終了品の可能性が」と出る。
 海外では、IR(International Rectifier)や Vishayが作っているようで、このうち VishayのものがRSで販売されている。

 日本インターのほうは、ほぼ同定格で 21DQ10という品種が後継のようだ。
 では 21DQ10なら、秋葉原でも手に入るので、これにしようと思ってから、2品種のデータシートを睨みなおすと、けっこう違いがあるようなのである。
 Vishay 11DQ10のほうが、SBDで問題になる逆方向(漏れ)電流が、かなり少なそうなのだ。
 データシートのグラフのコピーは、ここでは略するが、逆方向電流と接合部キャパシタンスの2点で、Vishay 11DQ10のほうがデータがいい。

 その他、LPF(最近は「スムージング・フィルター」というらしい)のパスコン用に、ニチコン FG 16V470μF、デジタル系の三端子を出たところ用に東信 UTWRZ 10V3,300μF、あとデジタル・チップの要所に、日ケミ KZH 35V47μFなど、計約600円。

 ナカミチ IA-4sは、FRD 2種を試し、とくにこれは! という向上は見ていないので、今度は逆に電流容量の大きなブリッジにしては、ということで、新電元 D15XB60Hを買ってある。
 D15XB60は、ピーク順電流200Aを許容する大電流型だが、末尾に「H]の付いた品種は、さらに240Aと、大電流許容の品種である。

 というわけで、今日仕事前に買ったのは電解コンデンサーなのだが、さらに山手線でぐるっとまわり、池袋のレコファンが200円引きセールをしていたので、前から入っているのを見ている、アバド/ベルリン・フィルによる、メンデルスゾーン:『真夏の夜の夢』+『イタリア』(Sony Classical国内盤 SRCR 2602)を買う。

アバドのメンデルスゾーン

 『真夏の夜の夢』は、録音のぼやけたシューリヒト盤(オク出し中なるも、全然アクセスなし (T_T))に飽き、ちょっと新しいディスクが欲しく、ペーター・マーク盤、プレヴィン盤、アルノンクール盤などを考えていたが、アバド/ベルリンのライヴ盤が、とくに交響曲第4番『イタリア』が秀演だということで、評論家、(レコ芸)読者とも評価は高い。内外廃盤らしく、ネット上を見たが、プレミアムをつけているところもある。

 状態のよさそうな中古盤が見つからず、レコファンのも、帯付きとはいっても、定価1,890円のCDが1,470円なので、割高感がすごい。今日は、あそこ恒例の200円引きセール期間に入っていたので、それでも高いけれど、買ってしまった。
 収入減に買物増。何してるんだろ、オレ。

 レコファンはどんどん閉店してきているが、池袋店も、あの非常識な値付けと客足の寒さでは、いつ閉店になるか…。
 他方、ネット・オクのほうを見ると、これまた出品者の値付けが異様に高価だ。
 といって、私のように^^1,000円未満の価格で始めても、驚くほどアクセスがない。
 オーディオ機器は、名器はもちろん、そうでないものでも動きがあるように思われ、ということはその背後に相当数のアクセスと、アクセスする熱意が存在しているのが読み取れるのだが、音源のほうは冷ややか極まりない。

 この動向は、震災以後とくに顕著な感じだ。
 わが国のオーディオ、とくに最近の業界の製品に魅力が薄いことを、“音楽的教養の欠如”に求める方をブログ上に拝見する。
 じつに同感なのだが、オーディオ・ファンのほうにも、ひたすら機器と機器の聴かせる「音」のみに執着し、音楽のほうはイマイチ追究の精神が二の次になっているように見えるふし、少なからず感じる。

 もっとも、これは「音楽ファン」(オーディオにはほんとうに無頓着な方もいる)と「オーディオ・マニア」の差で、この二者を同一視するのが間違いなのかもしれないのだが、やはりファンの側がオーディオを育てきれなかった背景には、オーディオを、音楽と切り離して「お金をかける/かけられる人のセレブな趣味」に追いやってしまったことが底流していると言わざるをえない。

 おっと、アバドのメンデルスゾーン、ちょい聴きだが、評判どおりいい演奏のようだ。
 声(歌、台詞とも)の子音がしばしば「シャッ」とノイジーになるのは、DSDマスタリングのせいかな?
 クラウディオ・アバドという人は、売れっ子過ぎて、内容のないスター指揮者のように私も思ってきたが、音楽の本質の部分はしっかり持っている人のように、最近は感じてきている。
 アバドの『イタリア』は、ロンドン響を振ったDecca盤が最初、次に同オケでDGに全集の形で入れ、このSonyのライヴ・レコーディングは商用録音では三度目となる(はず)。

エミール・ベルリナー時代の終焉

 2台のCDPとプリメインが、そこそこ一段落し、それぞれにそこそこの音を鳴らしてくれるようである。
 そんな時、皮肉にも、オーディオによる音楽鑑賞の主流、「ディスク再生」が終焉を迎えつつあるような情報が、説得力を持って登場してきた。

 SDカードのプレーヤー、あるいはトランスポートである。

QA-550
QLS-HiFi QA-550

SDTrans 384
SDTrans 384


 ひとつは、中国・QLS-HiFiの A-550で、こちらはSDカード・プレーヤー。
 もうひとつは、個人製作の、Chiaki氏によるSDカード・トランスポート SDTrans 384

 いずれもディスク再生では得られなかったジッター・フリー再生が実現できる、という優れものらしく、導入・試聴した方たちのインプレは、のきなみ「驚異的」。

 思えば、アナログ・プレーヤーの老舗である英LINNが、CDプレーヤーの生産終了を発表したあたりが、この流れが顕著になってゆくのを予感させていた。
 LINNの場合は「DS」=デジタル・ストリーミングという呼称で、パッケージ・メディアから配信音源への移り変りという面が強調されたが、光学ディスクのリアルタイム再生におけるジッターや読み落としの問題は、フォーマットの情報量制限に加えて、というより隠れつつ、当初から問題だったのである。

 光学ディスクの再生専用プレーヤーのピックアップ・システムは、基本的に1回読みだけでデジタル信号を取り出すので、読み落としが生じた部分の読み直し=「リトライ」はしない、というのが、プレーヤー、ディスクともに基準(つまりそれで音楽が再生できる)になっているようだ。

 これに対して、PCでデータCD-ROMのようにリッピングした場合には、リトライによって完全コピーができ、HDDから固体メモリー上に読み出されたデータは、ジッターレス(に限りなく近い状態)でD/A変換できる、という次第。
 こうなると、ディスクのダイレクト再生は確実に分が悪い。

エミール・ベルリナー
エミール・ベルリナー

 現在まで主流であり続けた「ディスクの面に情報を記録し、読み出す方式」というものは、エジソンが発明したシリンダー・タイプの録音再生方式をディスクに変えた、エミール・ベルリナー Emil(e) Berliner(1851−1929)の業績に、ず〜っと乗っかってきたものだ。

 SPその他初期のディスク式録音メディア、LP、レーザーディスク、VHD、フロッピーディスク、ハードディスク、MO、CD、MD、DVD、ブルーレイ、SACD‥‥方式の詳細はいろいろあれど、とにもかくにも、円盤の面に記録し、回転とともに読み出すという方式は、ここ120年の間というもの変わらなかった。
 これは、ちょっと偉大、というか壮大である。

 その、ベルリナーの影響が、いよいよ終焉を迎えようというのである!

 ディスクというパッケージ・メディアで音楽に接し、これを「蒐集」するということが、生きていることの大きな部分を占めてきた私には、何とも感慨深いし、納得せざるをえないものの、空虚感も大きい。

 数年前に手にした、佐藤浩義『原点回帰 オーディオセッティング再入門』(技術評論社、2007年)という本がある。
 タイトルからすると、スピーカーのセッティングのノウハウを記した本のように思えるけれど、じつはこの本、くだくだしいほどの「オーディオの哲学的論議」は措くとしても、そうとうな紙数と熱意とをもって書かれているのは、PCオーディオなのである。

 オーディオ・エンスーの著者が、わざわざ筐体内に高周波ノイズの嵐が吹き荒れるPCを、オーディオ・ユースにブラッシュアップする方法になぜ執心するのか、購読当初はぜ〜んぜん理解不能だった。

 しかし、著者・佐藤氏は、ディスク・プレーヤーの再生が、リトライをしない仕様であることに不満なようで、
「デジタルオーディオにおいては、何回もリトライできるHDDか、何回かリトライできるCDドライブで音を取り出すというのが現時点での現実解なのだろうと思います。」(85頁)
と言っていて、最近の固体メモリー・オーディオへの問題意識が、早いころから(といっても4年前だが)活字化されたもの、と言える。

 では、こうした流れから、佐藤氏の著書に、PCオーディオ、固体オーディオ(こちらにはとくに言及は多くなかったようだ)への全面的賛同のみが読み取れるのか、というと、データの単純なリッピング万能論への警告とも読める行文が見えもする。
「コピーをしても情報が落ちない程度まで落としたはずのデジタルオーディオですが、筆者の経験上(理由はわからないけれども)あらかじめデータを削ぎ、デジタルコピーを行っても、さらにデータが落ちることがあります。
(中略)
 筆者が知る限りでも、iTunesなどでCDをHDDにデジタルコピーしても、音の勢いが落ちることがあります。この場合でも、ビットコンペアしても違いが見当たらないことがあるのです。それにもかかわらず、なぜか音の勢いなどは劣化することがあります。」
(83頁)

 佐藤氏は、元コンピューターエンジニアという肩書きなので、ソフトウェアに暗いアナログ派が、印象で「PCにダビングすると…」云々と言っているのとは同列に考えるべきではないだろう。

 佐藤氏のこの本は、随所に「オーディオの哲学的・心理学的考察」がちりばめられているので、オーディオ・ファンにはむしろウザッタかろう。
 私には、おカネに任せたハイエンド・マニアやオカルト的カリスマの‘持ち上げ取材’に腐心したオーディオ本より、ずっと好感がもてるのだが…。

 ‥‥さて、とまれ、120年に及んだエミール・ベルリナーの時代=回転ディスクの時代は、確実に終焉を迎えつつある。
 もっとも、SDカードが今後の主流になるとは限らず、むしろ光学ディスクドライブ(再生は、リッピングしてからメモリから行なう)、USB入力、LANなどをすべて備え、記録メディアもSSDを主体とした、ハードディスクすら追放した<デジタルAVセンター>が、近未来の音源装置になるだろう。

春のオデオ遊び−その他。

 連チャンのアップになるが、こちらは簡略に…^^;。

CD2300の改修
 基板の銅箔パターンがかなりヤバくなっていて、満身創痍という感じもする CEC CD2300(改)。
 DACまわりのパスコンを、かなり元の設計を無視して、むしろチップのアプリケーションに忠実な形にしてみたけれど、また気が変わって、元の基板デザインを尊重した形に戻した。
 デジタル電源には、はずしてあった AVX社のセラミック・コンデンサー、アナログ電源にはニッセイ MMT 0.1μFを用い、形としては設計どおりに戻った。

 デジタルの大もとの平滑コンは、4,700μFから6,800μFにしてあるが、その時に選んだのは、汎用品・日ケミ KMGだった。オペアンプ±6V電源の平滑コンは、25V2,200μ×2の中華電解のまま。この3本を、今回、ニチコン FWに換えてみた。

 これらをオーディオ用に換えるとどうか‥‥品種も KWがよいのだろうが、ちょい節約して FWとした。KW、FWはサイズが小さいのが利点だ。
 これらはまた、許容リップルが汎用品より大きいことも期待できる。

CD2300 平滑コンなど改。

 という次第。CD6000OSEの改修と同時に水曜(木曜未明)にやってしまった。
 DACのパスコンの戻しは、さらに前にすませているが、この時、DACの左チャンネル・デジタル電源のパスコンの足に4.15Vほどしか出ていないのに気づいた。
 何度測っても5V出ていない。めんどくせーなーとまた基板をはずして確かめると、電源の流れに、銅箔の剥離部分ができ、38Ωほどを示している。

 ハンダ乗せだけではうまく導通しないようなので、Φ0.5銅線を3mmほど切って補強とした。
 ここが、ヤバいと書いた所以だが、まあユニバーサル基板の工作であれば、裏面にパーツのリードと銅線とで配線してゆくのが常道だし…とか^^;。
 首尾よく5V出るようになり、OK。

 A.-S.ムターのヴァイオリンの重音など、CD6000OSEよりも濃厚妖艶に響く。
 ここは平滑コンのクオリティ・アップが効いている感じだ。
 どうせ三端子レギュレーターで安定化するのだから、その前の平滑コンは容量が十分であればあまり音質には関係ない、という考えが頭にあったのだが、いちばん最初のリップル・フィルターって、意外に大事かもしれない。

 なお、前記事にも書いたが、オペアンプ電源シリーズの抵抗(16Ωのニッコームにしていた)は、CD6000OSEのKIヴァージョンで取り去っているのを見て、CD2300でも速攻でジャンパーで短絡した。

IA-4sのほうは…。
 プリメイン・ナカミチ IA-4sは、もう弄るところも浮かんでこないし、CDプレーヤーに気をとられて、しばらくそのまま聴いているのだが、若干の低域不足感から、入力カップリングを WIMA MKS2 100V4.7μFにした。サイズ、形状からも見映えもいい。

カップリングに WIMA MKS2

 次に、電源基板への手入れ‥‥まず、+端子の足を曲げなくても基板に乗り、電流容量も大きい、新電元の600V15Aのローノイズ・ブリッジ、LN15XB60にしてみた。

 逆回復時間はそれまでの D4SBL20Uのほうが速い(35ns)のだが、そのあたりどうなのか…。LN15XB60は5μsと中途半端。現在ではファストリカバリーともいえないような品種で、ローノイズ、とあるのだけが汎用品との違いである。
 もっとも、かつて真空管パワーアンプの整流に人気のあった、東芝 1S2711(こちらのページの上から2項目目を参照)なんかは、逆回復時間は20μsとある。

電源基板

 さらに1点、電源平滑コンデンサーに並列にフィルムコンを実装する穴が基板にある(もと、ポリエステルと思しいのが付いていた)が、ここに WIMA MKP2 100V0.1μFを入れてみたのだが、やはり高域が明るくなりすぎるように感じ、前々回の記事に書いたように、最近のメーカー製はパラっていないことを確認し、これははずした。

 写真は、WIMAをパラう前で、現時点と同じである。
 この形で、なかなかよく鳴っていると思う。カップリングを WIMAにしてみて、解像感が低下するのを案じたけれど、CDPがハッキリした音を出すので、むしろちょうどいい感じである。

春のオデオ遊び−CD6000 OSE

 マランツ CD6000 OSEのパーツ交換を、取り敢えず終えました。
 電源スイッチの部分は、おとはさんから、ディスクトレイの前パネル(=フロントベゼル Front Bezelというらしい)をはずすとプレーヤーのフロントパネルがはずれるので、そこからスイッチのシャフトが前に抜けるのでは、とご教示いただき、そのようにすると、抜けました m(^_^;)m。

 本番ではフロントパネルをはずし忘れ、スイッチのシャフトの元をラジペンで拡げる形で抜き、そのせいか戻したあとスイッチ・オン動作の時に「カチッ」という抵抗が強くなってしまった。スイッチ本体内部を若干損傷したかな?

 CEC CD2300のトレイは、止まっている時はロックされるが、CD6000OSEのトレイは動くので、前にスライドしてもらうと、主基板がガガァ〜ッとはずれる。
 電源トランスは基板にネジ止め、かつそのまま底板にもネジ止めされるが、基板の一部に切り込みを入れてある。これは、トランスの振動を基板に伝えないようにするためだろう。
 トランス部分にかかるビーム(梁)も、スポンジでトランスを押える形になっている。

 トランス端子は、たっぷりのハンダで基板に接続されていて、トランスごと基板を取り扱わないと仕方がない…が、さして重くはない。
 以下、3枚の写真は、いずれも基板裏から。

トランス端子部分

 下は、DAC=NPC SM5872SB部分。チップには「ΣDECO」と印字されている。

SM5872SB

 下は、デコーダー・チップ(DSP)PHILIPS SAA7372CP。DACが主演俳優とするなら、デコーダー/DSPは監督に当たる?
 じつは、ケンウッド DPF-3010でずっとノイズが出ていたディスクが、CD2300、CD6000OSE双方では全くノイズなく再生できるようで、どこが原因なのかわからないが、優秀機と思っていた(今も思っているが)DPF-3010に、もう手放しているが、落胆している。

SAA7372CP

 そして下の写真は、はずしたLPF用HDAM基板(こういうのをドータボードというのかな?)の、HDAMに被せられた銅シールド。

HDAMの銅シールド

 上から見る分には「おお〜、MARANTZのロゴも入った、ゴージャスなシールド!」と見えるが、サイド部分は基板から隙間もあり、さわるとケガをしそうな銅板の切りっぱなし。

 パーツ交換は、基本、かの Ken Ishiwata氏によるという、KI Signatureヴァージョンに近づける、だけ。
 KIヴァージョンは、HDAMの電源パスコンを、LPF以外すべてELNA Silmicとし、メインの平滑コンを1,000μF×2から3,300μF×2に、さらにデジタル系は、OSEの段階で SM5872BSのアナログ電源のパスコンは Silmicが採用されているが、デジタル電源も Silmicに換える。

 さらに、各電源ラインには直近のパスコンの前に22Ωの抵抗が入っているのを、LPF、バッファーともに8本全部を短絡している

 これにならって、22Ωを取り除き、ホールがけっこう大きいので、Φ0.8錫メッキ線をジャンパーとした。
 元の抵抗は、発熱を考えてリードをフォーミングし、基板から離して実装していたが、ジャンパーはふつうに実装した。
 元の抵抗は金属皮膜らしく、ラジペンもくっつかない(=非磁性体)ので、いちおう取ってある。

 ※CD2300にもオペアンプ電源に22Ωが入っていたのだが、KI氏のこの判断を見て、速攻で CD2300の22Ω(すでに16Ωに変更している)も除去を決めた。

抵抗あり


抵抗なし


 KIヴァージョンでは、電源トランスのトロイダル化、シャーシ内部の銅メッキがこの他の改善点だが、これはしようがない。

 アナログ HDAM用±12V電源の平滑コンをどうするかだが、電源ラインの抵抗を短絡し、そのため、および基板サイズの点で、若干パスコン容量がさがるにせよ、KIでは平滑コンを3,300μFとしているのだろうが、せっかくスナップイン端子タイプの大型平滑コンが使える基板デザインなので、ここにニチコン KGの最高グレード“SuperThrough”35V2,200μF×2を選んでみた。
 ただ、三端子レギュレーターのあとにつながるパスコン容量を考えると、KWか FWでいいから3,300μF〜4,700μF×2としたほうがよかったかも、と取り付け後から考え出している。
続きを読む >>

オーディオ遊び…いろいろ。

 ‥‥Marantz CD6000OSEのコンデンサーを13本ほど交換しようと思うが、大〜きな1枚基板には電源スイッチまで乗っていて、フロントパネルのスイッチ・ボタンからシャフトが出て、つながっている。どうやってはずのがいいのかな〜。

基板のスイッチ部分

 こちら(← こちらは、困ったことに Operaでは正しくレンダリングされず、テーブルが写真にかかってしまう…)が、CD6000OSEを改造している ― Blackgateに交換^^ ― 例だが、作業過程はわからない。
 トラポから全部はずすのかな…。ゆっくり考えてみまひょ。

パワーアンプの平滑コン
 手を入れて、何とか鳴っている…というよりはかなり快調なプリメイン、ナカミチ IA-4s、これのカップリングを WIMA MKS2 100V4.7μFにして、MKT1813よりもやや曇った感じ ― とよく言われるが、マイルドで好感 ― になったので、また平滑コンデンサーに、WIMA MKP2 0.1μFをパラってみ…ると、やはり高域がキラつきすぎる。

 基板に穴が、つまりオリジナルにある設計なので入れてみたくなるのだが、最近のメーカー製プリメインの、メイン・アンプ部の平滑コンはどのようになっているのか。

 ネット上にサービスマニュアルはいろいろ転がっていて、登録が必要、あるいは有料などいろいろだけれど、こちら:《Audio Circuit Denmark》は、画像認証があるだけで、ここにアップしてある製品なら、自由にダウンロードできる。

 というわけで、マランツ ― またマランツだが、PM66SE KI Signature(で、また KIだが^^;)、同じく、日本でもけっこう人気のあった、薄型でスタイリッシュな PM17SA、英国製は、Musical Fidelityのが見たかったがないので、ケンブリッジオーディオ Azur 640A(日本では非発売?)の回路図から、平滑コン部分を見てみた。

PM66SE KI

PM66SE KI Signatureの平滑コン。


PM17SA

PM17SAの平滑コン。


Azur 640A

Azur 640Aの平滑コン。


 PM66SE KIは、10,000μF×2。抵抗を介して、他回路の電源を取っており、そのレギュレーターの前後にはフィルムらしいCがあるが、メインの出力段電源は、電解だけである。

 PM17SAは、さらに大きく、15,000μF×2。上にリンクした《オーディオの足跡》さんの画像でも、ラグ端子型の巨大なブロック・コンデンサーが目立つ。
 パラのフィルムは、ない。

 ケンブリッジオーディオのは、Azur 340A(これも日本では見ない)という安価なプリメインがあり、これは何と! プリ部は NE5532、メイン部は LM3886を使った、超手抜き、もといお手軽アンプである。これはもう削除したが、6,800μF×2で、フィルムのパラなしだったと思う。
 お手軽アンプなのだが、意外にいい音がするかもしれないという気がする…。

 640Aは、ちゃんと! したディスクリート・メインアンプを持っており、平滑コンデンサーは、2,200μFの電解を4本パラにしただけの8,800μF×2。
 最近はメーカー製、自作ともこのパターンがけっこう多く、電解をパラにしてESRを下げようという意図があるようだ。

 以上は、大きな問題でもないが、平滑コンにフィルムをパラうという習慣は、ひとつには昔のブロック・コンデンサーの高周波特性があまりに悪かったゆえ、もうひとつは、70年代後半くらいに秋葉原で大音量で店頭デモをする時に、高域がキラキラ、パッパカしたほうが目立ったから、ではないだろうか、などと考える。

 このところの、とくにオーディオ用の電源平滑用電解コンデンサーは、高域もよく出るし、高周波特性もさして悪くなく、そのまま(フィルムやセラミックをパラわなくても)出力段の石に給電しても、インピーダンスが高くて発振を起こすようなことはまずないのだろう。

 加えて、ある時期以降、それまでの反動からかソフトな音を求める動きがユーザー、メーカー双方に優勢になっていったことも関係あるかもしれないが、フィルムコンの並列はどうやら主流ではなくなっているようだ。

 いや、私の癖として、(自分だけの個性、などと主張したくはありつつ)“大勢の人がやっていればそれが安心”という他人志向なところがいちじるしーのである^^;;。
 というところで、やはり平滑コンデンサーには、フィルムはパラわないのが(非-普遍的^^)正解のようであ〜る、というオチです <(_ _)>。

CDプレーヤー遊び♪

 ‥‥今日はスッサマジ〜嵐ですぅ〜~~;。
 じつは、仕事の少ないこの時期、今日、明後日と追加のコマが入ったのだが、連絡ミスだったとのことで今日はボツに (T_T)。ですが、こんな嵐の日だったので、むしろ幸運かも。

 元新潟のUさん、きゃーるさんには‘落札したCDPもどうせまた触るんだろ’的コメを頂戴しているのだが…。
 で、昨晩は朝までググってました‥‥ら、なんと!
♥ばっかるこ〜ん \(^o^)/!
 CD6000のサービスマニュアルが、またタダで転がってました。《Audio Karma》のドメイン内に。カルマ…やっぱ‘業(ごう)’です^^。

CD6000 Service Manual

 CD6000のサービスマニュアルとあるものの、OSE、KIなど全ヴァージョンの相違を記載している、とありがたいおコトバが!

CD6000OSEのアンプ部。

 昨晩、再度 CD6000OSEの中をあけ、リア付近のトップバーをはずして写真を撮った。
 OSEヴァージョンの目玉でもあるのが、黒い大きな ELNA FOR Hi-Fi 35V1,000μFの電解2本。これは、HDAMの±12V電源の平滑用である。小容量なのにデカい。容量のわりに大きい電解は良質だというが、1,000μFはちょっとこころもとない。

 ただそれでも、こちらの比較ページによれば、オリジナルは470μFだったそうだから、倍にはなっている。三端子レギュを出たあとも470μFなので、オリジナルでは電源オフ時に逆流しかねない。
 CD2300でも、ここは2,200μFなので、CD6000OSEは3,300μFは欲しい…と思うと、KIヴァージョンはそうなっている。

 サイズがΦ25×40mmのスナップイン端子型のようで、エルナーは手に入りそうにないが、ニチコンの KGタイプがある。
 秋葉原やいつものオンラインではちょうどいいのが見当たらないが、チップワンストップで 50V3,300μFの KG GoldTuneが買えそうだ
[※チップワンストップは、利用規約で「入会申込者が営業目的以外で当社サービスで商品購入をする場合」を取引き対象者外としている。なので、わからないだろうとはいえ、ここの登録はヤメ。
 三栄電波で2,200μFを買うことにしませうか…。−4/5未明追記]


 こちらに、CD6000OSEを「Marantsとは思えない傑作」としながらも「力のない、芯の弱い音。‥‥いい音だけど、ぱっとしない。ゆるい」と評している。これは、オーケストラを聴くと印象がちょっと異なるけれど、やはり同意する。
 このあたり、アナログ・アンプの平滑コンを大きくすると効果がある‥‥かどうか^^;。

 土台は1枚基板で、電源トランス部分もいっしょにはずすので、どういう手順ではずすのか、ちょっと不安。
 部分部分のデカップリングなどは、今の音がとてもいいので、むやみに触らないほうがいいような気がする。

 上に引いた比較ページには「the active low pass filter substage by four HDAM discrete amplifiers」と書いていて、最初、NJM2114Dと置き換えられているのは、追加基板のHDAM 2モジュールだけだろうと思っていたので、誤記かと思ったが、元来 NJM2114Dを2基、つまり各チャンネルに2回路使って SM5872BSの出力を受けている(ダブルディファレンシャル)ので、2階基板のほうは、銅シールド1個にHDAMは2モジュール分実装されており、「four HDAM amplifiers」で正しいのである。
 送り出しアンプの(親基板に元からある)HDAMと合わせると、都合6ユニットのHDAMが搭載されている。これはゴ〜ジャスである。
 聴くにつけ、オケ曲はヴァイオリンのユニゾンの粒だちが美しい。

[このCDプレーヤーは、フロントにも光デジタル出力があるが、カバーを開いても光っていない。壊れているのか、と思い、こんなところを使う機会はあまり考えられず、壊れていても問題ないのだが、出力部の回路図には、電源+5Vにトランジスターが入っている。となると、ベースに信号をオン/オフして切り換えられる可能性があるな、とネットを見ても、サービスマニュアルはあってもユーザーマニュアルは有料サイトばかり。
 とある掲示板で、「■(ストップ)を長めに押すと出力する」報告があり、やってみると点いた^^。
 海外仕様は、OSEヴァージョンでもこの出力はないようだ。これはムダな感じがする。−4/5未明記]


CD2300のオペアンプ遊び♪

オペアンプ群

 CD2300で、あとやっていないことというと、ソケット化したオペアンプ部の交換。
 手持ちの OPA2604、LM4562、LME49720、OP275、AD823などを挿し換えて少しずつ聴いた。

 OPA2604、OP275、AD823などFETを含む品種は、弦のザラつき感などがよく再現され、反対にバイポーラーのみ、オーディオ・ユースを謳った LME49720はツルっとしたタイプの美音だ。
 LM4562は、LME49720と同一だといわれるが、前々からキツめだと思っていたが、今回もそうだった。ピアノの実体感は CD6000OSEの比ではないが、弦がキツいので却下。
 AD823が、細かい粒子感がよく出てよいように感じるが、とくに‘このオペアンプが’という印象はなかった。ただ、NJM2068DD(デフォルトは 2068D)は、さすがにそっけないという感じはした。
 PCM1710Uのアプリケーションは OPA2604なので、それでもいいかも。

CD2300…これで改修完了?

 前記事の、マランツ CD6000OSE落札と並行しつつ、タッチの差で前になるけれど、シツコくパーツ交換してきた CEC CD2300の、ほぼ最終となる改修を終えている。これ以上触ると基板の銅箔パターンがヤバいので、その辺から‘最終’。交換パーツ表は、「第9次」になっている^^;。

 これまで、DACまわりの電源のデカップリング/バイパスに、AVX社の積セラや、OSコンづくしなど、個性的なラインナップを試してきたが、どれも気に入った出音に至らなかった。
 そこで、最も当たり前な組み合わせ ― オーディオ用電解+オーディオ用によく使われるフィルムコン、というパターン行き着いた。

最終改修−DACとオペアンプ部

 オリジナルでは、DAC・PCM1710Uの、VCC2LとVCC2Rの電源ピンはアナログGNDに、デジタル電源ピン(VDD 左右各1本)はデジタルGNDに、0.1μFで落とすというデザインになっているのだが、PCM1710Uデータシートの試験用アプリケーション回路では、VCC2と隣接するVDDは短絡させ、パスコンは10μF+0.1μFとして、まとめてデジタルGNDに落としている。

PCM1710U アプリケーション回路の電源

 EXT1/2というピンが、10μFを介してアナログGNDに落ちており、VCC1は当然アナログ電源なのでパスコンはアナログGNDに落としていいだろう(CD2300の設計どおり)。

 上に見たような、PCM1710Uのデータシート・アプリケーションに最も近いパスコンの形とするため、まずニチコン FW 50V10μFとニッセイ(中国日精)APS 0.047μFを、APSのリードに FWのリードを巻きつけてハンダづけし、これをVDDとD-GND間のパスコンの穴に実装。さらに、この+側と、VCC2のパスコン穴との間を、0.5mm径錫メッキ線で短絡した(下写真、黄色い○で囲んだ部分)。

PCM1710U−パスコン現配置

 これで、左右別々に、VDD+VCC2Lと、VDD+VCC2Rが、それぞれ10μF+0.047μFを介してデジタルGNDにバイパスされる。
 こうすると可聴帯域が、左右それぞれで十分にデカップリングされるのでは、と考えたのだが…。

 APSを0.047μFにしたのは、0.1μFだと大きすぎるからだが、こちらの例が頭にあったのは事実である。
 ところで、このようなサイトはどんな人が参考にするのか‥‥アマチュアのマニア向けではなさそうだし、といってややこしいLSIのピンとその動作を理解して設計するプロのエンジニアが、このようなページを参考にしているとしたら、ちょっと情けない…。

 VCC1 ― これは、左右の別を設けていないが、PCM1710Uの中で完全なアナログ・アンプ電源らしく、ニチコン KW 16V220μFと、最初の交換近い形だ。
 パラには、積層ポリエステルのニッセイ MMT 50V0.1μFを入れた。このコンデンサーは、流通の残り分のようだが、秋月で10ヶ200円ともったいない値段で売られているので、喜んで利用。
 オペアンプのパスコンのパラも、WIMA MKS2からこちらに換えた。

 今回、今までと違う試みをしてみたのは、DACの+5V電源を、オリジナルではDSPの電源を供給したあと、その下流が基板パターンを流れ流れてDACまでやってくるのだが、これを途中で切り、レギュレータードライバー+電流バッファーTrに近いパターン部分から直接取って、ケーブルで PCM1710U直近に持ってくるというもの。

 DSPチップの電源を供給し、そのデカップリングのケミコンがいくつもぶらさがったあとの流れは、ある意味でノイズがフィルターされているともいえるが、他方ノイズが加わったり、DSPや駆動系の電力需要による電源変動を、時々受けることにもなる。

 というふうに考えて、途中のジャンパー線をはずし、レギュレータードライバーを出たところのコンデンサー(これも KWと APSに交換)に近いジャンパー線の一端から、DACに近いジャンパーまで、Beldenの22AWG錫メッキ線で直結した。

 下が、デジタル部。
デジタル部

 デジタル系も、またではあるが、OSコンをやめて KZHにしている。

 ‥‥予測では、いちばん当たり前の音になりそうなのだが、果たしてそのとおりになった感はある。なら、マランツ CD6000OSEは買わなくてもよかった‥‥のだが、やはり基準となるメーカーの音は知りたい。

 かくして CD2300(改)も、一段落したようだ。ここまで追い込んだ音は、やはり‘オレ流’で、ディテールを追い込んだスタイルになり、元の機器のキャパを超えてしまう感じがあり、ムリをしている感ありありではあるが、AVXの積セラに任せたときの歪み感も、OSコンに任せたときの厚かましすぎる出音も、ない。
 あとは、CD6000OSEとの比較試聴で、ということになりますか…。

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